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奇跡と感動のバレリーナ物語『フェリシーと夢のトウシューズ』あらすじ 感想

  • 2017年7月19日

 

 

 

『最強のふたり』の製作陣と『カンフー・パンダ』のアニメーションスタッフが生み出す奇跡と感動の物語

作品紹介

『最強のふたり』製作陣×『ライオンキング』『カンフーパンダ』の製作チーム×振付をパリ・オペラ座バレエ団芸術監督が担当。
実写とアニメーション豪華製作陣がジャンルの垣根を越えて集結!振付:オーレリー・デュポン、ジェレミー・ベランガール
ひとりぼっちの少女が、パリ・オペラ座でバレリーナを目指す、思わず心が躍りだす感動のエンターテインメント!
  

ストーリー

物語の舞台は19世紀末、エッフェル塔が建設中の花の都パリ。
踊ることが好きな気持ちはだれにも負けない少女フェリシーは、いつかパリ・オペラ座の舞台に立つことを夢見ていた。
ある日それぞれの夢を叶えるため、共に育った親友ヴィクターと施設を抜け出し、憧れの街パリを目指すことに。

  

試写の感想

フランス、ブルターニュ地方の孤児院で暮らすフェリシーは踊るのが大好きな女の子。
バレリーナになることを夢見て、仲良しのヴィクターと脱走を果たす。彼もまた偉大な発明家になるという夢がある。

パリのオペラ座を目指すものの、身寄りのない孤児たち。見知らぬ大きな街の中で突然はぐれてしまう。それでもなんとか、ふたりは互いの目指す道のりへ足を踏み入れる。

エッフェル塔を建設中である19世紀末のパリ。現在でも歴史ある街並みながら、この時代の風景はさらに趣がある。フェリシーは孤児院で目にしたオペラ・ガルニエの葉書と同じ建物を見つけ出す。

パリやオペラ座を知っている方なら、この映画の風景にも魅了されるに違いない。私も個人的にオペラ・ガルニエに思い入れがあり、あの美しい建物や内部の情景に心ときめいたひとりである。

孤児のフェリシーが夢を追いかけるやり方は、まったくもって正攻法ではなかった。
映画のヒロインらしからぬ方法でオペラ座バレエ学校への入学を果たす。そして彼女は次々と幸運を引き寄せてゆく・・・

この物語のメッセージには熱い思いがあふれている。
どんな環境にいようとも夢を諦めないこと。情熱は道を切り開き、自身の輝きを信じ抜くならその輝きにふさわしいものを手に入れられること。

彼女が何を持っていなくても、夢だけはいつもそばにいた。夢は彼女そのもので、どんなやり方であろうと世界へ飛び出していった。くじけそうでも、諦めそうなときも、彼女が自分の輝きを表現したとき、味方や協力者があらわれ、思いがけないドラマを巻き起こして才能にふさわしい舞台を手に入れてゆく。

きっと映画だけのストーリーなんかじゃなく、世界中に多くのこのような奇跡が起こっているのだろう。世界的に有名なスターや偉人が、必ずしも恵まれた境遇ではなかったというエピソードやサクセスストーリーは世にあふれている。

いま夢を持っている人、夢を思い出したい人、これから夢を見つけたい人にはきっと響くメッセージが詰まっている。夢を叶えるのは決して簡単ではなく、たやすく与えられるものでもない。たゆまぬ努力を重ね、情熱を表現して、人の心を動かしながら掴み取る。そんなフェリシーの姿に胸が熱くなることだろう。

大きな夢を持つことを勇気づけられるような感動作だった。

 

予告編

 

■声の出演:エル・ファニング、デイン・デハーン、カーリー・レイ・ジェプセン ほか

■監督:エリック・サマー、エリック・ワリン

■脚本:キャロル・ノーブル、エリック・サマー、ローラン・ゼトゥンヌ

■振付:オレリ―・デュポン、ジェレミー・ベランガール

【原題:Ballerina/2016年/フランス・カナダ/上映時間:89分/シネスコ(2.35:1)/5.1ch/英語】

© 2016 MITICO – GAUMONT – M6 FILMS – PCF BALLERINA LE FILM

投稿者プロフィール

Kana
フランス語講師。映画大好き、書くのも好きなので映画レビューサッポロのライターへ立候補。
仕事柄プライベートではフランス作品の鑑賞に偏りがちですが、様々なジャンルをバランスよく観たいです。子供の頃、若い頃はSFやアクション系が好きでしたが、近頃は人間ドラマ重視の作品により惹かれます。
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