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佐藤健主演、白石和彌監督作品『ひとよ』作品レビュー

 

作品紹介

壊れた家族は、つながれますか。 「家族の絆」の歓びと哀しみがこころ打つ、感涙のヒューマンドラマの大力作 !
2013 年『凶悪』を世に送り出して以降、『彼女がその名を知らない鳥たち』『孤狼の血』など、毎年のように賞レースを席巻。6 年間で手掛けた作品たちは、日本アカデミー賞をはじめとする数多の国内外映画賞で実に60 以上もの受賞を果たし、名だたる俳優たちがいまもっとも出演を熱望する映画監督・白石和彌監督。いま強く生きる人間たちへの賛歌を圧倒的な熱量で描いてきた白石和彌監督が「いつかは撮らねばならない」と感じていたテーマ【家族】へ、初めて真正面から挑み、15 年前の事件によって家族の岐路に立たされた、ひとりの母親と子どもたち三兄 妹のその後を描きます。

ストーリー

どしゃぶりの雨降る夜に、タクシー会社を営む稲村家の母・こはる(田中裕子)は、愛した夫を殺めた。それが、最愛の子どもたち三兄妹の幸せと信じて。そして、こはるは、15年後の再会を子どもたちに誓い、家を去った—。 たった一晩で、その後の家族の運命をかえてしまった夜から、時は流れ、現在。次男・雄二(佐藤 健)、長男・大樹(鈴木亮平)、長女・園子(松岡茉優)の三兄妹は、事件の日から抱えたこころの傷を隠したまま、大人になった。抗うことのできなかった別れ道から、時間が止まってしまった家族。そんな一家に、 母・こはるは帰ってくる。15年前、母の切なる決断とのこされた子どもたち。皆が願った将来とはちがってしまった今、再会を果たした彼らがたどりつく先はー

作品レビュー

「劇団KAKUTA」の舞台が白石和彌監督により映画化!
“一夜”にして激変してしまったある家族の運命を描いたもので、今までの白石作品とは少し毛色が異なる。
とは言え、追い詰められた人間の心情描写などはやはり白石監督だからこそ撮れた映画のように感じた。
佐藤健・鈴木亮平・松岡茉優・田中裕子という実力派俳優に加え、佐々木蔵之介・音尾琢真・筒井真理子らが脇を固めるという最強布陣からも本作への意気込みが伝わってくる。

15年前、どしゃ降りの夜。
タクシー会社を営む稲村家にとって大きな事件が起こる。
母こはる(田中裕子)の行動により、家族は深い暗闇に取り残された。
母親からの子供への愛というのは、尊くもあり残酷でもある。
兄妹の幸せな未来の為にと願ったこはるの選択は、守るべき”家族の絆”を犠牲にしてしまう。

約束の15年後。
心の傷は時間と共に癒されるでもなく、より深く厚い扉となり兄妹達を苦しめ続けていた。
長男・大樹(鈴木亮平)は婿養子に入り家庭を持っているものの、全くもって頼り甲斐がない。
鈴木亮平と言えば頼れる男の代名詞にもなりそうな程に明るく逞しく優しいイメージだが、それを見事に打ち壊したように思う。
それは次男・雄二役の佐藤健も同様だろう。
その端正な顔立ちから、所謂汚れ役はあまり記憶に無い。
憎しみにも近い母への想いは、再会からどう変化して行くのかに注目して欲しい。
そして、末っ子の園子(松岡茉優)。
こはるとの別離により家族が皆 葛藤を抱える中、それでも母に会いたいと願い過ごして来た彼女の真っ直ぐな愛情はこの作品内での唯一の拠り所となる。
この役を嫌味なく演じられるのは、松岡茉優しかいないだろう。

それにしても、ある意味1番破天荒なのは今も昔も母親 こはるだ。
緊迫感のある映画の中で、思いがけず出てくる笑えるシーンが良いスパイスとなっていた。

予告動画

『ひとよ』11月8日 札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌ほかで公開

監督:白石和彌
脚本:髙橋泉
原作:桑原裕子「ひとよ」
出演:佐藤健、鈴木亮平、松岡茉優、音尾琢真、筒井真理子、浅利陽介、韓英恵、MEGUMI、大悟(千鳥)、佐々木蔵乃介、田中裕子 他
製作幹事・配給:日活
※PG12
上映時間: 123分
公式サイト
(C)2019「ひとよ製作委員会.

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ
兼平ゆきえ
映画・音楽・本 など 観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発 北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から 恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE(フロムイーライフ)』を放送開始。
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