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第90回アカデミー賞脚本賞受賞!サプライズ・スリラー『ゲット・アウト』

  • 2017年10月24日

ゲット・アウト』で ジョーダン・ピール が本年度アカデミー賞脚本賞受賞!

作品紹介

製作を手掛けたのは、『インシディアス』『ザ・ギフト』『ヴィジット』のジェイソン・ブラム。 また、監督・脚本を務めたのは、アメリカのお笑いコンビ“キー&ピール”のジョーダン・ピール。 世界的ヒットメーカーと大人気コメディアンが異色のタッグを組み、

じわじわ来る“恐怖”とあっと驚く“結末”が待ち受ける、

今まで誰も観たことないオリジナリティ溢れる本作を作り上げた!

 

 

ストーリー

ニューヨークに暮らすアフリカ系アメリカ人  の写真家クリスは、ある週末に白人の彼女 ローズの実家へ招待される。若干の不安とは裏腹に、過剰なまでの歓迎を受けるものの、黒人の使用人がいることに妙な違和感を覚える。その夜、庭を猛スピードで走り去る管理人と窓ガラスに映る自分の姿をじっと見つめる家政婦を目撃し、動揺するクリス。

翌日、亡くなったローズの祖父を讃える パーティに多くの友人が集まるが、何故か白人ばかりで気が滅入ってしまう。そんななか、どこか古風な黒人の若者を発見し、思わず携帯で撮影すると、フラッシュが焚かれた瞬間、彼は鼻から血を流しながら急に豹変し「出ていけ!」と襲い掛かってくる。

“何かがおかしい”と感じたクリスは、ロー ズと一緒に実家から出ようするが…。

 

試写の感想

 

怖いんだろうな・・・と予想はしていたけれどやっぱり怖かった。

 

ニューヨークに住む黒人男性クリスが、白人の彼女であるローズの実家へ行き、いろいろ違和感を感じるというストーリー。

 

緊張しながら彼女の実家へ赴くクリス。会ってみれば、心配とは裏腹に感じの良いローズの家族たち。快活でフレンドリーな父親。物静かながら威厳のある母親。弟がいくぶん攻撃的なのはご愛敬としても。

 

その実家で主催されたパーティーもなぜか白人ばかりが集まっていた。黒人だからとクリスに対して差別的発言をしたり失礼な扱いをする人はいないものの、妙に褒め称えたり、大げさに持ち上げるような言動が多く、かえって不自然さを感じる。

 

嫌な予感満載の舞台設定。案の定、心理的に気味の悪いシーンが次々と描かれ、じわじわと不気味な気配が漂ってくる。

 

サスペンスミステリー的な作品を想像していたけれど、ほとんどホラーに近いような脅かされ方を味わう。音が怖い。不穏なシーンの怖い音や緊張を煽る曲、人物たちも、いちいちなんだか怖い。

 

ローズの実家の使用人達が黒人であることもまず微妙な気持ちになるし、敷地の管理人の黒人男性も家政婦の黒人女性もなにかが変だ。表情も、口調も、行動も、なんだかおかしい。ローズの家族たちも妙な雰囲気ながら、黒人たちはさらに気味が悪かった。

 

お化け屋敷に足を踏み入れて、次は何に驚かされるのだろうかと身構えるような気持ちでスクリーンに見入ってしまう。

 

ストーリーが進むほど「なんだかおかしい」から「明らかに異様」になり、不気味さ、怖さのレベルが上がってくる。謎が明らかになる頃には、絶体絶命のピンチに陥っているのだが・・・

 

人種問題というだけではない、ある田舎の、閉塞感ある地域の異様な風習を目の当たりにしてしまう。終盤はもはや祭り状態。

「あ、こうなるのか・・・」と意表を突かれる激しい展開に。

 

低予算ながらも大ヒットを記録したというサプライズ・スリラー。
最後まで気を抜けないハラハラ感は保証済みだ。

 

予告動画

1 0 . 2 7 F R I デ ィ ノ ズ シ ネ マ ズ 札幌劇場 ほか 全 道 に て ロ ー ド シ ョ

製作: ジェイソン・ブラム 監督・脚本・製作:ジョーダン・ピール

キャスト: ダニエル・カルーヤ、アリソン・ウィリアムズ、ブラッドリー・ウィットフォード、ケイレブ・ランドリー・ジョーンズ、キャサリン・キーナー
上映時間:104分
配給: 東宝東和
オフィシャルサイト

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投稿者プロフィール

Kana
フランス語講師。映画大好き、書くのも好きなので映画レビューサッポロのライターへ立候補。
仕事柄プライベートではフランス作品の鑑賞に偏りがちですが、様々なジャンルをバランスよく観たいです。子供の頃、若い頃はSFやアクション系が好きでしたが、近頃は人間ドラマ重視の作品により惹かれます。
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