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蜷川実花監督 実写映画【xxxHOLiC】作品レビュー

作品紹介

原作は、累計 1400 万部を突破している創作集団・CLAMP の伝説的大ヒットコミック。『ヘルタースケルター』『Diner ダイナー』の蜷川実花監督が、「ずっと映画化したかった」と語り、構想10年・・・柴咲コウ×神木隆之介主演でついに実写映画化!

ストーリー

人の心の闇に寄り憑く“アヤカシ”が視えてしまう孤独な高校生・四月一日(ワタヌキ)。その能力を消し去り普通の生活を送りたいと願う四月一日は、ある日、一羽の蝶に導かれ、不思議な【ミセ】にたどり着く。「どんな願いも叶えてあげる。ただし、それに見合う対価をいただく」。妖しく美しい【ミセ】の女主人・侑子(ユウコ)は、四月一日の願いを叶えるために、彼の“一番大切なもの”を差し出すように囁くのだがーーー?!

作品レビュー

CLAMPの作品が好きで、その中でも特に原作のxxxHOLiCにはまっていたので、xxxHOLiCの実写化と聞き楽しみに鑑賞したが、xxxHOLiC原作を忠実に再現はしておらず、あくまでも蜷川実花監督が思い描くパラレルワールド的なxxxHOLiCを映像化した作品である。

四月一日(ワタヌキ)役の神木隆之介は、高校生の四月一日としては成熟度が高く、キレ系でいつも百目鬼に怒鳴り、バタバタと落ち着かない原作の四月一日と比較すると、ひかえ目で思慮深い、少し大人な四月一日として登場する。

柴咲コウが務める侑子の【ミセ】は洋館で、蜷川実花の描く世界らしく美しい花々で飾られ、マルとモロは小さい子供ではなく女性ふたりが登場する。百目鬼役の松村北斗は優しくツンデレではない、ひまわりちゃん役の玉城ティナは、影ある雰囲気を醸し出す。残念だがモコナと管狐は登場しない。

小指にまつわる虚言癖のある女性のストーリーと、四月一日が4月1日を繰り返すというエンドレスリピートや女郎蜘蛛と闘うストーリーがあり、駆け抜けるように映像が流れていく。

ボスキャラとして登場する女郎蜘蛛役に吉岡里帆、オリジナルの手下キャラのアカグモ役に磯村勇斗が登場する。

妖艶で美しい柴咲コウが演じる侑子と、控えめな四月一日役の神木隆之介、イケメン過ぎる百目鬼役の松村北斗、ヴィランの女郎蜘蛛を残酷に演じた吉岡里帆。それぞれのヴィジュアルが個性的で面白い

上映時間110分ではxxxHOLiCの世界を映像化するには無理あるだろうが、xxxHOLiC原作のホッコリする優しい部分や、可愛いらしいあやかしと四月一日の交流や成長も含めて欲しかったと思う。

しかし本作は原作ファンだけではなく、xxxHOLiCを知らない初めての方にも楽しめる映画となっているので、お気に入りのキャストを観に劇場へ出かけてみてはいかがでしょう。

【xxxHOLiC】

監督:蜷川実花
出演: 神木隆之介  柴咲コウ
松村北斗  玉城ティナ
DAOKO  モトーラ世理奈
原作:CLAMP「xxxHOLiC」(講談社「ヤングマガジン」連載)
脚本:吉田恵里香 音楽:渋谷慶一郎
製作:映画「ホリック」製作委員会
配給:松竹 アスミック・エース
上映時間 : 110分
公式サイト

©2022 映画「ホリック」製作委員会 ©CLAMP・ShigatsuTsuitachi CO.,LTD./講談社

投稿者プロフィール

佐藤 友美
2013年にHokkaido Movie Review・新作映画の最速レビューサイトを立ち上げ『映画レビューサッポロ from HMR』として2017年10月にwebを一新。
旅好きで映画ロケ地のツアー取材が得意。FMラジオでの映画紹介を経てからの映画ライターと本Webサイトのデザインを担当。
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