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スリラーの最高峰『スパイラル:ソウ オールリセット』 9/10公開

作品紹介

誕生から17 年。スリラー映画『ソウ』シリーズは常に世界観を拡大し、映画ファンを絶叫と熱狂の嵐に巻き込み続けました。そして、2021年。過去8作をアップデート&リセットした《完全なる新章》が誕生!! “ソウフリーク”として知られるクリス・ロック、さらには怪優サミュエル・L・ジャクソンも参戦!
監督を務めるのは『ソウ2~4』のダーレン・リン・バウズマン。J・ワン&L・ワネルが創造した原点『ソウ』の世界観を拡張した“育ての親”が、再びシリーズの再構築を成し遂げました! シリーズを愛し、知り尽くす製作陣が創造したジグソウを凌駕する猟奇犯とは?彼が仕掛ける凄惨で新しいゲームとは?いま、『ソウ』シリーズを鮮烈に、過激にリセットする―

ストーリー

地下鉄の線路上。舌を固定され、宙吊りの男。舌を引き抜いて生きるか、ぶらさがったまま死ぬか?猛スピードの電車が轟音を立てて迫り、やがて無残にも男の体は四散する。それはジグソウを凌駕する猟奇犯が仕掛けた、新たなゲームの始まりだった――。ターゲットは《全て警察官》。不気味な渦巻模様と青い箱が、捜査にあたるジークと相棒ウィリアムを挑発する。やがて、伝説的刑事でありジーク の父・マーカスまでもが姿を消し、追い詰められていくジーク。ゲームは追うほどに過激さを増し、戦慄のクライマックスが待ち受ける。

作品レビュー

サイコスリラーの代表作である『ソウ』シリーズは、単なる不気味さや恐ろしさだけで描かれているわけではない。つまり無意味なサディズムを超える、それ以上のケレン味が包摂されているわけだ。

シリーズのスピンオフ作品である『スパイラル:ソウ オールリセット』は、『ソウ』シリーズの精神を完全に引き継いでおり、さらに『ゲット・アウト』以降で最も社会的なホラー世界を描いている。描かれるのは警察の腐敗、汚職、陰謀だ。驚くことに今作はフィルムノワール調の作品だが、これまでのシリーズ同様、過激さは失われていない。

『ソウ ザ・ファイナル 3D』から10年、2017年に公開された『ジグソウ:ソウ・レガシー』から4年を経て、このシリーズが歓迎すべき復活を遂げたのは、意外なスター、クリス・ロックの存在が大きい。ロックは、サミュエル・L・ジャクソン扮するマーカス・バンクス元署長の息子、ジーク・バンクス刑事を演じている。

行方不明になった警官の遺品がジークのデスクに届くようになってから、次第に身内の警察官が次々に犠牲になってゆく。マックス・ミンゲラ演じる新人刑事ウィリアム・シェンクと共に、ジークはこの猟奇的な事件を捜査することになる。どうやらジグソウの模倣犯であることはすぐに察しが付くのだが、犯人の手がかりは掴めそうにない。そうこうしているうちに、犠牲者は増えるばかり。そして狙われているのは、腐敗した警察官であることがすぐに明らかになる。

ジョージ・フロイド殺害事件をはじめとする、警察の残虐行為に対する大規模な抗議活動がアメリカ全土で行われた今年、長らく公開が延期されていた『スパイラル~』は、まさしく適切なタイミングで公開されたと言える。ジョーダン・ピール監督のモダンホラーの名作ほど陰湿な怖さはないかもしれないが、『ソウ』シリーズの新しい幕開けには相応しい作品となっている。非常に大胆なエンディングは、初代『ソウ』の衝撃を再び呼び起こすものとなるだろう。

本作は、前述の通り、社会的な要素が全面的に盛り込まれており、それは『21ブリッジ』に通じる部分がある。本作の監督で、シリーズの常連であるダーレン・リン・バウズマン(『ソウ2』、『ソウ3』、『ソウ4』の監督)は、シリーズに新風を吹き込みながらも、だれもが『ソウ』の精神を感じることができる最高の一本を描き上げた。

ほぼ自己完結型のプロットなので、以前の作品のように複雑に絡み合った迷宮のような物語ではないかもしれないが、恐ろしいトラップとスプラッター描写の数々は、新世代のホラーマニアを満足させることができるだろう。

予告動画

『スパイラル:ソウ オールリセット』9月10日公開

監督: ダーレン・リン・バウズマン
キャスト: クリス・ロック、マックス・ミンゲラ、マリソル・ニコルズ、サミュエル・L・ジャクソン
上映時間:93分
原題: SPIRAL:FROM THE BOOK OF SAW
配給: アスミック・エース
公式サイト
R15+
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投稿者プロフィール

Hayato Otsuki
1993年5月生まれ、北海道札幌市出身。ライター、編集者。2016年にライター業をスタートし、現在はコラム、映画評などを様々なメディアに寄稿。作り手のメッセージを俯瞰的に読み取ることで、その作品本来の意図を鋭く分析、解説する。執筆媒体は「THE RIVER」「IGN Japan」「映画board」など。得意分野はアクション、ファンタジー。
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