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漫画家ジョン・キャラハンの伝記映画『ドント・ウォーリー』 作品レビュー

今は亡きロビン・ウィリアムズが熱望した実在の男の物語

作品紹介

2014年他界したロビン・ウィリアムズが『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』(98)の公開時から映画化を考えていたのが、オレゴン州ポートランド出身の風刺漫画家ジョン・キャラハンの半生だった。当時から監督にと相談を受けていたのはポートランドに縁のある監督ガス・ヴァン・サント。

ウィリアムズの死後、映画化を決めたヴァン・サントが自ら脚本を書き、企画から20年たち遂に完成した。当初キャラハンを演じることを熱望していたウィリアムズの遺志を受け継ぎ主人公キャラハンを演じたのはホアキン・フェニックス。彼の仕草、話し方等を研究し見事に演じきっている。他にルーニー・マーラジョナ・ヒルジャック・ブラックが、キャラハンの人生にやさしく寄り添い、世界に背を向けていた彼を支えていく周りの人々を演じている。

たとえ人生最悪の困難な時にあっても、人は変わることができる力を秘めているーロビン・ウィリアムズが映画化を熱望し、ガス・ヴァン・サントが受け継ぎ描いたひとりの男の心の旅。2018年サンダンス映画祭、第68回ベルリン映画祭に正式出品された話題作がついに日本公開となる。

ストーリー

オレゴン州ポートランド。アルコールに頼りながら日々を過ごしているジョン・キャラハン(ホアキン・フェニックス)は、自動車事故に遭い一命を取り留めるが、胸から下が麻痺し、車いす生活を余儀なくされる。絶望と苛立ちの中、ますます酒に溺れ、周囲とぶつかる自暴自棄な毎日。だが幾つかのきっかけから自分を憐れむことを止め、過去から自由になる強さを得ていく彼は、持ち前の皮肉で辛辣なユーモアを発揮して不自由な手で風刺漫画を描き始める。人生を築き始めた彼のそばにはずっと、彼を好きでい続ける、かけがえのない人たちがいた・・・。2010年、59歳で他界した世界で一番皮肉屋な風刺漫画家の奇跡の実話。 

試写の感想

あのロビン・ウィリアムスが映画化を熱望していたという風刺漫画家ジョン・キャラハン。どんな魅力的な人物かと期待を膨らませて見た本作、ドント・ウォーリー。
しかし、そんな期待はあっという間に打ち砕かれた。
自己中で情緒不安定なアルコール依存症…。たしかに、彼の生い立ちや人生を一変させた大事故とその後の車椅子生活、四肢麻痺で思うようにならない身体など、同情を禁じえない要因はいくつもある。だが、自暴自棄でトラブルを起こし続ける姿は救いようがなく、重苦しい気分になってしまう。

だからこそ後半の、ジョンにとって人生の師であり、最高の友となるドニーと出会い、真摯に自分の人生と向き合い、苦しみながらも勇気をもって、自分の抱えてきた問題を一つ一つ克服していく過程が、説得力のある現実として胸に迫ってくる。

ホアキン・フェニックス、ジョナ・ヒル、ルーニー・マーラ、ジャック・ブラック…、彼らの圧倒的な演技力がドキュメンタリーを見ているかのように、リアルに私たちをジョン・キャラハンの人生へと誘ってくれる。

「弱いほど、強い人間になれるんだ。」ドニーがジョンに投げかけたこの言葉が、ジョン・キャラハンの人生を通して、じんわりと心に沁みわたっていった。
なんともチャーミングで憎めないジョン・キャラハンの半生を描いたドント・ウォーリー、このゴールデンウィークに見逃せない作品だ!

予告動画

『ドント・ウォーリー』5月3日 ユナイテッド・シネマ札幌 他全国で公開

監督・脚本・編集:ガス・ヴァン・サント
出演:ホアキン・フェニックス、ジョナ・ヒル、ルーニー・マーラ、ジャック・ブラック
音楽:ダニー・エルフマン
原作:ジョン・キャラハン
原題:Don’t Worry, He Won’t Get Far on Foot/2018年/アメリカ/英語/113分/カラー
配給:東京テアトル
提供:東宝東和、東京テアトル
公式サイト

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投稿者プロフィール

Kazue
Kazue
好きな映画はサスペンスや冒険映画です。趣味はヨガ。好きな映画は『最強のふたり』『マリーゴールドホテル』『女神は二度微笑む』好きな俳優はモーガン・フリーマン、オードリー・ヘップバーン、メリル・ストリープです。
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