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まさかの㊗ 続編!!『嘘八百 京町ロワイヤル』 作品レビュー

作品紹介

まさかの続編!!あの“開運!お宝コメディ”がスケールも、面白さも、開運招福度も、ますますパワーアップ!

今度の舞台はお宝眠る都・京都。お宝は、天下一の武将茶人・古田織部の幻の茶器。父の形見を騙し取られた着物美人に、2人揃って恋心!?有名古美術店のやり手社長、大御所鑑定家、人気の陶芸王子まで参戦し、世紀のコンゲーム開戦! 開運招福大逆転劇、第二幕スタート!

ストーリー

かつて、大阪・堺で幻の利休の茶器で大勝負を仕掛け た古物商の則夫(中井貴一)と陶芸家の佐輔(佐々木 蔵之介)。二人はそれぞれの人生を送っていたが、ひょん なことからお宝眠る古都・京都で再会を果たす。そこで出会ったのは、着物美人の志野(広末涼子)。彼女のけなげな想いにほだされて、二人は利休の茶の湯を継承し「天下一」と称された武将茶人“古田織部”の幻の茶器にまつわる人助けに乗り出すが・・・。それは、有名古美術店(加藤雅也)や大御所鑑定家(竜雷太)、陶芸王子(山田裕貴)、テレビ番組をも巻き込む大騒動に― ―。

作品レビュー

あのコンビが帰ってきた!

いやまさか帰ってくるとは思っていなかったのでまず驚きである。

諸々記憶が薄れていたが鑑賞していくうちに蘇ってきた。前作と同じ武正晴監督だったことも大きいが、キャストがほぼそっくりそのままだったことがとても嬉しい。そうだそうだ、この人も出ていたと思い出すたび興奮した。中井貴一の眼鏡(真ん中が磁石によりくっついたり離れたりする仕組みになっている)もこの映画でしか見たことがなく物珍しかったことも思い出した。

物語は中井貴一演じる古美術商の則夫と佐々木蔵之介演じる陶芸家の佐輔が幻の茶器をめぐって騙し騙されるお宝コメディである。前作同様、続編である本作も何ひとつブレることなくパート2らしい作品に仕上がっている。

中井貴一と佐々木蔵之介、この中年が相変らずかっこいい。おちゃらけた役柄なのに抜群のスタイルを誇る2人。詐欺師にするには勿体無いのだがそこがまた良い。陶芸王子役として山田裕貴も参戦しているがこの2人の魅力の前では霞んでしまっていた。やはり若さだけでは経験を積んだオーラを醸し出すのは難しいようだ。悪役演じる加藤雅也もタイプは違えど素敵中年オヤジを堪能できるのでお見逃しなく。

そのほか特筆すべきはマドンナ役として広末涼子が新加入していることだ。

やはり前作で友近だけでは華が足りなく地味さが拭えなかったが、二作目では一気にパワーアップしている。派手なドレスに身を包んだ高級クラブホステス、しっとりした佇まいが美しい和服姿、いずれも彼女の存在感はとても大きい。小悪魔な謎の美女をチャーミングに演じている。

このシリーズ、脇役も見どころのひとつなのだが、個人的には塚地武雅演じるクセの強い学芸員がとても好きだ。笑いを与えながらも主人公2人にヒントを、観客には知識を与えてくれる。

今回は千利休の系譜から古田織部という武将茶人にスポットを当てられている。

広末涼子演じる志野が亡き父の形見と信じていた古田織部の「はたかけ」を、則夫と佐輔が知恵と技術を絞って取り戻す。

前作を知らない人でも幅広い世代で楽しめる本作。

次回作の映画化がなくとも、お茶の間の正月に2時間ドラマとしてシリーズ化するのも悪くないのではと期待してしまう。

『嘘八百 京町ロワイヤル』

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出演:中井貴一、佐々木蔵之介、広末涼子、友近、森川葵、山田裕貴、坂田利夫、前野朋哉、 木下ほうか、塚地武雅、竜雷太、加藤雅也 他
監督: 武正晴
脚本:今井雅子、足立紳
配給:ギャガ
公式サイト
上映時間: 106 分
©2020「嘘八百 京町ロワイヤル」製作委員会

投稿者プロフィール

坂本早苗
札幌市内で働くOL。
ストレス発散はテニスで体を動かすことと大好きなパンを求め全国のパン屋さんの情報収集。着る服は骨格診断を意識しています。
映画は年齢と共にミニシアター系が好みに。
沢山の映画と出会い、観て聴いて考えてお気に入りを探していきたいです。
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