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岡田将生×清原果耶 W主演『1秒先の彼』 作品レビュー

作品紹介

岡田将生×清原果耶 W主演〈監督〉山下敦弘×〈脚本〉宮藤官九郎 の初タッグ!主題歌は幾田りら書き下ろしの「P.S.」

原作は台湾アカデミー賞最多受賞作『1秒先の彼女』

メガホンをとるのは、『リンダ リンダ リンダ』『天然コケッコー』『苦役列車』などの作品が国内外で高く評価される山下敦弘。
生きづらさを感じながらも真っ直ぐに生きる人々を描き続けてきた。脚本を務めるのは、唯一無二のユーモアセンスとキャラクター造形で、ドラマ『あまちゃん』『俺の家の話』 や映画『土竜の唄』シリーズなど、数々のヒット作を世に送り出してきた宮藤官九郎。オフビートなユーモアに包まれ、不器用で愛おしいキャラクターたちが繰り広げる「愛」と「時間」をめぐる物語を堪能あれ。

ストーリー

郵便局の窓口で働くハジメは、何をするにもとにかく1秒早い。記念写真では必ず目をつむり、漫才を見て笑うタイミングも人より早い。街中で路上ミュージシャン・桜子の歌声に惹かれて恋に落ちたハジメは花火大会デートの約束をするも、目覚めるとなぜか翌日に。“花火大会デート”が消えてしまった……!?秘密を握るのは、毎日郵便局にやってくる大学7回生のレイカらしい。ハジメは街中の写真店で、なぜか目が見開いている見覚えのない自分の写真を偶然見つけるが…。

作品レビュー

“残念なイケメン”が意を決して勝負に臨んだ大事な1日が……消えた?!

台湾アカデミー賞最多受賞作『1秒先の彼女』を日本版リメイク。

監督・山下敦弘と脚本・宮藤官九郎が意外にも初タッグ!舞台を京都に移し男女のキャラクター設定を反転させるという意欲作となっていた。

岡田将生が演じるハジメは郵便局の窓口で働く毒舌京都男子。

彼の特徴は何をするにもとにかくワンテンポ早いこと。

せかせかしているわけではないのだが、いまいち誰ともテンポが合わないし空気も読めない為、いつもフラれてしまうというのも納得出来てしまう。

変なところにこだわりが強いくせに恋愛面は非常にチョロく、ある日路上ミュージシャン・桜子(福室莉音)に一瞬で恋に落ちるあたりは「そういうところだぞ」とツッコみたくたくなった。

そんなハジメが勤務する郵便局に毎日やってくるレイカ(清原果耶)は、彼とは逆にワンテンポ遅い。
個人的には彼女のペースは割と嫌いじゃないが、せわしない現代社会においてはさぞかし生きづらい事だろう。

ハジメとレイカ。両極端な2人だが、どちらも不器用で真っ直ぐなところには好感が持てた。

この作品はなんだか不思議な感覚になるラブストーリーで、予想外の展開に驚かされる。

ワンテンポ早いハジメの行動が多く描かれている割に、作品を取り巻く空気がどこかふわふわしており、ゆっくりとしたペースで進むそのアンバランスさも楽しめた。

荒川良々・羽野晶紀ら多彩なキャスト陣も味があり、彼等がこの独特な世界により深く入り込ませてくれたようにも思う。

主題歌は幾田りら書き下ろしの「P.S.」

YOASOBIの ボーカルikuraとして大活躍中の彼女が、ソロ名義として初の映画主題歌を担当した。

『1秒先の彼』


キャスト: 岡田将生、清原果耶、荒川良々、福室莉音、片山友希、加藤雅也、羽野晶紀、しみけん、笑福亭笑瓶、松本妃代、伊勢志摩、柊木陽太、加藤柚凪、朝井大智、山内圭哉
監督:山下敦弘
脚本:宮藤官九郎
原作:『1秒先の彼女』(チェン・ユーシュン)
製作:『1秒先の彼』製作委員会
配給:ビターズ・エンド
2023年/日本/カラー/DCP/5.1ch/ヨーロピアンビスタ/119分
公式サイト

©2023『1秒先の彼』製作委員会

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ
兼平ゆきえ
映画・音楽・本 など 観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発 北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から 恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE(フロムイーライフ)』を放送開始。
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