和製シャーロック・ホームズとも称される脳科学者の御手洗潔。彼が難事件を次々と解決する小説シリーズがいよいよ映画化される。〈御手洗潔シリーズ〉は、日本を代表する本格ミステリーの巨匠・島田荘司が1981年に発表したデビュー作「占星術殺人事件」から始まり、総部数550万部を更新し続けている大人気シリーズだ。その49作目にして最新作の『星籠の海』(講談社刊)は、上下巻866ページからなる大冊。その面白さを損なうことなく、映画オリジナルのキャラクターも投入して大胆な脚本化を施した映画が『探偵ミタライの事件簿 星籠の海』である。
物語は、瀬戸内海・愛媛県の小さな島に、身元不明の死体が半年間で6体流れ着くという難事件で幕を開ける。この事件に興味を持ち、御手洗はさっそく現地に飛ぶ。福山で捨てられた死体が瀬戸内の複雑な海流でこの入江に流れ着いたことを突き止めた御手洗は、福山へ移動する。すると、外国人女性の変死体や、口と目を縫い合わされた居比夫婦が赤子を殺され滝つぼで発見されるなど、奇妙な事件が立て続けに発生する。一見したところ関連性のなさそうなこれらの事件は、果たして繋がっているのだろうか? だとすれば、鍵を握る人物は誰なのか? 事態は戦国時代、そして幕末の歴史ミステリーも紐解きながら、予想外のクライマックスへと突き進む。
©2016 映画「星籠の海」製作委員会
言葉少なく、結果主義の御手洗の行動は理解しにくいところが多い。
どちらかと言えば距離をおきたいタイプ。
そして誰に対してもカナリの上から目線。
しかし彼が事件を解決に導くため、認めるしかない。
それは彼が美しい変り者だから。
島田荘司のデビュー作「占星術殺人事件」で初めて「御手洗」を「おてあらい」ではなく「みたらい」と読むことを知った。
そしてこの作品から<名探偵・御手洗潔シリーズ>がはじまり、シリーズとして総数550万部を更新し続けている。
彼の小説は読みやすく世代を問わず楽しめる。今回の映画は彼の最新作「星籠(せいろ)の海」が原作となっている。
変人でも玉木宏が御手洗役なら完全に許せてしまう。広瀬アリス演じる小川ゆみきが瞳をキラキラさせ、御手洗に翻弄されながらも服従してしまう気持ちがわかる。
広瀬アリスは映画だけのオリジナルキャラクターをキュートに演じている。
さらに、石田ひかり、要潤、谷村美月、小倉久寛、吉田栄作などの実力と人気を兼ね備えた面々が、複雑な人間ドラマを織りなしていく。
和製シャーロック・ホームズとも称される天才探偵・御手洗潔が謎を解く本格ミステリー映画!!
玉木 宏 広瀬アリス 石田ひかり 要 潤 谷村美月 小倉久寛 吉田栄作
公式webサイト http://www.mitarai-movie.jp/
原作:島田荘司『星籠の海』((講談社刊)
脚本:中西健二 長谷川康夫 音楽 岩代太郎 監督:和泉聖治
ロケ地 広島県福山市
『探偵ミタライの事件簿 星籠(せいろ)の海』 6月4日
札幌シネマフロンティア/ディノスシネマズ旭川、他全国で公開
©2016 映画「星籠の海」製作委員会