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“50歳のスタンド・バイ・ミー”「30年後の同窓会」あらすじ 感想

 

リンクレイター監督が描く“50歳のスタンド・バイ・ミー”

映画紹介

妻に先立たれ、更に戦地で最愛の息子を失い悲しみに暮れるドク(スティーヴ・カレル)。彼は亡くなった息子を故郷に連れて帰る旅に、30年間音信不通だった戦友・サル(ブライアン・クランストン)とミューラー(ローレンス・フィッシュバーン)を誘う。

過去の事件でトラウマを抱え、その後の人生が大きく変わってしまった三人の再会がもたらしたものとは…?

スティーヴ・カレル、ブライアン・クランストン、ローレンス・フィッシュバーンという、アカデミー賞主演男優賞ノミネート経験を持つ名優達が集結し、『6歳のボクが、大人になるまで。』で世界中の賞レースを席巻した名匠、リチャード・リンクレイター監督が12年の構想を経て実現した本作。

エンドロールで流れるボブ・ディランの「Not Dark Yet」が彩りを添える感動のロードムービーが誕生しました。

ストーリー

男一人、酒浸りになりながらバーを営むサル(ブライアン・クランストン)と、破天荒だった過去を捨て今は牧師となったミューラー(ローレンス・フィッシュバーン)の元に、30年間音信不通だった旧友のドク(スティーヴ・カレル)が突然現れる。
2人にドクは、1年前に妻に先立たれたこと、そして2日前に遠い地

で息子が戦死したことを2人に打ち明け、亡くなった息子を故郷に連れ帰る旅への同行を依頼する。
バージニア州ノーフォークから出発した彼らの旅は、時にテロリストに間違われ得るなどのトラブルに見舞われながら、故郷のポーツマスへと向かうーー。
30年前に起きた“ある事件”をきっかけに、大きく人生が変わってしまった3人の男たち。
仲間に起きた悲しい出来事をきっかけに出た再会の旅。語り合い、笑い合って悩みを打ち明ける旅路で、3人の人生が再び輝き出す。

試写の感想

それは、古びた小さなバーのシーンから始まった。何気なく入店して席についたドク。バーテンダーのサルに、ドクは「僕だよ」と再開を促す。

30年経ち、すっかり風貌も変化している戦友のことをお互いに探り探り思い出す。笑える思い出と口にしてはいけない秘密が交差しながらも笑みを浮かべる二人。

そしてもう一人の戦友ミューラーの意外な現職、それは神父。妻の前では神の使者でなければいけないが、旧友との会話ではつい汚い言葉がでてしまう。

3人が揃った時、ドクは2日前に息子が戦死したという悲しい現実をつぶやき始め、息子の軍葬に一緒に来てほしいと強く頼んできた。

なぜ、30年振りに再開した俺たちに?と思いながらもドクの願いに喜んで引き受けたサルと渋々引き受けたミューラー。

こうして性格の違う3人の大人の冒険旅。泣いて笑って怒ってまた笑う。若い頃の武勇伝を話す姿はまるで少年のよう。ちなみにこの武勇伝、かなりの下ネタ。下ネタの大爆笑シーンにつられて笑っている観客もまた男性。

女同士では笑いに変えられないことも爆笑する男同士の友情が少し羨ましくなった。だが、この3人の旅は忘れてはいけない過去の記憶との旅でもあった。

サル役のブライアン・クランストンは予定していた休暇を返上して本作の撮影に参加している。

この映画は、悲しみに暮れる父親を通した男たちの旅を描いているが、そんな中にもるい瞬間がたくさん訪れる。リンクレイター監督のユーモアと悲劇を並列させるやり方は、彼らの黒歴史すらも笑いに変えている。

エンドロールで流れるボブ・デュランの「Not Dark Yet」は物語の挽歌的な秘められた感情を強調している。この曲が流れ始める頃には、あの頃一緒にバカをやった友人が今どうしているのかと気になってくるだろう。

 

予告動画

「30年後の同窓会」

原題・英題
Last Flag Flying

監督・脚本:リチャード・リンクレイター 
原作・脚本:ダリル・ポニックサン「LAST FLAG FLYING」
出演:スティーヴ・カレル、ブライアン・クランストン、ローレンス・フィッシュバーン
配給:ショウゲート
上映時間:125分
アメリカ 2017年製作
公式サイト
(C)2017 AMAZON CONTENT SERVICES LLC

投稿者プロフィール

Kieko
「E.T.」を観て、自転車は爆走すると空を飛ぶと信じ、「グーニーズ」を観て、海には大冒険が待っていると信じていました。そんな私が今注目しているのはインド映画界ボリウッド。踊って歌って笑ってる・・・だけじゃない魅力もあるんです♪
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