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ホラー映画のレジェンド『シャイニング』続編『ドクター・スリープ』11月29日公開 作品レビュー

 

作品紹介

『IT/イット』スティーヴン・キングが仕掛ける最大の謎 『シャイニング』の40年後 惨劇を生き延びた、あの”少年”の物語 “呪われたホテル”の扉が再び開くとき、すべての謎が明かされるーー

ストーリー

40年前の雪山のホテルの惨劇を生き残ったダニー(ユアン・マクレガー)の周りで、児童ばかりを狙った不可解な失踪事件が起きる。ある日、彼の前に「特別な力(シャイニング)」を持ち、事件を目撃した少女アブラ(カイリー・カラン)が現れる。ダニーと少女はこの事件の謎を追い、あの惨劇が起きたホテルへ向かうのだが…
『シャイニング』を超える衝撃の結末。
呪われたホテルの惨劇を生き延びたダニーが、なぜ、再びあのホテルに戻るのか?そして、彼は狂気に取り憑かれた父と同じ運命を辿ってしまうのか?
『シャイニング』遂に完結―

作品レビュー

日本でも大ヒットしたモダンホラー映画の金字塔『シャイニング』。当時小学生だった私だが、学校でクラスの男子がジャック・ニコルソンのモノマネを怖い顔でして、ドアの隙間から覗き込んでニヤッと笑っていたのを思い出す。もちろん小学生だった私が『シャイニング』を観るはずもなく、鑑賞したのは思春期頃だったと思う。

『シャイニング』で、ダニーの父ジャック(ジャック・ニコルソン)の狂気の殺人衝動と、呪われたオーバールックホテルの不気味さが印象的だった。
特にバスルームのカーテンに隠れた痩せた女の幽霊と、殺された双子姉妹の亡霊、いきなり血が滝のようにドバッと流れるホテルと、トラウマになる怖い映画だった。

スタンリー・キューブリック監督が得意とした、人々の心の奥底に棲む邪悪さを中心に描き、それは悪意と緊迫感に満ちていた。

オーバールックホテルに就職した父親ジョンは、アルコール依存症から正気を失くし、ホテルの悪霊により憎悪が増幅し、自分を失い殺人者となってしまう。ドアの割れ目から妻ウェンディーを殺そうと斧を持って覗き込む、ジャックの顔が怖すぎる。父に殺されそうになった息子のダニ―。救われない一家の物語が悲しみに満ちていたのを今でも忘れない。

そして本作『ドクター・スリープ』はスティーブン・キング原作の続編である。ホラー映画を好んで観ない私にとって『ドクター・スリープ』の鑑賞はまるで修行のように思えたが、覚悟を決めて試写に臨んだ。

本作の冒頭で、オーバールックホテルでの惨劇後に、フロリダに移り住んだ母ウェンディーと息子ダニ―の母子家庭の生活を映し出す。ダニ―はシャイニングの力(特殊能力)を持ち、あのホテルで出会った幽霊たちを引き連れてしまったようだ。前作で父ジャックに無残に殺されてしまった、ハロランが守護霊のごとく登場しダニ―に助言をする。


ダニ―がどのように邪悪な幽霊たちと対峙し、その後どんな大人になっていったのか。過去に『シャイニング』を観た者であれば、興味を持たないはずはない。

結論から言ってしまうと『ドクター・スリープ』は『シャイニング』ほどの緊迫さと恐怖は少ないが、ストーリーがより明確になり、前作での謎が明るみになる。

大人になり父ジャックのように、アルコール依存症となったダニ―(ユアン・マクレガー)は、出会った人々の善意によって依存から回復する。そんな中、同じシャイニングの力を持つ少女アブラと不思議な縁で会うことになる。

シャイニングの力を持つダニ―とアブラは、子供達がある集団に誘拐され、殺されていることを知り、事件に立ち向かうことになるのだが…

本作で敵役となるカルト集団【トゥルーノット】を率いる謎の女性ローズを演じるのはレベッカ・ファーガソン。魔女のように危険な女性だが、彼女のファッションと美しさは魅力的で憎めない存在である。

『ドクター・スリープ』は、贖罪、再生、自己犠牲をテーマにし、前作の依存症が抱える闇と狂気を持つキューブリックの古典ホラーの世界観と、スティーブン・キングのオリジナルの世界観を継承し、オーバールックホテルの再現を含めて見事に融合している。

結論から言うととても面白い映画である意味ホッとした。
『シャイニング』で受けたショックとトラウマが解消し、感動と心地良い余韻が残る。スティーブン・キングが本当に伝えたかったことが本作で見えてくるだろう。上映時間152分と長めでお得感があり、PG12指定のため『IT/イット』と比べるとホラー度は低い。
前作の『シャイニング』を観たことの無い方には、本作鑑賞前に是非観てほしい。

予告動画

『ドクター・スリープ』11月29日 札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌 他にて公開

原作:スティーヴン・キング「ドクター・スリープ」(文春文庫刊) 
監督&脚本:マイク・フラナガン(『ジェラルドのゲーム』スティーヴン・キング原作、『ザ・ホーンティング・オブ・ヒルハウス』)
キャスト:ユアン・マクレガー(『スター・ウォーズ』シリーズ)
レベッカ・ファーガソン(『ミッション:インポッシブル』シリーズ、『グレイテスト・ショーマン』) 
カイリー・カラン
配給 :ワーナー・ブラザース映画

公式サイト
#ドクタースリープ

PG12指定

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投稿者プロフィール

佐藤 友美
佐藤 友美
2013年にHokkaido Movie Review・新作映画の最速レビューサイトを立ち上げ『映画レビューサッポロ from HMR』として2017年10月にwebを一新。
旅好きで映画ロケ地のツアー取材が得意。FMラジオでの映画紹介を経てからの映画ライターと本Webサイトのデザインを担当。
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