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生徒36人 VS 担任教師 橋本環奈主演『シグナル100』 作品レビュー

作品紹介

突如として自殺暗示催眠をかけられた36人の高校生たち。自殺催眠発動のシグナルは全部で100。死の暗示を解く方法はクラスメイトの死のみ……。原作は、宮月新、近藤しぐれの25万部以上を売り上げる同名ベストセラーコミック。宮月は、集英社「グランドジャンプ」にて連載中で映画化された「不能犯」や白泉社漫画アプリ「マンガPark」で人気連載中の「虐殺ハッピーエンド」の原作を手がける俊英だ。平和な日常が崩れ去るリアルな恐怖、「シグナル100」の謎……。ゲームは動き出したら、止めることができない。その結末は、原作とは異なるオリジナルとなり、想像を絶する展開へと発展していくー。

主演は、橋本環奈。2019年に二本の主演作『かぐや様は告らせたい~天才たちの恋愛頭脳戦~』『午前0時、キスしに来てよ』のほか、『十二人の死にたい子どもたち』『キングダム』と計四本の話題作に出演、絶大な人気を誇る。絶望的な状況下、持ち前の行動力と芯の強さを発揮し、事件の解決に奔走する正義感の強いヒロイン・樫村怜奈を演じる。コメディエンヌとしての才能を開花させた橋本が一転、鬼気迫る演技で新境地を見せる。     
共演は、小関裕太、瀬戸利樹、甲斐翔真、中尾暢樹、福山翔大、中田圭祐、山田愛奈、若月佑美、前原滉、栗原類、恒松祐里ら、ネクストブレーク間違いなしの若手実力派が結集した。教師・下部役は、歌舞伎俳優の中村獅童が務める。生徒を恐怖のどん底に突き落としたあと、自ら命を落とす衝撃的なヒールを演じている。

脚本は『20世紀少年』(全3章)、『GANTZ』、『ドラゴンボールZ 神と神』、『ザ・ファブル』などを手掛けてきた渡辺雄介。音楽は、JUJU、EXILEら数々のアーティストに楽曲提供、アレンジ、プロデュースを行い、日本レコード大賞など数々の受賞歴を誇るJin Nakamura。監督は、デビュー作『さまよう小指』(14)は、ゆうばり国際ファンタスティック映画祭 2014でグランプリ受賞、その独特の世界観には、海外のファンも多く持つ、竹葉リサが務める。
原作コミックの壮絶な描写に、連載当時から実写化不可能といわれた超問題作である本作は、スペインで開催される世界三大ファンタスティック映画祭の一つである、第52回シッチェス・カタロニア国際映画祭のMidnight X・Treme部門に選出。世界の映画ファンをも驚かせている。

ストーリー

担任教師の手により、突如として自殺催眠をかけられた36人の生徒たち。遅刻をする、電話をかける、涙を流す…ふだん行っていた行為が死を招く。その催眠発動(自殺)のシグナルは全部で100。死の暗示を解く方法はクラスメイトの死のみ。生徒たちが続々と自殺に追い込まれる中、死への恐怖から人間の本性が徐々に暴かれていく―。催眠を解くのが先か、自分以外のクラスメイト全員が死ぬのが先か!?生き残りを賭けた狂気と絶望のデスゲームがはじまる……!

作品レビュー

宮月新原作、近藤しぐれ作画による漫画を原作とした実写映画化。主演は橋本環奈である。

あらすじを読んで既視感を感じたのは今から20年ほど前に公開された映画「バトルロワイアル」によるものだった。生徒が殺し合うという点で当時かなりセンセーショナルなヒット作となった。

本作は生徒の殺し合いに違いはないが、直接手を下すのではなく本人を自殺させるという間接的な殺人という違いがある。仕組んだ犯人は担任教師。生徒からナメられ下僕扱いを受けていた復習である。

特定の100の禁止行為を行うと、自ら命を絶ってしまうという暗示にかけられた生徒たち。その暗示を解くには最後の一人として生き残ること。

私がまず感じたことは、よくもまあこんなに色んな死に方があるなぁというもの。

全て学校の中で起こることなので学校の中にある物を道具としてみんな自殺していくのだが、最初は飛び降りという単純な自殺行為に始まり、次から次へと身近にある物で自殺していく様は目まぐるしい。そしてこれらの映像は実にエグい。

人間の本性が暴かれていく中、独り全員が生き残れる方法を見つけ出そうと奮闘する優等生が橋本環奈演じる主人公である。狂気に満ちた壮絶なデスゲームの中ですら橋本環奈はとびきり可愛い。友達思いでクラスのマドンナ的存在の主人公だが、それをずっと僻んでいた2番目に可愛い女生徒のしつこさが私は嫌いではなかった。

なんとなく展開が読めてしまうのだが、最後に取って付けたような新手の復讐が待ち受けていたのは意外だった。

担任教師役である中村獅童の気持ち悪さにも注目してもらいたい。

胡散臭さが絶妙だったと思う。

『シグナル100』

※R15+

キャスト: 橋本環奈 小関裕太 瀬戸利樹
甲斐翔真 中尾暢樹 福山翔大 中田圭祐 山田愛奈
中村獅童
原作:宮月 新・近藤しぐれ『シグナル 100』(白泉社・ヤングアニマルコミックス)
監督:竹葉リサ/脚本:渡辺雄介
配給:東映
上映時間: 88分
© 2020「シグナル 100」製作委員会
公式サイト

投稿者プロフィール

坂本早苗
札幌市内で働くOL。
ストレス発散はテニスで体を動かすことと大好きなパンを求め全国のパン屋さんの情報収集。着る服は骨格診断を意識しています。
映画は年齢と共にミニシアター系が好みに。
沢山の映画と出会い、観て聴いて考えてお気に入りを探していきたいです。
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