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『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』3/13公開 作品レビュー

作品紹介

累計発行部数3,000万部を突破した野田サトル原作の大ヒットコミック「ゴールデンカムイ」を実写化したシリーズ最新作。明治末期の北海道を舞台に、アイヌの埋蔵金を巡る壮大なサバイバル・バトルアクションが、ついにシリーズ最大規模の戦いへ突入する。

2024年公開の映画第1作は観客動員数200万人を超える大ヒットを記録。同年放送の連続ドラマも好評を博し、満を持して描かれるのが本作【網走監獄襲撃編】。制作は『キングダム』シリーズを手がけたCREDEUS。圧倒的スケールで描かれる、極寒の地・北海道での死闘が幕を開ける。

 ストーリー

「不死身の杉元」の異名を持つ日露戦争の英雄・杉元佐一(山﨑賢人)は、アイヌから強奪された莫大な金塊の存在を知る。金塊を隠した男“のっぺら坊”は、その在りかを示す刺青を24人の囚人の身体に刻み、彼らを脱獄させた。刺青は全員分が揃って初めて一つの暗号となる。

杉元は、父を金塊事件で失ったアイヌの少女アシㇼパ(山田杏奈)と手を組み、金塊と事件の真相を追う。一方、北海道征服を目論む第七師団の鶴見中尉(玉木宏)、そして“鬼の副長”土方歳三(舘ひろし)もまた金塊を狙う。
刺青囚人争奪戦は激化し、戦いの舞台は“のっぺら坊”が収監された網走監獄へ――。
誰が敵で、誰が味方か。極寒の地で、壮絶な闘いが始まる。

作品レビュー

原作愛を裏切らない、シリーズ最大級のアクション大作

第一作、そしてWOWOWのドラマシリーズ、さらに原作コミックとアニメ版を追い続けてきたファンにとって、本作『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』は待望の劇場版第2弾だ。

物語の重要舞台となる網走監獄は、作品全体の緊張感を象徴する存在だ。重厚な造形と空気感は見事で、極寒の地に漂う閉塞感と緊迫感がスクリーンを通して強く伝わってくる

本作の最大の魅力は、原作への徹底したリスペクトにある。セリフは原作やアニメ版とほぼ同じ表現が用いられ、ファンであれば思わず頷く場面が随所に散りばめられている。一方で、約2時間という上映時間の中に物語を巧みに凝縮し、テンポよくまとめ上げている点も評価したい。大胆に整理しながらも、作品の核心はしっかりと守られている。
特に印象的なのはアクションシーンの迫力だ。ガトリングガンが登場する場面では、原作やアニメでは比較的テンポよく描かれていた部分が、実写ならではの臨場感で丁寧に描写される。銃撃の重み、土煙、肉弾戦の緊迫感。スクリーンサイズで体感することで、アクション映画としての完成度が一段と高まっている。

キャスト陣の再現度も前作同様に高い。ビジュアルだけでなく、キャラクターの癖や間合いまで丁寧に表現されており、原作ファンの期待に応える仕上がりだ。衣装や小道具の作り込みにも細部までこだわりが感じられる。
本作はアニメ版シーズン2と同じエピソードを描きながらも、単なる再現にはとどまらない。緊迫した戦闘シーンだけでなく、原作特有のコメディーパートも絶妙なバランスで織り込まれ、笑いと涙、そして痺れるアクションを同時に味わえる構成となっている。

映画を鑑賞した後にアニメを見返せば、面白さはさらに倍増するだろう。そして、その先に待つ樺太編への期待も高まるばかりだ。今後どのような形で映像化されるのかは未知数だが、シリーズの勢いは衰える気配がない。

原作ファン、アニメファン双方にとって、本作は満足度の高い一本と言える。
『ゴールデンカムイ』という作品世界の魅力を、改めて実感させる劇場版である。

『ゴールデンカムイ 網走監獄襲撃編』


原作:野田サトル「ゴールデンカムイ」(集英社ヤングジャンプコミックス刊)
監督:片桐健滋
脚本:黒岩勉
主題歌:10-FEET「壊れて消えるまで」(UNIVERSAL MUSIC / BADASS)
キャスト:
山﨑賢人
山田杏奈
眞栄田郷敦
工藤阿須加
栁俊太郎
塩野瑛久
稲葉友
矢本悠馬
大谷亮平
高橋メアリージュン
桜井ユキ
勝矢
中川大志
北村一輝
國村隼
池内博之
木場勝己
和田聰宏
杉本哲太
井浦新
玉木宏
舘ひろし
製作幹事: WOWOW・集英社
配給:東宝
上映時間:122分
公式サイト

©2026映画「ゴールデンカムイ」製作委員会

投稿者プロフィール

佐藤 友美
2013年にHokkaido Movie Review・新作映画の最速レビューサイトを立ち上げ『映画レビューサッポロ from HMR』として2017年10月にwebを一新。
旅好きで映画ロケ地のツアー取材が得意。FMラジオでの映画紹介を経てからの映画ライターと本Webサイトのデザインを担当。
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