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韓国映画『お嬢さん』 R18+指定 あらすじ、感想

『オールド・ボーイ』のパク・チャヌクが放つ、 狂おしい官能と欲望の罠―― 究極の騙し合いを描いた超衝撃作!『お嬢さん 』

ストーリー

舞台は1939年の朝鮮半島。支配的な叔父と、膨大な蔵書に囲まれた豪邸から一歩も出ずに暮らす華族令嬢・秀子のもとへ、新しいメイドの少女スッキ がやってくる。実は詐欺師一味に育てられた孤児のスッキは、秀子の莫大な財産を狙う詐欺師の手先だった。詐欺師は「伯爵」を名乗り、スッキの力を借りて秀子を誘惑し、日本で結婚した後、財産を奪う計画だ。スッキはメイドとして屋敷に入り込むことに成功するが、秀子お嬢様に仕えているうちに、美 しく純真で孤独な秀子に惹かれていく。そして秀子も献身的なスッキに心を 開いていく・・・物語の幕開けから60分、我々は予想だにしなかった展開に目を見張ることとなる-

試写の感想

サラ・ウォーターズの小説「荊の城」を原案とする韓国映画『お嬢さん』。

日本の帝国主義支配下の朝鮮で、西と洋がミックスした邸宅に住む美しい令嬢の秀子。両親が死に莫大な遺産を相続しながらも、叔父の上月に幽閉されている。

秀子を騙そうとする結婚詐欺師の藤原伯爵と、メイドのスッキ。出だしから謎に包まれており、暗く不気味な屋敷での秘め事や謎が次々と暴かれる

登場人物たちが度々日本語で話すシーンは、正直聞き取りづらかったので日本語のサブタイトルがほしかった。

物語は3章に分かれており、それぞれの視点により描かれている。タヌキとキツネの化かし合い的な騙しがあり意図がつかめないが、章が進むにつれタネ明かしされ謎が解けていく。

生々しいベッドシーンのエロスにユーモアを混ぜながらも、不気味で恐ろしい本作は、観る側の思考に遠慮なく揺さぶりをかけ、不思議と魂を抜かれたような感覚に陥る。

緻密な仕掛けが至るところにあり、独自の世界観を持つ実に面白い作品。サスペンス・ミステリーが好きという方にお勧めである。

予告動画

スタッフ/キャスト

  • 監督:パク・チャヌク (カンヌ国際映画祭審査員特別グランプリ受賞『オールド・ボーイ』)
  • 原作:サラ・ウォーターズ「荊の城」(創元推理文庫)
  • キャスト:キム・タエリ、キム・ミニ、ハ・ジョンウ、チョ・ジヌン
  • 配給:ファントム・フィルム

上映時間 145分

映倫区分 R18+

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投稿者プロフィール

佐藤 友美
2013年にHokkaido Movie Review・新作映画の最速レビューサイトを立ち上げ『映画レビューサッポロ from HMR』として2017年10月にwebを一新。
旅好きで映画ロケ地のツアー取材が得意。FMラジオでの映画紹介を経てからの映画ライターと本Webサイトのデザインを担当。
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