トロント国際映画祭ドキュメンタリー部門オープニング上映
米人気映画レビューサイト「ロッテントマト」満足度100%
トランプはもしかして“デキるヤツ”!?
“アポなし突撃男”がすべてを暴く!!
ブッシュ政権を猛烈に批判し、全世界2億ドル、日本でも興行収入17億円の問題作にして大ヒット作『華氏911』をはじめ、米国の銃社会に風穴を開けた『ボウリング・フォー・コロンバイン』(02)、医療問題に鋭いメスを入れた『シッコ』(07)と、これまでも巨大な権力に対抗し、アポなし突撃取材を敢行し病んだアメリカ社会に一石を投じ、議論と波紋を呼び続ける世界で最も有名なドキュメンタリー作家マイケル・ムーアの最新作緊急公開決定!
2016年11月9日、ドナルド・トランプは米大統領選の勝利を宣言。あのブッシュ政権に突撃した世界的大ヒット作『華氏911』から14年―、今度は現大統領トランプとの宿命の対決が始まる。
16年7月、ムーアは「大統領選にトランプが勝利する5つの理由」というエッセイを書き、この暗黙時代を既に予測していた。
当選後もトランプは、連日のツイッター炎上、虚言暴言やスキャンダルで、政権はカオス状態に。それにも関わらず、米国だけでなく世界にも影響を及ぼし続けている。何故、こんなことに!?
実は少数派のみが支持するトランプの政策がアメリカ全土の意志になっていく狡猾な“からくり”とは!?ムーア執念の突撃取材により、驚愕の真実が次々と暴かれていく。
歯に衣着せぬ発言を繰り返し、体当たりなアポ無し突撃取材で有名なマイケル・ムーア監督 渾身の最新作!
異端のジャーナリストであり皮肉たっぷりな作品を数多く世に送り出してきた彼に対して今まで少し苦手意識があり、過去の話題作も自分の目で観て確かめた事は無かった。
今回この作品を観て、今まで彼の激しい部分に恐ろしさを感じ 目を背けて来た事を反省したのは言うまでもない。
世界情勢に鈍い自分は、世界の、もしかすると日本で起こっている様々な問題をも対岸の火事として見ていたのだろう。
2016年11月9日、ドナルド・トランプがアメリカ大統領選の勝利を宣言した。
アメリカは勿論、世界中、そして我が国 日本でもそれは大きなニュースとなって報じられた事も記憶に新しい。
アメリカ国民は皆、本当に彼が大統領になる事を望み 投票したのか?
そうではない。
支持率も投票数も、ヒラリー候補の方が上だった。
それでも大統領に就任したのはトランプだ。
選挙人投票という時代遅れの投票制度によって。
そして過去に類をみない1億人の無投票によって。
今作はトランプが使った裏技・トランプの強き味方・狡猾なカラクリを扱っているだけでなく、アメリカの暗部やファシズムに対して警笛を鳴らした作品である。
ミシガン州知事 スナイダーへの告発は同じ人間として信じられないような内容ばかり。
フリントに住む人々を、そしてその街にどのような事をしたのか。
片方のみの主張を聞くのは危険だが、これは誰が見ても明らかな悪政でしかない。
ヒーロー オバマはこの地を救わなかった。
その事実すら知らなかった自分を恥じた。
2018年2月、フロリダの高校で起こった銃乱射事件。
17人もの犠牲者が出たこの事件のその後の詳細は胸を打つ。
銃への規制を掲げ、多くの若者が声を上げて行進を企画した。
何年も昔にあったいくつものデモの話ではない。
つい数ヶ月前に実際に起こった 魂の訴えなのである。
全貌の見えない大きな権力に怯え、口をつぐまざるを得なかった人は1人 2人ではない筈だ。
ムーアからの取材という事で勇気を出して話を聞かせてくれた人物もいたように思う。
ムーアは今や人々にとっての希望であり、彼が長年 真意を追求し続けてきた功績が故のそれなのだろう。
突拍子も無い大胆な行動をして当事者を困らせるだけだと思っていたムーアが、いつの間にか実に真っ当な常識人になっていた。
現在アメリカ中で若いリーダーがうまれている。
若者達を中心に「今までの政治を自分達の世代が変えていこう」という想いが強いのは確かで、希望ある未来へと向かっていると信じたい。
監督・出演: マイケル・ムーア
原題 FAHRENHEIT
上映時間 128分
製作国 アメリカ
配給会社 ギャガ
公式サイト
©2018 Midwestern Films LLC 2018