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立証不可能犯罪スリラー・エンターテインメント【不能犯】松坂桃李主演 あらすじ 感想

誰もが持つ妬みや嫉妬、その心理に警笛を鳴らす【立証不可能犯罪】スリラー・エンターテインメントが誕生!上映開始5分、あなたの心はもう支配されている―

作品紹介

【不能犯】とは―〈呪い〉や〈マインドコントロール〉で殺すなど、目的は犯罪だが、常識的に考えて実現が不可能な行為のこと。

集英社「グランドジャンプ」連載の人気マンガを、主演:松坂桃李、ヒロイン役:沢尻エリで実写化する映画『不能犯』は、赤く光る目で見つめるだけで人の心を操り、社会の悪や闇を抱える者たちを死に追いやる不能犯のプロフェッショナル・宇相吹正(松坂桃李)と、嘘と曲がったことが大嫌いで、唯一彼にコントロールされない刑事・多田友子(沢尻エリカ)との対決を描く、“立証不可能犯罪”体感スリラーエンターテインメント。

ストーリー

都会のど真ん中で次々と起きる変死事件。いずれの被害者も、検死をしても、何一つとして証拠 が出てこない不可解な状況で、唯一の共通点は事件現場で必ず目撃される黒スーツの男。その名は 宇相吹正(松坂桃李)。

彼こそがSNSで噂の〈電話ボックスの男〉だった。とある電話ボックスに、殺人の依頼を残しておくと、どこからともなく彼が現れ、ターゲットを確実に死に至らしめるという。その死因はどれも病死や自殺に事故――宇相吹の犯行は、すべて立件不可能な犯罪〈不能犯〉だった。今日も、愛憎や嫉妬、欲望に塗れた人々が彼のもとにやってくる。

そんな中、警察はようやく宇相吹の身柄を確保し、任意で取り調べを始める。多田(沢尻エリカ)と部下の百々瀬(新田真剣佑)が見守る中、宇相吹を前に上司の夜目(矢田亜希子)が取り調べを始めるが、次第に夜目の様子がおかしくなり、最終的に宇相吹は解放される。彼の正体とは一体―。そして、真の目的とは―。

作品レビュー

SNSで広がる噂。『電話ボックスの男にメッセージを残したら、憎い相手を殺してくれる』しかし殺意の動機が不純であれば依頼した側も殺されると言う。

謎の殺人者:宇相吹正(松坂桃李)は殺人依頼を請け、赤く光る目で催眠術のように相手の心を支配し、マインドコントロールによって殺人を遂行する。立証不可能な殺人のため、たとえ相手が死んだとしても殺人者として罪には問われない。

イメージしていた殺人者の宇相吹は、『必殺仕事人』のように正義のために悪を殺すヒーローだった。しかしそのイメージは大きく覆された。
宇相吹は善と悪を超越し、人間の心の弱さに入り込み、その愚かさを始末していく。納得のいかない殺人は『笑うセールスマン』の喪黒福造や『デスノート』に似ている。

NHKの朝の連続ドラマ『わろてんか』で、松坂桃李の笑顔に癒やされているが、本作で松坂桃李が演じる宇相吹は、堕天使ルシファー的な存在。
その微笑みは悪魔のように不気味で、人間たちの愚かさを許さない。しかしヒーローとしての一面もあり、光と闇を持ち人類を超越した不気味な殺人者で、まるでゲームを楽しんでいるようにも見える。

本作では宇相吹が関わる立証不能な殺人事件と、街で起こる爆破テロ事件の二つの事件が奇妙に絡み合う、壮大なクライムエンターテイメントとなっている。

果たして純粋な殺意など存在するのだろうか?
人が人を殺す行為に純粋など有り得ない。宇相吹に殺人の依頼をした者たちは、結果的に自分たちも死ぬことになる。物語の中で殺人は不純で究極の罪と知らしめているように思えた。

予告動画

 

出演:松坂桃李 沢尻エリカ

新田真剣佑 間宮祥太朗 テット・ワダ 菅谷哲也 岡崎紗絵 真野恵里菜 忍成修吾 水上剣星 水上京香 今野浩喜 堀田茜 芦名星 矢田亜希子 安田顕 小林稔侍

原作:『不能犯』(集英社「グランドジャンプ」連載 原作・宮月新/画・神崎裕也)

監督:白石晃士 脚本:山岡潤平・白石晃士 音楽:富貴晴美

主題歌:「愚か者たち」GLIM SPANKY(UNIVERSAL MUSIC)

配給:ショウゲート
上映時間:106分

PG12指定

(C)宮月新・神崎裕也/集英社 2018「不能犯」製作委員会

 

投稿者プロフィール

佐藤 友美
2013年にHokkaido Movie Review・新作映画の最速レビューサイトを立ち上げ『映画レビューサッポロ from HMR』として2017年10月にwebを一新。
旅好きで映画ロケ地のツアー取材が得意。FMラジオでの映画紹介を経てからの映画ライターと本Webサイトのデザインを担当。
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