「力とは何かを、本当の強さとは何かを、わしは知らなかった」――。
伝説の地、奥出雲。そこに1300年の時を経て伝わる、天下無双の鉄を生み出す技「たたら吹き」。
名刀を生み出す唯一無二の鉄、玉鋼。
生まれたときから玉鋼を作ることを宿命づけられた男が、侍にあこがれて旅立った。
のちに人はその若者を「たたら侍」と呼んだ。日本伝統の匠の技と、気高い精神。
その両方を継承することの大切さを、美麗で雄大な映像と共に描き出す本格時代劇。
ひとりの誠実な青年が戦乱の世にあらがい、おのれの生きる道を探して魂の彷徨を重ねる成長の物語。
―それが『たたら侍』である。
戦国時代、諸国の大名たちが鉄砲の数を競い合う中、
出雲の山奥に1000年錆びない鉄を作る幻の村があると噂されていた。
その村は実在していた。
古来より門外不出の高度な鉄作りの技“たたら吹き”を生業にする村だった。
その村で作られる鋼(はがね)は、出鐵鋼(いづものはがね)と呼ばれ、
名刀を作り出すには欠かせない貴重な材料であった。
その鋼を刀匠ばかりでなく、大名に取り入る商人たちも手に入れるために躍起となっていた。
その村に“たたら吹き”を取り仕切る村下(むらげ)の息子、伍介がいた。
伍介は一子相伝のたたらの技を受け継ぐ運命(さだめ)を負っていた。
幼い頃より鋼を狙った山賊に村が襲われるたび、伍介は強くなりたいと思うようになっていった。
父の弥介が、祖父の喜介から村下の座を受け継いだ頃、村に鋼を求めてきた商人の惣兵衛がやってきた。
惣兵衛から農民でも侍になれる時代がきたことを知らされた伍介は、「村を出て侍になりたい」と村の掟に背いて旅に出ることを決意する。
強くなれば村を守れると思った伍介であったが、
その村を思う強い気持ちとうらはらに、厳しい現実が立ちはだかっていく。
出雲の山々の風景が美しく、作品の中の俳優たちとともに眺めていまう。3Dでなくとも風景に遠近感が生まれます。
激しい幕開けから、たたら村のゆったりとした時の流れへの変化は、作品に一つの曲のような抑揚をつくっており、時間が短く感じるほどに入りこんでいくストーリーでした。
奥出雲の究極の製鉄技術、その人間の五感のみで生み出される「たたら吹き」シーンに圧倒され息を呑みます。
この物語は、伝統工芸の跡継ぎよりIT企業で都会に出ることを夢見る若者がいる現代とシンクロしました。
北海道出身の劇団EXILEメンバー・青柳翔くんの熱演とAKIRAのカッコイイ太刀の演技、そして周りを固めるベテラン俳優の演技が、ストーリーを華やかにし、作品が伝えたい意図を観客に訴えかけてくる。人の幸せと、生きる意味そして大切なものを守るとは何か・・・
あ、道産子と言えば、チームナックスの音尾琢真さんもいい演技していました!映画としても劇としても、見応えバツグンの作品です。
エンドロールのアツシの歌声と出雲の風景はまさに芸術作品。最後の最後まで、深イイEXILEを楽しみたいEXILEファン必見の一本です。
ゴールデンウィークに海外へトリップした方は、この映画で日本の良さを再確認できますよ。
縁結びの神様ゆかりの地、出雲が舞台の「たたら侍」。映画館が縁結びのパワースポットになるかも!!口コミでネタバレ見ちゃう前に劇場へ!
青柳翔
小林直己 田畑智子 石井杏奈
高橋長英 甲本雅裕 宮崎美子 品川徹 でんでん
橋爪遼 菅田俊 音尾琢真 早乙女太一
中村嘉葎雄 佐野史郎 豊原功補 山本圭 笹野高史、
AKIRA / 奈良岡朋子 / 津川雅彦
原作・脚本・監督/錦織良成、エグゼクティヴ・プロデューサー/EXILE HIRO
主題歌: EXILE ATSUSHI「天音(アマオト)」
©2017「たたら侍」製作委員会