主演・西島秀俊、共演に斎藤工、宮沢氷魚、玉城ティナ、宮川大輔、大森南朋、三浦友和などの豪華俳優陣が集結した、大森立嗣監督オリジナル作品『グッバイ・クルエル・ワールド』。
⻄島秀俊、斎藤工、玉城ティナ、宮川大輔、三浦友和が演じるのは、全員互いに素性を明かさない強盗組織の一員。監督・大森立嗣×脚本・高田亮がオリジナルで描く豪華俳優陣によるエキサイティングでポップな銃撃戦クライム・エンターテインメント!
全員互いに素性を明かさない強盗組織の一員。彼らは、ラブホテルで秘密裏に行われていたヤクザ組織の資金洗浄現場を狙い、大金強奪の大仕事に成功。それぞれの生活に戻るメンバーだったが、ヤクザ組織に追われる日々が始まる。宮沢氷魚演じるラブホテル従業員、大森南朋演じる刑事たちを巻き込み、大波乱の物語が幕を開ける。
互いに素性も知らない5人組が寂れたラブホテルで秘密裏に行われていたヤクザ組織の資金洗浄現場を“たたく”というスリリングな幕開け。
仕事は大成功に終わり、大金を手にそれぞれの人生へと帰っていく。──ハズだった。
西島秀俊主演!
監督・大森立嗣×オリジナル脚本・高田亮。
更には斎藤工、宮沢 氷魚、玉城ティナ、宮川大輔、大森南朋、三浦友和という豪華キャストが挑むのはクルエル・ワールド。
“銃撃戦クライム・エンターテインメント”という触れ込み通り、あっちでドンぱちこっちでドンぱちと常に争いは絶えないが、それにもいくつかのパターンや大小の理由があったりする為決して単調では無く飽きさせない。
登場するのはヤクザ・半グレ・元ヤクザが関わる強盗組織というなんともキナ臭い面々。そして何も知らない、いや、何となく気付いてはいるがどうにか平穏な暮らしをしたいと願う元ヤクザの家族だ。
曲者たちは皆金の匂いに敏感で、そんな家族を容赦無く追い込む。
前科者には私たちにとって当たり前であるごく普通の日常生活を送る事すらも許されないらしい。
この残酷でむごい世界の中では、カタギになりきれない男たちの居場所の無さも描かれていてなんとも世知辛かった。
罪を犯した人に更生の機会を与える事の必要性。これもよくわかる。
まともな仕事に就けずにまた刑務所に逆戻りという話はTVなどでも散々聞かされてきた。
ただ、人間誰しも危険なものは遠ざけたいだろうし、問題が起こる前に災いの種を摘んでしまおうという気持ちも理解出来るだけに余計に辛かった。
映画全体を振り返ってみると、スピード感のある銃撃戦とは違いその他の場面に慌ただしさはなく、ゆったりとした速度で進んでいくのが見やすかったように思う。
主人公以外の多くの人にも目が向けられていて、登場人物がそれぞれどんな人物であるかなど丁寧に描写されている為、その後の言動を違和感なく受け入れることが出来た。
特別誰かに感情移入するという事は無かったが、観ていて色々と複雑な気持ちにはなった。
また、劇中で使用されるソウル&ファンクナンバーがとても印象的な映画でもある。
カーステレオやアジトから流れる楽曲がうまく作用して、登場人物それぞれの視点に自然に切り替えてくれるように感じた。