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ゲティ三世誘拐事件を映画化!『ゲティ家の身代金』あらすじ 感想

 

作品紹介

本年度アカデミー賞(助演男優賞)、ゴールデン・グローブ賞(監督賞、主演女優賞、助演男優賞)、英国アカデミー賞(助演男優賞)ノミネート!!1973年に世界を震撼させたゲティ三世誘拐事件を巨匠リドリー・スコットが映画化した、華麗で異常な傑作サスペンス。

全米公開直前に起きたジャン・ポール・ゲティ役ケヴィン・スペイシー降板劇から数週間で再撮影し、賞レースに食い込む奇跡の大逆転劇も話題!

ストーリー

1973年、<世界一の大富豪>にギネス認定されたジャン・ポール・ゲティの孫ポールがローマで誘拐され、身代金50億円が要求される。しかし、稀代の守銭奴でもあったゲティは支払いを断固拒否。離婚によりゲティ家を離れていたポールの母ゲイルに支払いは不可能。
一向に支払われる様子のない事に犯人グループは痺れを切らし、ポールの身に危険が迫る。それでも支払わないゲティ、狂言誘拐を疑い始める警察、加熱するマスコミ報道。全世界大注目の中、非情な誘拐犯と冷酷な大富豪を相手に、ゲイルは戦いを挑む―

作品レビュー

世界一の大富豪であるジャン・ポール・ゲティ は強烈な個性の持ち主だった。

世界一の富豪にして桁外れのドケチ。

ゲティに降り掛かった、身代金目的の孫の誘拐事件。実際に起きた事件をリドリー・スコット監督が実話を元に描いている。

上質な音楽とともに、賑わい溢れる1973年の美しいローマの街の一角から映画は始まる。作中で流れるアコーディオンの音色が見事に街の雰囲気とマッチしている。

お洒落な街並みに優雅なBGM。

一転そこから始まる誘拐事件。

身代金を拒否するゲティ 、それに苛立つ誘拐犯。誘拐する側、される側、どちらもお金に心を蝕まれているように見えてしまう。

一方で、誘拐犯達やゲティとは一線を画し、お金や男性社会にたいして決して屈せず、必死に我が子を取り戻そうとする、逞しい母親のゲイルが対照的だった。

それでも、ゲティを単なる身代金を出し渋る、単なるケチな人間と描写するだけではなく、孫を助けたいと苦悩する一人の人間としての姿が見て取れた。

サスペンス性が強くストーリーを楽しめる作品ではあるが、時代を感じさせるファッションやヨーロッパの街並みなど、視覚にも楽しめる作品である。

予告動画

 

原作:ジョン・ピアースン「ゲティ家の身代金」(ハーパーコリンズ・ジャパン刊)
監督:リドリー・スコット
脚本:デヴィッド・スカルパ
出演:ミシェル・ウィリアムズ、クリストファー・プラマー、ティモシー・ハットン、ロマン・デュリス、チャーリー・プラマー、マーク・ウォールバーグ
上映時間:133分R15指定
配給:KADOKAWA(C)2017 ALL THE MONEY US, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

投稿者プロフィール

Atushi Kitashima
なんとなく立ち寄ったミニシアターで映画の面白さを知り、学生時代に日本映画に夢中になりました。
最近は邦画・洋画問わず、アクション、ミステリー、ホラーを好んで観ていましたが、映画レビューサッポロへの参加をきっかけに、より幅広いジャンルの映画の魅力を知りたいと思っています。
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