全米No.1大ヒット(※ユニバーサル調べ)『ボス・ベイビー』のドリームワークス最新作!世界から音楽がなくなったら…?!キラふわ<トロール>たちが壮大な冒険で見つけた、本当に大切なもの。
歌って踊ってハグして、毎日ハッピーに暮らすポップ村のトロールたち。
ある日、ポップ村の女王ポピーのもとに、ロック村の女王バーブからの手紙が届く。ポピーたちはこの世界に別の仲間たちがいることを知って大興奮!
テクノ村、クラシック村、カントリー村、ファンク村、そしてロック村。
そこは個性豊かな村が集まる1つの王国だったのだ。期待を胸に旅に出るポピーたち。でもそれは、すべての音楽をうばい、王国をロックで支配しようとするバーブのワナだったーー。いま、世界中のハッピーを取り戻すため、ゆかいな仲間たちの壮大なアドベンチャーが始まる!
見た目で敬遠してごめんなさい。
そんな言葉が真っ先に浮かんだのが『トロールズ ミュージック★パワー』
キャラクターの顔があまり好みではなく過去作を観ていなかったのだが今作を観た事で随分と印象が変わった。
遥か昔にトロールたちは6本の弦で6種の音楽(ポップ・テクノ・ファンク・クラシック・カントリー・ロック)を奏でていたが次第に想いがバラバラにになりそれぞれ各ジャンル1本ずつ弦を持ち他の音楽とは遮断して暮らすようになったという話は、バンド解散時のコメントによくある”方向性・音楽性の違い”というそれに近い。
物語の始まりはポップ村の女王・ポピーに届いた、ロック族の女王・バーブからの手紙。
楽しい事大好き、知り合うトロールは皆友達!という考えのポピーは招待状という名の果たし状を「私たちと違う歌や踊りをする他のトロールたちがいるなんて素敵!」とポジティブに捉え皆で一緒にパーティーしよう!ウェイウェイ!と仲間の反対を振り切り気球に乗ってどこまでも。
そんな中でたどり着いたクラシック・トロールのシンフォニー村が廃墟と化している事でその企みを知るポピー達。勿論パーティーは罠だった。
キラキラと明るく色とりどりなポップ村の可愛さや、金をキーカラーにした荘厳で煌びやかな在りし日のシンフォニー村の美しさによって一気にこの世界に惹き込まれた自分もこの惨状に気落ちしてしまった。
バーブは全ての弦を奪って究極のコードを弾いてロック(というかハードロック)で世界征服しようとしていたのだ。
『果たして音楽の力で皆は1つになれるのか?!』という部分や【異なる声が合わさって1つのハーモニーを生み出す】というテーマが興味深かった上に、劇中で歌われる楽曲が良いので飽きる事なく観る事が出来る。
種族によって住んでいるトロールの見た目も音楽も違う為紹介がてら様々な楽曲が使用されるのだが、誰もが知っている超有名曲のオンパレード!
ラップバトルさながらの新旧様々なヒット曲の応酬は、音楽好きのツボを押しまくるので観ていて(聴いていて)楽しくて仕方がない。
昔と違い今は更に音楽のジャンルが多様化しているが、そのあたりもキチンと押さえているのがニクい所だ。
レゲトンやらスムーズジャズやらK-POPまでもが出てくる上に、他ジャンルに対する辛辣なコメントが的を得ており思わず笑ってしまう。
親子で鑑賞したら親の方が反応してしまう事間違いなしだ。
余談だが、いつでも軽い調子で物事を考えるポップ村のトロールたちの”指切りげんまん”に対する重みに驚いた。
気軽に歌える指切りげんまんの歌詞は実は恐ろしいというそのギャップとも重なる。
歌詞をストレートに受け取ると、約束を破った者は日本では針を千本飲まされるわけだが英語圏では針を目に指されるらしい。どちらも遠慮したい。
ジャスティン・ティンバーレイクやメアリーJブライジが参加した豪華なサントラが9/23に発売予定なので、映画もサントラも堪能して欲しい。
ちなみに、劇中で日本の音楽には全くもって触れられていない。
唯一、日本を感じる演出があったのはお寿司。
確かに寿司が好きなハリウッドスターは多いと聞くが、邦楽も大好きな自分にとっては日本が出る幕無しだったのは少し悲しい。
世界に広く知られている日本の音楽は「上を向いて歩こう」と「PPAP」というのが現状なのかもしれない。
トロールズ ミュージック★パワー
原題: TROLLS WORLD TOUR
監督:ウォルト・ドーン
声の出演:上白石萌音、ウエンツ瑛士、仲里依紗、ミキ・昴生、ミキ・亜生
配 給: 東宝東和 ギャガ
上映時間: 91分
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