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山田涼介主演『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』作品レビュー

作品紹介

連載開始20周年新プロジェクトとして発表された実写二部作では、エドとアル兄弟の物語の最終章を原作のままに映像化することにこだわった。
国家を揺るがす巨大な陰謀に導かれていく『最後の錬成』。原作を愛するキャスト・スタッフ陣が、『鋼の錬金術師』という唯一無二の作品世界を圧倒的スケールで描き切る、堂々の“完結編”となっている。

主演は前作に引き続きHey! Say! JUMPの山田涼介が務め、主人公で“鋼の錬金術師”の二つ名を持つ国家錬金術師エドワード・エルリックを演じ切る。また本田翼をはじめ、ディーン・フジオカ、蓮佛美沙子、本郷奏多らが続投。そして本作から登場する新キャストに、内野聖陽や新田真剣佑、舘ひろし、渡邊圭祐、黒島結菜、山本耕史、栗山千明、山田裕貴ら豪華俳優陣が名を連ねる

ストーリー

国家中枢には、国民の魂と引き換えに完全な存在になろうと企てる最大の敵――ホムンクルスたちの生みの親“お父様”が潜んでいた――。エドとアルの兄弟と、軍の暗部に立ち向かうマスタングたち、そして賢者の石を求めるシンからの来訪者は、共闘し、この陰謀を阻止できるのか?そして全ての鍵を握るエドとアルの父親の正体とは?
彼が語る“約束の日”とは一体何なのか?残された時間はあとわずか――求め続けた身体と引き換えに兄弟が出した最後の答えとは?

作品レビュー

いよいよ実写版『鋼の錬金術師』トリロジーの完結編が公開となる。原作の長編で膨大な情報量を三部作として実写化するのは、困難なことだったと思う。

本作は『復讐者スカー』のスカー(新田真剣佑)が、エド(山田涼介)たちに仲間入りし共に闘う。
キング・ブラッドレイの正体、他のホムンクルス(人造人間)たちが、どのように作られたのか?お父様と呼ばれる存在や、エドとアルの実父・ホーエンハイム(内野聖陽)とフラスコの中の小人の関係が明らかとなる。

三作目に新登場する、アームストロング少佐(山本耕史)の姉オリヴィエ・アームストロング少将を演じた栗山千明。美しい女傑である。オリヴィエ+アレックスVSホムンクルスのスロウスの戦闘シーンは見どころだ。

エドの錬金術・師匠イズミ・カーティス役は元宝塚の遼河はるひが務めており、その強靭な精神と戦闘能力の高さが印象的。

ホムンクルスのグリードが「完結編 最後の錬成」にやっと登場し、グリードとその宿主でシン国の皇子リン・ヤオという難二役を見事に演じきった渡邊圭祐。魅力的で憎めないグリードを表現している。

原作をコンパクトに端折った感は否めないが、制作側と主人公・エドワードを演じた山田涼介の原作を愛し尊敬する気持ちが伝わってくる。

「鋼の錬金術師」が長く愛される理由のひとつは、息を呑むようなバトルシーンだけではなく、各キャラクターの人間ドラマと友情や勇気と成長という少年漫画に欠かせない要素と、賢者の石を使い何かを得るには、何かを失う等価交換の法則の深さ、さらに国家と社会の陰謀と戦争、多民族の共存と多様性という現代に欠かせない様々なメッセージが詰まっている。

果たして彼らの闘いの行方は?エドとアルは再会できるのだろうか?完結編は「復讐者スカー」同様、原作ファンの期待を裏切らない。感動的なラストで鋼の錬金術師の真理を観ることができるだろう。

予告動画

『鋼の錬金術師 完結編 最後の錬成』

原作:「鋼の錬金術師」荒川 弘(「ガンガンコミックス」スクウェア・エニックス刊)
監督:曽利文彦
脚本:曽利文彦 宮本武史
出演: 山田涼介 本田 翼 ディーン・フジオカ  蓮佛美沙子 本郷奏多 / 黒島結菜 渡邊圭祐  寺田 心 内山信二 大貫勇輔 ロン・モンロウ 水石亜飛夢  奥貫 薫 高橋 努   堀内敬子  丸山智己 遼河はるひ 平岡祐太  山田裕貴 麿 赤兒 大和田伸也    舘ひろし(特別出演) 藤木直人 / 山本耕史 / 筧 利夫  杉本哲太  栗山千明  風吹ジュン  佐藤隆太  仲間由紀恵 ・ 新田真剣佑  内野聖陽
製作:映画「鋼の錬金術師2&3」製作委員会
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間: 142分
©2022 荒川弘/SQUARE ENIX ©2022 映画「鋼の錬金術師2&3」製作委員会
オフィシャルサイト
#ハガレン完結編

投稿者プロフィール

佐藤 友美
2013年にHokkaido Movie Review・新作映画の最速レビューサイトを立ち上げ『映画レビューサッポロ from HMR』として2017年10月にwebを一新。
旅好きで映画ロケ地のツアー取材が得意。FMラジオでの映画紹介を経てからの映画ライターと本Webサイトのデザインを担当。
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