2018年8月17日
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エリート藩士が “蚤とり業”に左遷!?阿部寛主演『のみとり侍』5月18日公開

  • 2018年4月16日

 

作品紹介

2016年公開の映画『後妻業の女』は、結婚相談所を舞台に保険金詐欺を画策する女とその女に騙される男たちが、刹那的かつ喜劇的に表現され、大ヒットを記録しました。
メガホンをとったのは映像の魔術師・鶴橋康夫。
彼が約40年間、映画化を熱望したのが本作『のみとり侍』。

生真面目すぎるその性格が災いし、上司の逆鱗に触れ、“蚤とり業”に左遷されてしまったエリート藩士・小林寛之進。
演じるのは、映画『テルマエ・ロマエ』で古代ローマ人に扮し、日本中を笑いの渦に巻き込んだ阿部寛。

“蚤とり侍”寛之進にとって最初のお客は、おみね。
その容姿は、寛之進の亡き妻に瓜二つ!! 一人二役でこの難役に挑むのは、寺島しのぶ。寛之進の窮地を救う江戸No.1の伊達男・清兵衛を演じるのは、豊川悦司。
このほか、斎藤工、風間杜夫、大竹しのぶ、前田敦子、松重豊、桂文枝といった個性豊かな豪華俳優陣が集結しました。

左遷されてもなお、生真面目に生きる男の姿は、滑稽であり、ただただ愛おしい。
彼が江戸の浮世で出会い、そして手に入れたものとは・・・?
前代未聞!侍が巻き起こす“床の間”の戦いの火蓋が切られる!!

 

ストーリー

越後長岡藩藩士の小林寛之進(ひろのしん)(阿部寛)は、
藩主・牧野備前守忠(ただ)精(きよ)(松重豊)主催の和歌の会に出席。
そこで運悪く忠精の機嫌を損ね、「明朝より、猫ののみとりとして無様に暮らせ!」と江戸の裏稼業・猫ののみとりを命じられる。
「猫ののみとりって何ら ・・・?」
途方に暮れていた寛之進は、長屋で暮らすのみとりの親分・甚(じん)兵衛(べえ)(風間杜夫)とその妻・お鈴(大竹しのぶ)の元で働くことに。猫の“のみとり”とは文字通り、猫の蚤を取って日銭を稼ぐ職業。しかしその実態は、女性に愛をお届けする裏稼業であった。
住む場所もなくなった寛之進であったが、貧しくも子供たちに読み書きを無償で教える佐伯友之介(斎藤工)や長屋で暮らす人々の助けを借り、“のみとり”としての新生活が始まっていく。
ほどなくして、亡き妻・千鶴に瓜二つの女・おみね(寺島しのぶ)と運命的な出会いを果たす寛之進。
幸運なことに、初めての“のみとり相手”がおみねとなり、胸が高鳴る彼だったが、“のみとり”開始数分後、
「この、下手くそ!」と罵られ失意のどん底へ。
落ち込む彼の前に妻・おちえ(前田敦子)に浮気を封じられた恐妻家・清(せい)兵衛(べえ)(豊川悦司)が現れる。
寛之進は、欲求に忠実な清兵衛に「拙者に女の喜ばせ方を教えてはくれぬか!」と頼み込むのだった。
その甲斐あってか、寛之進の“のみとり”技術はめきめきと上達し、“のみとり”侍として一人前となっていく―――。
しかし、時代は、老中・田沼(たぬま)意(おき)次(つぐ)(桂文枝)の失脚により急遽“のみとり”禁止令が敷かれる。
寛之進はじめ“のみとり”たちは、一転、犯罪者として窮地に立たされてしまう――――。
果たして、寛之進は、運命の相手・おみねとの恋を成就させることができるのか?
そして武士として、男として、生き様を示すことはできるのか? 寛之進の運命は如何に!?

試写の感想

なんとも不思議なタイトルではないだろうか。
「蚤とり」という言葉自体聞きなれないが、その上さらに「侍」とは、ありえない言葉の組み合わせのように思える。

 

江戸時代、猫の「蚤とり」という職業は実在したという。この映画では、「蚤とり」とは表向きで、裏の稼業は女性に体を売る男性達であるというユニークな設定となっている。

 

阿部寛演じる主人公、小林寛之進は生真面目な侍だったが、上司に対する正直な言葉が災いして「蚤とり」を命じられる。ひたすら真面目に生きてきた侍を娼夫に転身させるとはいかにも残酷な仕打ちながら、最初の時点で彼は「蚤とり」の実態に気付かぬままその商売を始めてしまうところもユーモラスだった。

 

寛之進の最初のお客は亡くなった妻に瓜二つのおみねという女性。左遷された先でまさかの天国かと思いきや、「下手くそ!」と罵られ、大きな挫折を味わう。立ち直れないかもしれないほどのダメージを受けつつ、何事にも真面目に取り組んできた彼は、この「蚤とり」稼業にも真剣に向き合い、巻き返しをはかってゆくのが見どころだ。

 

脇を支える俳優陣もゴージャスで、寛之進へ女性の悦ばせ方を指南する伊達男の商人、清兵衛役を豊川悦司が演じる。ここまでやるかという、濃厚なラブシーンに半ば圧倒される。まさに体を張った演技というものだ。

清兵衛のパフォーマンスを目の当たりにした寛之進のリアクションが特異で、驚愕と感銘に満ちた寛之進の心の声が面白すぎて、声を上げて笑い出しそうになった。エロティックなシーンをここまで滑稽にユーモラスに仕立てあげる力業には脱帽だった。

 

蚤とり業に奮闘する寛之進、彼を取り巻く友人達のそれぞれのドラマが描かれ、やがて裏稼業でも頭角を現すが、そんな彼らに絶体絶命のピンチが訪れる。果たして寛之進たちの運命は・・・?

 

意外な事実が判明し、ストーリーは二転三転、思わぬ展開を迎える。エンターティメント満載ながら、愛、人情といった普遍のテーマが心を温かくする。華のある江戸時代を背景に、懸命に生きる「蚤とり」の男たちの世界をご覧頂きたい。

 

 

予告動画

 

 『のみとり侍』 2018年5月18日全国東宝系にてロードショー

【キャスト・スタッフ】
阿部寛 
寺島しのぶ 豊川悦司 斎藤工 
風間杜夫 大竹しのぶ 前田敦子 松重豊
桂文枝       

原作:小松重男「蚤とり侍」(光文社文庫刊)
監督・脚本:鶴橋康夫

公式サイト

製作:「のみとり侍」製作委員会
制作プロダクション:ROBOT
製作プロダクション:東宝映画
配給:東宝
上映時間:110分
R15指定+

(C)2018「のみとり侍」製作委員会

投稿者プロフィール

Kana
Kana
フランス語講師。映画大好き、書くのも好きなのでHMRライターへ立候補。
仕事柄プライベートではフランス作品の鑑賞に偏りがちですが、様々なジャンルをバランスよく観たいです。子供の頃、若い頃はSFやアクション系が好きでしたが、近頃は人間ドラマ重視の作品により惹かれます。