IT/それが見えたら、終わり。』に次ぐ大ヒット!(※R 指定ホラーオープニング興行収入)
鬼才ジョン・カーペンター製作総指揮。ホラー映画の金字塔『ハロウィン』が 40 年の時を経て現在に蘇る― 神出鬼没の恐怖“ブギーマン”が日本上陸。
ジャーナリストのデイナとアーロンは、40 年前のハロウィンに起きた凄惨な殺害事件の真相を追っていた。
殺人鬼の名前はマイケル・マイヤーズ。マイケルの動機や感情は一切不明。あまりの恐怖に人々はブギー マンと名付けた。
事件の被害者で唯一の生き残りローリー・ストロードにインタビューするも収穫はない。
ローリーは再びマイケルが目の前に現れることを恐れ、いつ起きるか分からない非常事態に備えていた。
ハロウィン前夜、精神病棟から患者を輸送する車が転倒し、マイケルは脱走してしまう。
娘のカレンは ローリーの言うことを信じず、孫娘アリソンもパーティに出かけてしまった。
ローリーは再び街に解き放たれたマイケル・マイヤーズと対峙することを決意。恐怖に満ちたハロウィンの夜が始まる―。
私は知らなかったのだが、こちらのシリーズは第1作目から40年を経ているという。とはいえ予備知識がなくともストーリーは十分に楽しめる。
冒頭のシーンからスリリングでテンポが良い。オープニングの音楽もクールで、ホラーの苦手な私でも期待が高まってしまった。
ホラー映画という先入観もあり構えていたが、映画前半はむしろミステリーとサスペンス風のストーリー展開に引き込まれる。さらに人間ドラマ的な要素も詰まっており、ただ気味悪く脅かしてくるだけのホラー映画とは一線を画している。
私は年配女性の主人公ローリーを演じるジェイミー・リー・カーティスの佇まいに気持ちを惹かれた。それまで女優としての彼女を知らなかったが、非常に凛としていて知性ある印象だった。豊富であろう人生経験と人間味を感じさせる人だと思った。
彼女は1978年に公開された「ハロウィン」が映画デビューで、女子高生役だったという。当時の彼女はどんな風であったのか、興味を惹かれるところである。
さて前半ではミステリーかサスペンス的であったこの作品も、次第に怖い展開に拍車がかかってくる。恐怖の存在「ブギーマン」の強さと怖さはA級である。大惨事の繰り広げられる舞台がハロウィンという祭りの最中であることも巧みな演出である。
殺戮を繰り返す不可解な悪の存在と対峙するのは高校生の孫のいる年配女性であることもユニークではないか。主人公ローリーは決してかよわい女性ではなく、自らの手でブギーマンを葬るために人生を捧げてきたが、その結末はいかに・・・?
ブギーマンに襲われるシーンではあまりの緊張感に堪えられず、目をつむって顔を覆ってしまった。ホラー愛好家にとっては極上の作品に違いない。底知れぬ恐怖と悪夢を味わいたい方はぜひ劇場で堪能していただきたい。
監督:デヴィッド・ゴードン・グリーン 脚本:ダニー・マクブライド、デヴィッド・ゴードン・グリーン
製作:ジェイソン・ブラム 音楽:ジョン・カーペンター、コーディ・カーペンター
出演:ジェイミー・リー・カーティス、ジュディ・グリア、アンディ・マティチャック、ニック・キャッスルほか
配給:パルコ
公式サイト
2018 年/アメリカ/カラー/デジタル/英語/原題:Halloween/106 分/R-15
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