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恩田陸原作小説を映画化!「蜜蜂と遠雷」10月4日公開 作品レビュー

作品紹介

史上初の直木賞&本屋大賞W受賞の
“映像化不可能”と言われた傑作が遂に実写映画化!!
史上初の快挙となる<直木賞>(第156回)と<本屋大賞>(2017年)のW受賞を果たし、現代を代表する作家の一人、恩田陸の新たな代表作となった「蜜蜂と遠雷」。
国際ピアノコンクールを舞台に、亜夜、明石、マサル、塵(じん)という世界を目指す若き4人のピアニストたちの挑戦、才能、運命、そして成長を描いた本作は、累計発行部数134万部を超え、いまだ読者を増やし続けている。文字から音が聴こえてくるとまで言われる圧倒的な音楽描写を伴うこの物語は、恩田曰く、「そもそも、この小説は絶対に小説でなければできないことをやろうと決心して書き始めたもの」であり、「映画化の話があった時は、なんという無謀な人たちだろうとほとんど内心あきれていた」ほど。

そんな映像化不可能と思われた原作の映画化に挑むのは、2017年『愚行録』で長編監督デビューを果たし、新藤兼人賞銀賞を受賞、今もっとも注目される新鋭・石川慶。そして、注目のキャスト陣は今を彩る豪華な“競演”が実現!亜夜役として、近年精力的に映画出演を果たし、第42回日本アカデミー賞において、『勝手にふるえてろ』で優秀主演女優賞、『万引き家族』で優秀助演女優賞を受賞するなど、今最も輝く女優の一人となった松岡茉優が主演を務める。

明石役には映画、ドラマ、舞台で幅広い役に挑戦し、2018年に公開された『孤狼の血』では第42回日本アカデミー賞最優秀助演男優賞を受賞するほか、多数の映画賞で受賞するなど目覚ましい活躍を続ける松坂桃李。

マサル役にはスティーヴン・スピルバーグ監督作『レディ・プレイヤー1』に出演し、スピルバーグ本人からその演技力を絶賛された期待の若手・森崎ウィン。

そして謎の少年・塵を演じるのは、新人ながら100人を超えるオーディションで「塵そのものだ」と監督を唸らせた新星・鈴鹿央士が大抜擢された。


さらに、白熱のピアノコンクールを彩る様々な楽曲を実際に奏でるピアニストにも超一流の面々を起用。河村尚子、福間洸太朗、金子三勇士、藤田真央という世界で活躍する日本最高峰のピアニストたちが集結し、亜夜、明石、マサル、塵、それぞれのキャラクターに沿った演奏を披露している。そして、物語のキーとなるオリジナル楽曲「春と修羅」を作曲するのは、日本を代表する作曲家であり、ロンドンを拠点に国際舞台で活躍している藤倉大。彼の手により生み出された「春と修羅」によって、4人の運命が動いていくことになる。
スタッフ、キャスト、楽曲、そして一音にまで妥協無く、
その全てが、映像化不可能と言われた原作に挑み、勝つために集められた。
2019年秋、新たな傑作が誕生する―――

ストーリー

3年に一度開催され、若手ピアニストの登竜門として注目される芳ヶ江国際ピアノコンクール。かつて天才少女と言われ、その将来を嘱望されるも、7年前、母親の死をきっかけに表舞台から消えていた栄伝亜夜は、再起をかけ、自分の音を探しに、コンクールに挑む。そしてそこで、3人のコンテスタントと出会う。岩手の楽器店で働くかたわら、夢を諦めず、“生活者の音楽”を掲げ、年齢制限ギリギリで最後のコンクールに挑むサラリーマン奏者、高島明石。
幼少の頃、亜夜と共にピアノを学び、いまは名門ジュリアード音楽院に在学し、人気実力を兼ね備えた優勝大本命のマサル・カルロス・レヴィ・アナトール。そして、今は亡き“ピアノの神様”の推薦状を持ち、突如として現れた謎の少年、風間塵。国際コンクールの熾烈な戦いを通し、ライバルたちと互いに刺激し合う中で、亜夜は、かつての自分の音楽と向き合うことになる。果たして亜夜は、まだ音楽の神様に愛されているのか。そして、最後に勝つのは誰か?

作品レビュー

恩田陸の同名小説を、松岡茉優、松坂桃李、森崎ウィンらの共演で実写映画化した今作。

ピアノの天才たちが集う、芳ヶ江国際ピアノコンクールの予選会に参加する、若き4人のピアニストたちを中心とした物語だ。

かつて”天才少女”と呼ばれた栄伝亜夜(松岡茉優)は、7年の時を経て再びコンクールへの出場を決意する。
これが最後のチャンスと話す彼女は、いつも何かに迷っているようにも見える。
トラウマともなっているコンクールでの演奏。
果たしてそれに臨む事が出来るのか。
忘れかけていたピアノへの、愛情や楽しみや喜びを感じさせてくれたのは、本来ライバルでもあるコンクールの出場者たちで、中でもマサル・C・レビ=アナトール(森崎ウィン)の存在は大きい。
子供の頃亜夜の母が開くピアノ教室で共に練習に励んだ泣き虫まーくんは、名門の音楽院に在籍し”完璧”な演奏技術と感性を併せ持った、注目の優勝候補となっていた。
そんな彼自身、”完璧”さを求める上での葛藤と闘う最中だったのだろう。音楽を自由に自分らしく演奏する他の天才たちとの触れ合いにより得た物は、彼をひとつ上の世界に導くきっかけとなる。
これだけを読むと、いやはやなんて美しい上級世界での話だろう!と思うかもしれないがそんな事はない。

[天才たち]と[凡人ながらも努力し続け実力をつけていった者]との違いを見せつけられる場面が一部あるものの、天才であっても1人の人間であり、私達と同じように迷いもあれば悲しみもあるという事に妙に安堵した。

天才たちの苦悩ー
音楽の神様に、自分はまだ愛されているのか…
音楽、そしてピアノに纏わる話ではあるが、夢を追い求めるか諦めるかの選択を迫られているような人にも響くだろう。

雨の音、風の音、耳をすますと世界は音楽で溢れている。
そう捉えると、何気ない日常の景色に彩りが生まれるように感じる。

直木賞・本屋大賞のW受賞作なので既に原作を読んだという人も多くいるとは思うが、未読の人でもしっかりと伝わってくる良作だった。

予告動画

「蜜蜂と遠雷」札幌シネマフロンティア、ユナイテッド・シネマ札幌 他 10月4日公開

キャスト: 松岡茉優 松坂桃李 森崎ウィン 鈴鹿央士(新人)
原作:恩田 陸「蜜蜂と遠雷」(幻冬舎文庫)
監督・脚本・編集:石川 慶
「春と修羅」作曲:藤倉 大
ピアノ演奏:河村尚子 福間洸太朗 金子三勇士 藤田真央
オーケストラ演奏:東京フィルハーモニー交響楽団(指揮:円光寺雅彦)
上映時間: 118分

公式サイト

(C)2019 映画「蜜蜂と遠雷」製作委員会

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ
兼平ゆきえ
映画・音楽・本 など 観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発 北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から 恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE(フロムイーライフ)』を放送開始。10月から毎週 木曜日 18:30-19:00の枠にお引越し。
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