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クリストファー・ノーラン監督最新作『TENET テネット』作品レビュー

  • 2020年8月31日

作品紹介

〈時間〉から脱出し〈未来〉の第三次世界大戦を止めろ! 人類を滅亡から救うキーワードは〈TENET(テネット)〉。 「ダークナイト」シリーズ、『インセプション』、『ダンケルク』のクリストファー・ノーラン監督が、時間が逆行するゲーム性をリアルに描き、あなたの常識を一瞬で吹き飛ばす。主人公のミッションは、人類がずっと信じ続けてきた、〈時間のルール〉から脱出すること。時間に隠された衝撃の秘密を解き明かし、第三次世界大戦を止めるのだ。 『ブラック・クランズマン』で注目されたジョン・デイビッド・ワシントン、新作『The Batman』で主役を務めるロバート・パティンソンの他、ケネス・ブラナー、マイケル・ケインらノーラン組の名優が出演。世界7か国を舞台にIMAXカメラで撮影、驚異のスケールで放つ極限のタイムサスペンス超大作!

ストーリー

名もなき男は、突然あるミッションを命じられた。 それは、時間のルールから<脱出>し、 第三次世界大戦から人類を救えというもの。 キーワードは<TENET テネット>。 任務を遂行し、大いなる謎を解き明かす事が出来るのか?

作品レビュー

「ダークナイト」や「インセプション」を手掛けたクリストファー・ノーラン監督のSFアクション大作である。いずれにしても期待値は高まる。

冒頭からの激しいテロシーンに引き込まれずにはいられない。緊迫した状況の連続でたちまち映画の世界へと取り込まれてしまう。

時間が逆行するというコンセプトはタイムトラベル系のストーリーのように思われるが、謎の多い設定でどちらかといえばサスペンス的な要素も色濃かった。

正直、時間に関わる設定の理解は難しいところもあった。終盤に明かされる謎への伏線も多く、わかりにくくもなっている。個人的には理屈を完璧に理解しようとはせず、その世界のシチュエーションを感じ取れれば、人物の人間模様やこれでもかといったアクションシーンで作品を楽しめるだろう。

途中では意味のわからなかった場面も、後半へ進むほど謎が明かされ伏線の意味を理解できるようになる。「ドラえもん」のタイムマシンを使ったストーリーでは最後に途中途中のシーンの意味がわかるようになるのと似ている。中盤では理解しにくい部分もあるが、最終的には辻褄が合ってスッキリする。

主人公の特殊部隊員を演じるジョン・デイビッド・ワシントンも光っている。大物俳優デンゼル・ワシントンの息子で、プロのアメフト選手から俳優に転身した経歴があり、さすがの存在感ともいえる。

美形の人妻ヒロインや屈折した悪役など、その他の登場人物もそれぞれ個性の光るゴージャスな顔ぶれとなっている。

ノーラン監督、俳優陣、スタッフ陣がそれぞれ渾身の力を捧げた新たなSFアクション大作の到来である。ミステリアスかつ斬新、不可思議な逆行世界をぜひ劇場で体験していただきたい。

予告動画

『TENET テネット』

監督・脚本・製作:クリストファー・ノーラン
出演:ジョン・デヴィッド・ワシントン、ロバート・パティンソン、エリザベス・デビッキ、ディンプル・カパディア、アーロン・テイラー=ジョンソン、クレマンス・ポエジー、マイケル・ケイン、ケネス・ブラナー
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間:150分

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投稿者プロフィール

Kana
フランス語講師。映画大好き、書くのも好きなので映画レビューサッポロのライターへ立候補。
仕事柄プライベートではフランス作品の鑑賞に偏りがちですが、様々なジャンルをバランスよく観たいです。子供の頃、若い頃はSFやアクション系が好きでしたが、近頃は人間ドラマ重視の作品により惹かれます。
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