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韓国映画『別れる決心』作品レビュー

作品紹介

『パラサイト』の次はこれ!!
韓国で社会現象!世界中を魅了!!珠玉のサスペンスロマンス
2022年5月のカンヌ国際映画祭コンペティション部門での監督賞受賞以来、世界の批評家・映画サイトから絶賛を浴び、本年度アカデミー賞®国際長編映画賞部門の韓国代表に選出。韓国では公開後に発売された脚本集がベストセラー1 位を獲得、決めセリフが SNSで流行、BTS のメンバーRM も複数回鑑賞するほどハマったと自身のSNS で報告するなど、社会現象といえるブームを巻き起こしている。

さらに韓国の“アカデミー賞”とも称される、最も権威ある映画祭、青龍賞で監督賞をはじめ7冠を獲得するなど、世界中を魅了している韓国映画『別れる決心』が日本公開となる。
監督を務めるのはパク・チャヌク。『オールド・ボーイ』(03)で第57回カンヌ国際映画祭グランプリを受賞。その後『渇き』(09)、『イノセント・ガーデン』(13)、『お嬢さん』(16)など唯一無二の作品で世界中の観客と批評家を唸らせ続けてきた巨匠の6年ぶりの最新作は、サスペンスとロマンスが溶け合う珠玉のドラマ。

主演は『殺人の追憶』(03)、『グエムル ~漢江の怪物~』(06)とポン・ジュノ監督作品への出演で一躍注目を集め、ドラマ、アクション、時代劇などキャリアを通して幅広い分野で活躍しているパク・ヘイルと、アン・リー監督『ラスト、コーション』(07)でヒロインを演じ一躍国際的な女優としての地位を確立、『ブラックハット』(15/マイケル・マン監督)でハリウッドにも進出しているタン・ウェイ。

パク・チャヌクの盟友でありNetflix「シスターズ」も話題のチョン・ソギョンと共に手掛ける、二転三転する先の読めないストーリー、相手の本心を知りたいヘジュンとソレのスリリングな駆け引きに、ハマる批評家や観客が続出!

ストーリー

刑事ヘジュン(パク・ヘイル)が、崖から転落死した男の妻ソレ(タン・ウェイ)の調査を開始することから始まる。取り調べが進む中で、お互いの視線は交差し、それぞれの胸に言葉にならない感情が湧き上がってくる。いつしか刑事ヘジュンはソレに惹かれ、彼女もまたヘジュンに特別な想いを抱き始める・・・。

作品レビュー

釜山の殺人課の刑事ヘジュン(パク・ヘイル)は日夜仕事に取り組んでいるが、ある事件をきっかけに刑事としての生き方が変わることになる。中国生まれの未亡人ソレ(タン・ウェイ)は、夫の転落死に関して無感情であった。はたして彼女は夫殺しの容疑者なのか?それとも、刑事ヘジュンのロマンチックな恋愛の標的なのか?

ヘジュンの妻は釜山から数時間は離れた、いつも霧がかかっている海辺の町の発電所で働いており、週末は妻のところへ戻っている。
ヘジュンは史上最年少で警部になった厳格な男だが、ソレと出会ってからは常軌を逸した行動が目立ち、不眠症のヘジュンと容疑者ソレの間に魅力的な感情が生まれてくる。

ヒッチコックの『めまい』など、昔のハリウッドを彷彿とさせる要素があるが、GPS追跡装置や中国語と韓国語の翻訳アプリで現代の空気感を出し、殺人ミステリーのようだが別の展開がある。

パク・チャンウク監督は、暴力的な映画『オールド・ボーイ』や官能的な映画『お嬢さん』を製作してきた。本作はその両方の要素を持つが、過去の作品に比べれば官能と暴力は控えめである。

『別れる決心』は映像が美しい。霧がかかっていることや、室内のシーンも美しいフレームで表現されている。
目が非常に目立つシーンがいくつかあり、刑事が容疑者を「見る」、容疑者が刑事に「見られる」ことで互いの関係が変化していく様を示しているように思う。
非常に複雑な筋書きが絡み合うが、物語の中核は刑事が容疑者に恋をしてしまう、犯罪とロマンスが混在した”愛の迷路”である。

『別れる決心』


監督:パク・チャヌク
脚本:チョン・ソギョン、パク・チャヌク
出演:パク・ヘイル、タン・ウェイ、イ・ジョンヒョン、コ・ギョンピョ
配給:ハピネットファントム・スタジオ
原題:헤어질결심|2022年|韓国映画|シネマスコープ|上映時間:138分|映画の区分:G
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投稿者プロフィール

佐藤 友美
2013年にHokkaido Movie Review・新作映画の最速レビューサイトを立ち上げ『映画レビューサッポロ from HMR』として2017年10月にwebを一新。
旅好きで映画ロケ地のツアー取材が得意。FMラジオでの映画紹介を経てからの映画ライターと本Webサイトのデザインを担当。
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