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美しきスターの死の真相!『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』作品レビュー

  • 2020年2月28日

作品紹介

『Mommy/マミー』『たかが世界の終わり』グザヴィエ・ドラン監督最新作!美しきスターが死んだ。一人の少年との“秘密の文通”によって明かされる真実。豪華キャストの最高峰の演技×圧倒的な映像センス。ドラン自身が集大成と語る、“人生の真実”を描いた愛の物語2009年。19歳の才能に世界は一瞬で魂を奪われた。その後『Mommy/マミー』でカンヌ国際映画祭審査委員賞を受賞し、前作『たかが世界の終わり』でカンヌ国際映画祭グランプリに輝いた。そして今、初の英語作品となる本作を誕生させた。着想から10年の時を経て、満を持して挑んだ本作は、幼き日のドラン少年が“憧れのスター”レオナルド・ディカプリオに宛てた手紙から生まれた物語。

ストーリー

美しきスターが、死んだ。 それから10 年。当時11 歳だった少年との”秘密の文通”により、謎に包まれた死の真相が明かされる。 2006 年、ニューヨーク。人気俳優のジョン・F・ドノヴァン(キット・ハリントン)が 29 歳の若さでこの世を去った。 自殺か事故か、あるいは事件か。謎の真相の鍵を握るのは、11 歳の少年ルパート・ターナー(ジェイコブ・トレ ンブイ)だった。それから 10 年の歳月が過ぎ、ジョンとルパートがかつて交わした “秘密の文通”が一冊の本として出版される。今では注目の新進俳優となったルパートが、100 通以上の手紙の公開に踏み切ったのだ。さ らにルパートは、著名なジャーナリストの取材を受け、すべてを明かすと宣言するのだが──。

作品レビュー

主人公は11歳の男の子ルパート。離婚した母とアメリカからロンドンへ移り住み、子役のオーディションを受け、役者を志している。

そんなルパートは憧れのテレビスター、ドノヴァンと文通を続けている。ドノヴァンにとってルパート少年は特別な存在だったに違いない。5年にも渡り100通以上の手紙のやりとりがあったという。

おとぎ話のような、夢のようなストーリーでありながら、その事実が明るみになった時、世間の反応とは・・・手紙の内容は細かく明かされたわけではないが、世の中が人気俳優ドノヴァンに示した態度には違和感を覚えた。

若手スター俳優を取り巻く光と影。周囲から求められる姿とは異なる秘密を抱えた彼の内面は、たえず無理を強いられていたように映る。その人生は表面的には華々しく、輝かしいものでありながら、内側の本当の彼にとっては虚構の世界のようでもあった。

ドノヴァンを演じるキット・ハリントンは実際にテレビシリーズで絶大な人気を集めたというが、若き成功者でありながら憂いをおびた悩ましげな役柄はセクシーで存在感があり、納得のキャスティングである。

主人公ルパート少年を演じるのは、「ルーム」で奇跡の子役とうたわれたジェイコブ・トレンブレイ。今回の彼の熱演もまた際立っていた。ナタリー・ポートマン演じる母親との確執と、愛あふれる親子のやりとりは感動的であった。

ドノヴァンとルパートにはいくつもの共通点があったが、後に彼らの生き方は明暗を分けられたように映る。この作品の監督であるグザヴィエ・ドランは幼い頃からテレビや映画に出演していた子役であり、ルパート少年を彷彿とさせる。

成長したルパート少年のあり方、生き方には希望が見いだされるラストとなっている。憧れのスター、ドノヴァンとの交流を通して、ルパートは別の選択を重ねていったのだと思えた。観る人にとって様々な受け取り方のできるであろう、人間ドラマの詰まった作品となっている。

予告動画

『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』

監督:グザヴィエ・ドラン
脚本:グザヴィエ・ドラン、ジェイコブ・ティアニー
出演:キット・ハリントン 、ナタリー・ポートマン 、スーザン・サランドン、 ジェイコブ・トレンブレイ 、キャシー・ベイツ
提供・配給:ファントム・フィルム、松竹
PG12
カナダ・イギリス映画/上映時間:123 分
原題:The Death and Life of John F. Donovan
公式サイト
©2018THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.

投稿者プロフィール

Kana
Kana
フランス語講師。映画大好き、書くのも好きなので映画レビューサッポロのライターへ立候補。
仕事柄プライベートではフランス作品の鑑賞に偏りがちですが、様々なジャンルをバランスよく観たいです。子供の頃、若い頃はSFやアクション系が好きでしたが、近頃は人間ドラマ重視の作品により惹かれます。
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