誰もが知っているマクドナルドの、誰も知らない誕生のウラが暴かれる!
思い描いた壮大な夢はきれいごとだけでは叶わない!
冴えないセールスマンが、情熱をたぎらせ突き進み登りつめていく。彼は英雄か、怪物か。
世界中の企業家たちに今なお絶大な影響を与え続ける世界最大級のファーストフードチェーンを築き上げた男、レイ・クロック。サラリーマン人生も半ばを過ぎた50代にして、マック&ディック兄弟の“マクドナルド”と出会い、その革新的なシステムに勝機を見い出し、手段を選ばず資本主義経済や競争社会の中でのし上がっていく姿は、まさにアメリカン・ドリームの原点を描いている。
本作ではギラギラとした野心と圧倒的な情熱を持ち、アクは強いが人々を魅了するレイをアカデミー賞主演男優賞にノミネートされた『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』、そして『ダンボ』実写化でも出演がささやかれ、いま完全復活を果たしノリにのっている実力派俳優マイケル・キートンが見事に体現。レイの妻役にはローラ・ダーン(『わたしに会うまでの1600キロ』)、マクドナルド兄弟にはニック・オファーマン(『ロング・トレイル!』)、ジョン・キャロル・リンチ(『テッド2』)ら実力派俳優たちが脇を固める。
世界最強のハンバーガー帝国の創業者(ファウンダー)。
彼はどのようにして10億ドル規模の巨大企業を築き上げていったのか?野心と胃袋を刺激する誰も知らない誕生のウラががいま暴かれる!
1954年アメリカ。52歳のレイ・クロックは、シェイクミキサーのセールスマンとして中西部を回っていた。ある日、ドライブインレストランから8台ものオーダーが入る。どんな店なのか興味を抱き向かうと、そこにはディック&マック兄弟が経営するハンバーガー店があった。合理的な流れ作業の“スピード・サービス・システム”や、コスト削減・高品質という革新的なコンセプトに勝機を見出したレイは、壮大なフランチャイズビジネスを思いつき、兄弟を説得し、契約を交わす。次々にフランチャイズ化を成功させていくが、利益を追求するレイと、兄弟との関係は急速に悪化。やがてレイは、自分だけのハンバーガー帝国を創るために、兄弟との全面対決へと突き進んでいくーー。
主人公のレイは、シェイクミキサーのセールスマン以前も、様々な商品のセールスをしていた、いわゆる山師(やまし)根性の高い人で、1950年代で自己啓発はまり、自分は「成功する!成功するんだ!」と呪文のように唱えていた。
元祖マクドナルドの小規模チェーン店を持つディック&マック兄弟から、調理のスピードシステムのノウハウやコツを学び、マクドナルドとしてフランチャイズ契約をするが、頑固で薄利多売から抜け出せないディック&マック兄弟よりも、革新的にフランチャイズ化を進めていくことで、やがて元祖マクドナルドのディック&マックとの経営方針が合わなくなっていく。
実はこの映画、日本マクドナルドとしては非公認である。マクドナルド側が社員には観てほしくない映画で、愛社精神が損なわれる懸念があると言う。
マクドナルドの創始者であるレイは、いけ好かない嫌な男である。長年支えてきた妻に対しても配慮に欠け、浮気癖もあり人として最低なレベルだ。
ラッキーなことに、レイを支えてくれた周囲の人々の助言や、新たな出会いが彼のピンチを救ってきた。そして周りのアドバイスを取り込み、革新を続けてきたことが、世界一の創業者として成功した秘訣なのだろう。
成功への目標が高く、諦めない打算を持ち続けたその結果は、決して褒められる内容ではないが…。
嫌な男レイ、しかし彼が居なければ、マクドナルドはロサンゼルス周辺の小規模バーガー・チェーンで終わっていた可能性もある。
赤と黄色のMのアーチや、McDonaldというネーミングに、レイが何故こだわったのか?映画の中で次第に明かされていく。しかし観終わった後は、マクドナルドのハンバーガーという気分ではなくなった。
原題・英題 : The Founder
監督:ジョン・リー・ハンコック
脚本:ロバート・シーゲル
出演:マイケル・キートン、ニック・オファーマン、ジョン・キャロル・リンチ、ローラ・ダーン、パトリック・ウィルソン、B・J・ノヴァク、リンダ・カーデリーニ
2016年/アメリカ/英語/カラー/115分
オフィシャルサイト
提供:KADOKAWA、テレビ東京、BSジャパン、テレビ大阪
配給:KADOKAWA
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