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傑作漫画を映画化【メタモルフォーゼの縁側】6月17日公開 作品レビュー

作品紹介

17歳の女子高生と75歳の老婦人。二人をつないだのはボーイズ・ラブ。傑作漫画の実写化! 「このマンガがすごい!」など数々の漫画賞を受賞した鶴谷香央理の傑作漫画を映画化!
さえない女子高生・佐山うららを芦田愛菜が、夫に先立たれ孤独に暮らす老婦人・市野井雪を名優・宮本信子が演じる。さらに高橋恭平(なにわ男子)、古川琴音、生田智子、光石研など多彩なキャストが脇を固め、傑作漫画を岡田惠和の脚本で映画化が実現! 

それぞれ別のさみしさを抱えたうららと雪が、BL漫画を通じて友情を育み、最初の青春と最後の青春が輝くさまを感動的に描く。
歳の差58歳の二人のかけがえのない青春が起こす奇跡とはー。

ストーリー

佐山うらら、17歳。
みんなみたいにキラキラできない女子高生。
唯一の楽しみは、毎日こっそりBL漫画を読むこと。
もうひとりの主人公・市野井雪、75歳。
夫に先立たれ、これといった趣味もなく、人生の終わりがちらつく今日この頃。

ある日、ふたりは同じ本屋にいた。
うららはレジでバイト。その目の前に出された一冊のBL漫画。
顔を上げるうららの前にいたのは雪だった。
堂々とBLを買っていく老婦人に驚くうらら。

雪はBLの意味さえ知らず、表紙のきれいな絵に惹かれ思わず手に取っただけ。
初めての世界に驚きつつも、男子たちの恋物語にすっかり魅了され、老いた身体にときめきがよみがえる。
続きが読みたい。
雪はファンになったBL作家・コメダ優の新刊を求め、再び本屋へ向かう・・・。

こうして出会ったうららと雪。
好きなものを好きと語り合える「友達」ができた。

あくなきBL愛を語り合う日々の中、雪が言った。
「うららさんは自分で漫画描きたいと思わないの?」
「才能ないんで」とうらら。
「才能ないと漫画描いちゃダメなの? 人って思ってもみないふうになるものだからね」

そして、ふたりはある挑戦を決意する。
それは創作漫画の即売会イベント「コミティア」への出展。
つまり自分で自分の漫画を描いて、作って、売ること。

年の差58歳、うららと雪の挑戦がはじまった。
そしてそれは、あるメタモルフォーゼ(=変身)をもたらしていくことになるーーー。

作品レビュー

17 歳の女子高生・うららと 75 歳の老婦人・雪。

二人をつないだのはまさかのBL、ボーイズ・ラブだった!?

友情に年の差は関係無い!趣味が繋いだ2人の関係は、退屈な毎日に輝きをくれたー

主人公のうららは毎晩こっそり BL漫画を楽しむ女子高生。

クラスではあまり目立たない生徒で、自分がBLを読んでいたりたまにイラストを描いている事は勿論秘密にしている。

そんな彼女がアルバイト先の書店で出会ったのは、夫に先立たれたひとり暮らしの老婦人・雪。

雪はきれいな表紙に惹かれて手にとった漫画を購入したのだが、それはうららも大好きなBL作品だった。

かと言って、引っ込み思案なうららが突然話しかけたり出来るはずもなく……それでもひょんな事から仲良くなれたのは雪の穏やかで柔らかい人柄ゆえ。

好きなものを好きだと言えない葛藤を抱えるうららを大らかに包み込む人生経験豊富な雪。

雪がサラリと話す台詞が美しくて強くて前向きで、そのどれもこれもが心に突き刺さる。

また、普段は口数の多くないうららが好きな事の話になると饒舌になるところなど、思い当たる人は多いのではないだろうか。

それが自分自身だったりよく知る人だったりするかもしれないが、趣味に熱くなるのは本当に楽しい。

ましてやそれを語り合える友人がいるだなんて、とても幸せな事だと思う。

年齢差はさておき、二人は全く違った性格なのだけれどそれがまた妙にぴったりとハマっている。

縁側で語り合う時間は二人にとって大切なものとなっていくのだが、ここの描写がとても優しくて心が温まり、彼女たちが楽しそうにしている様子は観ている側の気持ちも嬉しくさせてくれた

彼女たちが凄いのは、この感動とワクワクを持って大きな挑戦を決意し実行に移した事でもある。

新しい事に挑戦するというのは勇気がいるものだ。

それでも、一人ではなく二人だからこそ頑張れる事は本当に多い。

何かに挑戦した人はそこで大きく成長出来る。そして同じように頑張っている人を素直に応援出来るようにもなるだろう。

一生懸命何かに打ち込む事を恥ずかしいと思ったり、必死で頑張っている人を揶揄ったりする人生はつまらない。

夢を現実にする為に奮闘する姿はまさに青春の輝きそのもので、それは決して学生時代だけのものではないのだと気づかせてくれた。

芦田愛菜・宮本信子というキャスティングもうららと雪の持つ空気感にとても合っていたし、うららの幼馴染役の高橋恭平(なにわ男子)の自然体な演技も好感が持てる。

脚本は岡田惠和。

繊細な心情を描き出すのに長けた脚本家のひとりだ。

今作でもそんな場面が多くあり、登場人物たちの優しさと純粋さが感じられる内容だった。

映画のオフィシャルサイトに寄せられている著名人からのコメントメッセージには、個人的に好きな作家や漫画家の名前も多く掲載されており、それを読むとまた胸が熱くなる。

他の趣味を持っている人にも勿論伝わるとは思うけれど、漫画が好きな人には特に観て欲しい作品だ。

予告動画

【メタモルフォーゼの縁側】6月17日公開


キャスト : 芦田愛菜 宮本信子 高橋恭平(なにわ男子) 古川琴音 生田智子 光石研
汐谷友希 伊東妙子 菊池和澄 大岡周太朗
監督 : 狩山俊輔
脚本 : 岡田惠和
上映時間 : 118分
配給 : 日活
公式サイト
©2022「メタモルフォーゼの縁側」製作委員会

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ
兼平ゆきえ
映画・音楽・本 など 観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発 北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から 恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE(フロムイーライフ)』を放送開始。
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