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永野芽郁 北村匠海「君は月夜に光り輝く」作品レビュー

作品紹介

あなたのせいで、生きたくてしょうがなくなりました。
余命ゼロの彼女がクラスメイトの僕に託したのは、 叶えられない願いの「代行」だった。
第23回電撃小説大賞(KADOKAWA)にて、応募数4878作品の中で選考員から圧倒的な支持を受け大 賞を受賞した佐野徹夜のデビュー作「君は月夜に光り輝く」。
胸をつく感動的なストーリーと、若者に絶大な支 持を得ているイラストレーターloundraw の装丁の人気もあいまって、デビュー作ながら、異例のヒットをとば し累計発行部数30万部を突破(2018年9月時点)。「君の膵臓をたべたい」「世界の中心で、愛をさけぶ」 と並ぶ、「生と死」に向き合う新時代の純愛物語が待望の映画化!

ストーリー

高校生の岡田卓也(北村匠海)はクラスの寄せ書きを届けるため行った病院で、入院中の同級生・渡良瀬まみず (永野芽郁)と出会う。 明るく振舞う彼女が患う病気は“不治の病・発光病”。 細胞異常により皮膚が発光し、その光は死が近づくにつれて強くなるという。 そして、成人するまで生存した者はいない―――。

卓也は病院から出ることを許されないまみずの“叶えられない願い”を代わりに実行し、その感想を伝える【代 行体験】を行うことに。 代行体験を重ねるごとに、まみずは人生の楽しみを覚え、卓也は彼女に惹かれていく。 しかしその反面、迫りくる死の恐怖が 2 人を襲う。そして卓也に隠された”ある過去”を呼び覚ます。

命の輝きが消えるその瞬間。 まみずが卓也に託した最期の代行体験とは―――。

試写の感想

まず先に一言。
この映画の事が少しでも気になっている人には是非観て欲しい。

永野芽郁と北村匠海の主演、「君の膵臓をたべたい」の月川翔監督のメガホンで映画化。
これだけで充分期待出来る『君は月夜に光り輝く』の原作は電撃小説大賞を受賞した佐野徹夜の同名デビュー小説。

余命幾許もない主人公と、そんな主人公の前に現れた人物。
それだけである程度のストーリーが予想出来るような病気を扱った恋愛映画であるのは確かだが、映画の良し悪しは実際観てみないとわからない。
この作品に関しては特に、だ。

もともと恋愛映画にさほど興味のない自分でも涙してしまったのは、主演俳優の演技力と監督・脚本の力が大きいのだろう。
それこそが映画の良さだと思う。
そして今作はまさにそう思える仕上がりだった。

高校生の岡田卓也(北村匠海)が出会った同級生の渡良瀬まみず(永野芽郁)は、不治の病である発光病で入院生活を送っている。
原因や治療法の解明されていない発光病は若者たちがかかる病気で、この病に侵された患者は成人するまで生存した者はいない。

まみずは一見元気そうでありながら、悲しみや苦しみを背負っている。
永野芽郁の持つ透明感と無垢さ、そして表情の豊かさがまみずの人物像に至極マッチしていた。
病院でのシーンが多くパジャマ姿でほぼすっぴんに近いまみずが、それでも時に大人っぽく 時に可愛らしい様々な表情をみせてくれる。
永野芽郁に今まで儚さはあまり感じてこなかったので、今後はこういう役柄にも期待したい。
そして卓也を演じる北村匠海。
「君の膵臓をたべたい」でもそうだが、彼の表現力の高さはこの世代の俳優ではズバ抜けているように思う。
自分の感情が表に出るのを抑えながら、その目や言葉を発するまでの間合いで観ている者に伝えてくれる。

大人も感動出来るストーリー。
若者向けの恋愛モノ、という先入観を持たずに気になった方は劇場に足を運んで欲しい。

主題歌はSEKAI NO OWARIの新曲「蜜の月 –for the film-」
既発アルバム『Lip』に収録された“蜜の月”を主題歌用にリアレンジしたものだが、この楽曲に対して北村匠海も「既にこの世に存在していた曲と作品の世界観がリンクしていた事にすごい出会いだなと思いました。」とコメントを寄せている。
“月”という言葉がタイトルにもあるように、映画にぴったりと合うとても素敵な楽曲だ。

予告動画

「君は月夜に光り輝く」3月15日 札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌他 全国東宝系にてロードショー

【キャスト・スタッフ】
<出演>
永野芽郁 北村匠海
甲斐翔真 松本穂香 今田美桜 / 優香 生田智子 長谷川京子 及川光博
監督・脚本:月川翔
原作:佐野徹夜『君は月夜に光り輝く』(メディアワークス文庫/KADOKAWA刊)
上映時間: 102分
公式サイト

(C)2019「君は月夜に光り輝く」製作委員会

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ
兼平ゆきえ
映画・音楽・本 など 観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発 北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から 恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE(フロムイーライフ)』を放送開始。
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