• 道内最大級の映画レビューサイト

主婦への讃歌がテーマ「妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ」あらすじ 感想

作品紹介

シリーズ最新作のテーマは「主婦への讃歌」!
映画界の巨匠・山田洋次監督が、国民的映画「男はつらいよ」シリーズ終了から20年の時を経て作り上げた、ファン待望の喜劇映画「家族はつらいよ」。

第1作は「熟年離婚」、第2作では「無縁社会」をテーマに、日本中の家族をもつ多くの人々が共感し大ヒット。その新作となる『妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ』が5月25日に公開いたします!

そんなシリーズ最新作のテーマは【主婦への賛歌】!気遣いのなさ過ぎる夫の言葉に、溜りに溜まった不満が爆発!ついに家を出てしまった妻と、一家の家事を担う主婦がいなくなる!という緊急事態に直面した家族の大騒動を描きます。

出演者には、2013年公開の『東京家族』からおなじみの“家族”を演じる橋爪功×吉行和子、西村まさ彦×夏川結衣、中嶋朋子×林家正蔵、妻夫木聡×蒼井優の豪華実力派俳優陣が4度目の結集。ダメ夫を持つ全ての女性が笑って共感、しみじみ泣けて励まされる、山田洋次監督が贈る家族のドラマがついに公開となります!

ストーリー

わたしたち〈主婦〉辞めます!
妻の反乱でドタバタ一家に史上最大のピンチが訪れる!

三世代でにぎやかに暮らす平田家。ある日、主婦・史枝(夏川結衣)がコツコツ貯めていた
へそくりが盗まれた!夫・幸之助(西村まさ彦)からは「俺の稼いだ金でへそくりをしていたのか!」と嫌味の嵐…。ついに我慢も限界に達し、史枝は家を飛び出してしまう。掃除、洗濯、風呂掃除、朝昼晩の食事の準備…主婦がいなくなってしまった家族の暮らしは大混乱!
家族崩壊の危機に…!?

試写の感想

2016年の「家族はつらいよ」と2017年の「家族はつらいよ2」に続いて山田節が炸裂する本作「妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ」がいよいよ5月25日に公開となる。

その時代の世相や社会情勢がストーリーに反映される”家族はつらいよ”シリーズであるが、今回はちょぴりとシリアスな路線で、コメディの要素は少なめだ。家族に波乱が巻き起こるのは相変わらずである。

一作目の「家族はつらいよ」では、熟年離婚がテーマ、前作の「家族はつらいよ2」で老人の貧困と、お父さんの免許返礼という社会問題がテーマだった。

本作は妻への讃歌であり、専業主婦の家事労働の大変さや、家族にとって主婦がどれだけ重要な意味を持っているかを、問題提起した山田洋次監督。

家にいて当たり前の主婦と、対価の発生する労働と認識されない主婦の家事労働。社会貢献の低い存在と思われがちな、主婦にスポットを当てている。

かくゆう私も過去には主婦の経験がありながら、主婦のイメージは外で働かなくても良い、楽に生きれる人たちだった。つい最近、単身赴任の家族が戻ってきたため、家事労働が一気に増え、主婦の大変さを改めて痛感している。

まして、平田家のような二世帯家族の主婦ともなれば、夫や子供たちの世話と、夫の両親のお世話、家の掃除や洗濯、買い物と昼寝をする暇も無いほど多忙である。

家政婦のように休みなく働く、平田家の主婦・史枝を見て同情せずにいられない。

ある日、史枝のへそくりが泥棒に盗まれてしまったことで、夫・幸之助の逆鱗に触れ、夫からしつこく嫌味を言われ、傷ついた史枝は家出をしてしまう。
家事をすべて史枝任せにし、何もサポートしてこなかった家族に最大のピンチがやってくるのだ…そして史枝への依存度が強い家族は、家事をこなせず家族崩壊寸となる。

他にも、介護の必要なお年寄りと、介護する者のストーリーなど交えながら、観客が自ら考えて答えを出し、そして日頃の幸せな時間と、家族に感謝する機会を、山田洋次監督が与えてくれたように思う。

平田家の家族の話す会話の一語一句が、お芝居のように素敵で文学的。これも山田洋次ワールドだなぁ~!と毎年この映画を観て感じる。山田監督86歳、来年も続編に期待したい。

ちょっぴり笑って、ホロッと泣いて、家族のラブストーリー『家族はつらいよⅢ』是非ご家族と一緒にご覧ください。

予告動画

2018年5月25日 全国ロードショー
妻よ薔薇のように 家族はつらいよⅢ

監督:山田洋次  
脚本:山田洋次 平松恵美子 
音楽:久石譲
出演:橋爪功 吉行和子 / 西村まさ彦 夏川結衣 / 中嶋朋子 林家正蔵 / 妻夫木聡 蒼井優

上映時間:123分

公式サイト
 2018妻よ薔薇ように 家族つらいよⅢ製作委員会

投稿者プロフィール

佐藤 友美
2013年にHokkaido Movie Review・新作映画の最速レビューサイトを立ち上げ『映画レビューサッポロ from HMR』として2017年10月にwebを一新。
旅好きで映画ロケ地のツアー取材が得意。FMラジオでの映画紹介を経てからの映画ライターと本Webサイトのデザインを担当。
error: Content is protected !!