
青春、家族の絆、親子愛、種族を超えた友情、命の連鎖、現実と仮想の世界…。
様々な作品テーマで日本のみならず世界中の観客を魅了し続ける、アニメーション映画監督・細田守。
最新作『果てしなきスカーレット』では、ストーリー・映像表現共にこれまでにない全く新しい境地へ。本作の主人公は、国王である父を殺した敵(かたき)への復讐に心を誓う王女・スカーレット。
≪死者の国≫で目覚め、それでも復讐の戦いに身をゆだねながら旅を続け、現代からやってきた看護師の青年・聖(ひじり)と時を超えた出会いを果たし、彼への信頼と愛情に、心動かされ変化してゆく感動の物語。
この物語は、「生きるとは何か?」という本質的な問いを観るものすべてに突き付ける。
また本作では、これまで描いてきた作風を一新し、全く新しいアニメーション表現に挑戦。狂気に満ち溢れた世界が、2Dでも3Dでもない圧倒的な映像によって、壮大かつ鮮明に描かれる。
そして本作は、ソニー・ピクチャーズ エンタテインメントも製作に参加し、全世界での配給が決定。日本から世界へ、『果てしなきスカーレット』は放たれてゆく。
『時をかける少女』から19年。細田守監督が描き続けてきた壮大なテーマ性と内面世界。根底に流れる精神は今も変わらず、観るものすべての心を掴み、大きく揺さぶる―

死んで、生きて、愛を知った。
父の敵(かたき)への復讐に失敗した王女・スカーレットは、≪死者の国≫で目を覚ます。
ここは、人々が略奪と暴力に明け暮れ、力のない者や傷ついた者は<虚無>となり、
その存在が消えてしまうという狂気の世界。
敵(かたき)である、父を殺して王位を奪った叔父・クローディアスもまたこの世界に居ることを知り、スカーレットは改めて復讐を強く胸に誓う。
そんな中彼女は、現代の日本からやってきた看護師・聖と出会う。
時を超えて出会った二人は、最初は衝突しながらも、≪死者の国≫を共に旅することに。
戦うことでしか生きられないスカーレットと、戦うことを望まない聖。
傷ついた自分の身体を治療し、敵・味方に関わらず優しく接する聖の温かい人柄に触れ、
凍り付いていたスカーレットの心は、徐々に溶かされていく――。
一方でクローディアスは、≪死者の国≫で誰もが夢見る“見果てぬ場所”を見つけ出し、
我がものにしようと民衆を扇動し、支配していた。
またスカーレットが復讐を果たすために自身を探していると聞きつけ、
彼女を<虚無>とするために容赦なく刺客を差し向ける。
スカーレットと聖もまた、次々と現れる刺客と闘いながら、
クローディアスを見つけ出すために、“見果てぬ場所”を目指してゆく…。
そして訪れる運命の刻(とき)。
果てしない旅路の先に、スカーレットがたどり着く、ある<決断>とは――

国内外から高く評価されてきたアニメーション映画監督・細田守監督が手がけるオリジナル長編アニメーション最新作!
個人的には『サマーウォーズ』や『おおかみこどもの雨と雪』が好きで、『果てしなきスカーレット』はどんな風だろうかと楽しみにしていた。
復讐にとらわれて死者の国をさまよう王女・スカーレットと、現代日本からやってきた看護師の青年・聖。
シェイクスピアのハムレットを題材にしつつ、新たな解釈でつくり出された今作は意外なラストを迎える。
葛藤しながらも聖の人柄を受け入れ変化し成長していくスカーレットの姿。
「生きるとは何か」「生きていくことの覚悟」を描き、世界中で続く紛争についても考えさせられた。
ここ数年多いヴィランサイドの”そうなるに至った恵まれない環境”的な事はなく、清々しいほどの悪役なのはある意味分かりやすくて良かった。
主人公スカーレット役を芦田愛菜が演じていたのだが、王女の本来の気質である純真さが見えて好感が持てる。
聖役は岡田将生が担当。聖はあまりにも優しく真っ直ぐでそのくせ頑固なので観ていてヤキモキしてしまう程だったが、岡田将生ならば許せると思ってしまった(何様!?笑)
スカーレットの宿敵で冷酷非道なクローディアス役を細田作品に4度目の参加となる役所広司が演じる。
そのほか、市村正親、斉藤由貴、松重豊、山路和弘、柄本時生、青木崇高、染谷将太、白山乃愛、白石加代子ら豪華キャストが顔をそろえる中、自分が気付いたのは吉田鋼太郎と津田健次郎だけだった。
そして、何と言っても劇中歌にテンションが上がる。
Maya&松田歩(離婚伝説)が歌唱している為、音楽好きはここにも注目して欲しい。


●声のキャスト
芦田愛菜
岡田将生
山路和弘 柄本時生 青木崇高 染谷将太 白山乃愛 / 白石加代子
吉田鋼太郎 / 斉藤由貴 / 松重豊
市村正親
役所広司
監督・脚本・原作:細田守
企画・制作:スタジオ地図
上映時間: 112分
公式サイト
ⓒ2025 スタジオ地図

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