『迷宮のしおり』2026年1月1日公開作品レビュー

作品紹介

河森正治が初めて手がけるオリジナル劇場長編アニメーション『迷宮のしおり』は、スマホの世界に閉じ込められた女子高生が脱出を目指す、異世界青春エンタテインメントだ。
「マクロス」シリーズや「アクエリオン」シリーズで知られ、EXPO2025大阪・関西万博のシグネチャーパビリオンも手がける河森監督が、「歌」と「映像」を融合させた集大成的作品として送り出す。

主人公・前澤栞の声を務めるのは、「新しい学校のリーダーズ」のSUZUKA。声優初挑戦ながら、現実の栞とスマホの世界に現れたもう一人の“SHIORI”を演じ分ける。
スマホ内で出会うウサギのスタンプ・小森役には原田泰造。さらに、伊東蒼、齋藤潤、寺西拓人（timelesz）らが脇を固め、物語に厚みを与えている。

スマホ、SNS、もう一人の自分――。
現代的なモチーフを通して描かれるのは、自分自身と向き合い、現実へと戻ろうとする少女の成長と選択。ポップで不思議な世界観の中に、確かな青春の痛みと希望が息づいている。

ストーリー

どこにでもいる普通の女子高生・前澤栞は、ある日突然スマホが割れると、異世界の横浜にいた―。気が付くと、目の前にはウサギの姿のしゃべるスタンプ・小森が現われ、「あなたはスマホの中に閉じ込められた」と告げられる。一方、現実世界では、もう一人の「SHIORI」が現われ、自分こそが本物の「栞」であると言い、自由奔放に振る舞っていた。果たして「栞」は「SHIORI」に現実を乗っ取られる前にこの奇妙なスマホの迷宮から抜け出すことができるのか！？

作品レビュー

脱出せよ、億バズしたら世界がバグる！！

スマホの中に閉じ込められた女子高生が繰り広げる脱出劇を、歌と映像で彩る異世界エンタテインメント『迷宮のしおり』

現代の高校生ならばわかるだろう。動画サイトや各SNSに投稿した後に、思わぬ反応がついた際の高揚や恐怖。

主人公である引っ込み思案な女子高生の前澤栞（まえざわ・しおり）もまたそれらに振り回されているうちのひとりだ。

自身とは対照的な快活な親友・希星（きらら）とともに動画を撮影し、突発的なアクシデントに見舞われてから栞の世界は変わっていく。

そんなある日突然スマホが割れ、気が付くと誰もいない異世界の横浜に？！

目の前に現れた謎のウサギのスタンプから「スマホの中に閉じ込められた」と告げられる。

栞と”SHIORI”が織りなす奇妙な物語は、もしかしたら本当に起こるかもしれない異世界青春ファンタジーだ。

ここ数年似たようなストーリーが多い気がするのは否めないが、飽きさせる展開では無くホッとする。

キャストもなかなか斬新だ。

ダンス＆ボーカルユニット「新しい学校のリーダーズ」のSUZUKAが、栞とSHIORIの二役を務めアニメ声優に初挑戦。

若き起業家の架神傑役を「timelesz」の寺西拓人が務めたことも話題になっている。

個人的には、ウサギのスタンプ・小森役を務めた原田泰造や登坂役の杉田智和にも注目しており楽しめた。

主題歌は勿論、新しい学校のリーダーズが担当。劇中歌と共に印象に残った。

『迷宮のしおり』

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ: 映画・音楽・本など観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE（フロムイーライフ）』を放送開始。