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お宝エンターテイメント『嘘八百』中井貴一✕佐々木蔵之介 作品レビュー

作品紹介

あの千利休ゆかりの国宝級茶器が発見!? その真贋や、鑑定額や、いかに――!? 日本中が沸き立つような骨董ロマンが極上のお宝コメディになった。

大阪・堺を舞台に大騒動を巻き起こすのは、日本を代表する俳優、中井貴一と佐々木蔵之介。本格的なタッグは“初”となるダブル主演で、がっぷり四つの丁々発止が見逃せない。

脇を固めるのは友近、森川葵、前野朋哉、堀内敬子、坂田利夫、木下ほうか、塚地武雅、桂雀々、寺田農、芦屋小雁、近藤正臣ら超豪華個性派俳優陣。2016年日本アカデミー賞優秀作品賞・最優秀脚本賞を受賞した『百円の恋』の監督・武正晴と脚本・足立紳による注目コンビ再びに、NHK連続テレビ小説などを手がける脚本家・今井雅子がタッグを組みパワーアップ。

人間味あふれる芸達者たちの軽妙なやりとりや知的好奇心をくすぐる骨董トリビアを散りばめながら、強欲うずまく抱腹絶倒の騙し合いを二転三転、どんでん返しさせていく。冴えない人生をおくる男二人が仕掛けた一発逆転の大勝負。果たして、結果は

ストーリー

大阪・堺。大物狙いで空振りばかりの目利き古物商・小池(中井)と、腕は立つのに落ちぶれた陶芸家・野田(佐々木)は、ある大御所鑑定士に一杯食わされ、人生の出端をくじかれる。二人は“幻の利休の茶器”を仕立て、仕返しついでに一攫千金を狙う。ロマンあふれる骨董の世界を舞台に、大の大人が、家族、仲間、そして文化庁をも巻き込み大騒動。 果たして結果はいかに――?

  

作品レビュー

腕はあるけど日の目を見ない古物商と陶芸家がタッグを組み、以前騙された古美術商に仕返しを企むストーリー。

舞台は千利休ゆかりの地、大阪堺市。

そこで幻の茶器をめぐっての化かし合いが繰り広げられる。

まず詐欺師というのはスマートでカッコ良くてはならない。

今回が初共演という中井貴一と佐々木蔵之介はその役割を十分に備えていた。

特に佐々木蔵之介が一心不乱に土を捏ねている姿は観ていて惚れ惚れする。

映画のメインともなるこの茶器を造るシーンは監督が最も力を注いだであろうことが窺え、とても丁寧に作り込まれていたように思う。

もう1つのメインはオークションで中井貴一が茶器をプレゼンするシーンだ。

そう、詐欺師はなんといっても口達者でなければならない。

言葉巧みに嘘を並べる様はナレーションで培った素晴らしい滑舌が見事に活かされていたのではないだろうか。

他にドランクドラゴンの塚地演じる学芸員が実は重要な役割を担っていたように思う。

扱うのは利休の幻の茶器。

それがいかに稀でいかに素晴らしいかを学芸員の塚地が面白おかしく利休への愛を語ることで我々観客にも豆知識を埋め込んでくれていた。

本作の内容は単純明快なコメディだが、軽さを感じさせないのは近藤正臣をはじめとした平均年齢高めの個性的な面々のせいではないかと思う。

脇を固める渋いオジサマ達が主役の2人を立てながらも映画の華となり彩ってくれていたのは明白だ。

予告動画

 

監督:武正晴     脚本:足立紳、今井雅子

出演:中井貴一、佐々木蔵之介、友近、森川葵、近藤正臣、坂田利夫                                                                                                                            

2017年/日本映画/ 上映時間:105分 /カラー/ビスタ/5.1chデジタル
配給:ギャガ(ギャガロゴ)

(c) 2018「嘘八百」製作委員会

投稿者プロフィール

坂本早苗
札幌市内で働くOL。
ストレス発散はテニスで体を動かすことと大好きなパンを求め全国のパン屋さんの情報収集。着る服は骨格診断を意識しています。
映画は年齢と共にミニシアター系が好みに。
沢山の映画と出会い、観て聴いて考えてお気に入りを探していきたいです。
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