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リーアム・ニーソン主演『アイス・ロード』11/12公開 作品レビュー

 作品紹介

主演は『96時間』シリーズで、〈演技派アクションスター〉としての名声を獲得したリーアム・ニーソン。『フライト・ゲーム』で飛行機、『トレイン・ミッション』では通勤電車で暴れたリーアムが、今度は巨大トラックを華麗かつ完璧に操って観る者を魅了する。

監督・脚本はジョナサン・ヘンズリー。命がけで地球を守ろうとするワーキングクラスのヒーローたちに、全世界が感動の涙を流した『アルマゲドン』、さらに『ザ・ロック』、『ダイハード3』などの脚本を手がけた大ヒットメイカーだ。本作でも、ワケありの人生から一発逆転を図ろうとする4人のドライバーが、26人の命を救うため極限のミッションに挑む、熱いレスキュー・エンターテイメントを描き切った。

リーアム・ニーソンが演じるのは、ベテラン・ドライバーのマイク・マッキャン。短気で頑固だが、戦地で傷つき失語症になった弟ガーティの面倒を見る心優しきナイスガイだ。社会からははみ出してしまったけれど、腕は一流の整備士として兄マイクのバディを務めるガーティには、『THE FORGER 天才贋作画家 最後のミッション』のマーカス・トーマス。 

昼と夜では全く異なる顔を見せる広大なアイス・ロードと緊迫のカーアクションを、壮絶なまでに美しい映像で捉えたのは、クリント・イーストウッド監督の『チェンジリング』でアカデミー賞にノミネートされたトム・スターン。

チームとしての絆を結び始めたドライバーたちは、大自然と陰謀に打ち勝つことができるのか? 次から次へとエンドレスで繰り出される「絶対ムリ!」なトラップを、打ち砕き続ける彼らの巨大トラックに乗って、心臓爆走のラストへと突き進め!

ストーリー

地下に閉じ込められた26人の命を救うため、生きる希望を載せた巨大トラックで、死のアイス・ロードを走り切れ!
爆発事故でカナダの鉱山の地下に閉じ込められた26人の作業員。救出装置を運ぶため、4人のトラックドライバーが集められる。
30tの巨大トラック3台が走る最短ルートは、氷の道〈アイス・ロード〉。スピードが速すぎれば衝撃で、遅すぎれば重量で、氷が割れて水に沈む。地下の酸素が尽きるタイムリミットは30時間。4人はドライブテクニックと強いハートで、名誉と報酬を手にするはずだった。ところが、事故には危険な陰謀が隠されていた──。

作品レビュー

カナダ北部の鉱山で爆発事故が発生し、数名の鉱夫が閉じ込められる。アイスロードを専門とする大型トレーラー運転手のマイク(リーアム・ニーソン)は、坑内に閉じ込められた作業員たちを助けるために、凍てつく洋上での危険な任務に挑むが……。

リーアム・ニーソンは、無骨で大人びたアクションスターとして成功を収めているが、彼の近年の出演作を見ると、自身のこれまでのイメージを変えようと、幅広い役柄に挑んでいることが分かる。

本作では、閉じ込められた鉱夫たちを救出するべく、坑口装置を運搬する危険な任務に赴くアイスロードのトラック運転手を演じており、その演技は賞賛に値する。『ジュマンジ』や『アルマゲドン』などのスリル満点の映画を手がけた脚本家の監督作だけあって、演出まわりは期待通りの展開だ。

しかし、残念ながら、この作品はフランスの名画『恐怖の報酬』(およびウィリアム・フリードキンのリメイク版)にインスパイアされたものであるが、それを超えるほどの面白さは持ち合わせていない。

また、ありきたりな脚本は、最初から最後まで予測可能であり、手垢のついた物語から新鮮味は感じられない。基本的にはマイクたちの動向にカメラが向けられるが、時おり、シーンは鉱夫たちに移り、彼らは死ぬまでの貴重な時間を退屈な議論に費やしている……。

機械の故障、氷面の破壊、雪崩など、ミッションを妨げるのは自然的な原因と、人為的な原因との両方があり、主要な登場人物たちは、たびたび危険にさらされる。

ヘンズリー監督は、身を切るような寒さの中での騒乱をうまく演出しており、非常にクールなショットはいくつかあるが、どのシークエンスからも、スペクタクル性は感じられない。しかし言うまでもなく、リーアムの貫禄の演技には安定性があり、また、寒冷地という環境を活かしたスリルと興奮は一見の価値アリだ。

予告動画

『アイスロード』11月12日公開

出演: リーアム・ニーソン、ローレンス・フィッシュバーン
マーカス・トーマス、アンバー・ミッドサンダー、ベンジャミン・ウォーカー
監督・脚本: ジョナサン・ヘンズリー『アルマゲドン』(脚本)
原題:THE ICE ROAD
上映時間: 109分
配給 : GAGA
公式サイト

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投稿者プロフィール

Hayato Otsuki
1993年5月生まれ、北海道札幌市出身。ライター、編集者。2016年にライター業をスタートし、現在はコラム、映画評などを様々なメディアに寄稿。作り手のメッセージを俯瞰的に読み取ることで、その作品本来の意図を鋭く分析、解説する。執筆媒体は「THE RIVER」「IGN Japan」「映画board」など。得意分野はアクション、ファンタジー。
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