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待望の続編『沈黙の艦隊 北極海大海戦』9/26公開 作品レビュー

作品紹介

1988~96年に「モーニング」(講談社)で連載され、累計3,200万部を突破した大ヒットコミック『沈黙の艦隊』(かわぐちかいじ作)。その実写化は不可能といわれてきましたが、主演・プロデューサーに大沢たかおを迎え、Amazon MGMスタジオが映像化に挑戦しました。

2024年にはドラマ『沈黙の艦隊 シーズン1 ~東京湾大海戦~』が配信され、Amazon MGMスタジオ日本作品史上No.1の国内視聴数を記録。続く映画第2作『沈黙の艦隊 北極海大作戦』は、極寒の北極海を舞台にした白熱の魚雷戦を描きます。

監督は『ハケンアニメ!』で高く評価された吉野耕平。制作は『キングダム』『ゴールデンカムイ』などを手がけるクレデウス。海上自衛隊潜水艦部隊の協力を得た実物の潜水艦撮影と最先端VFXの融合で、圧倒的な臨場感を実現しました。

「核抑止力でいかに世界平和を実現するか」というテーマを軸に、海中戦闘と重厚な政治サスペンスが展開。〈やまと〉を支持する竹上首相のもとで衆議院解散総選挙も描かれ、原作屈指の名シーンがさらなるスケールで再現されます。アクションと政治劇が絡み合う唯一無二のポリティカル・エンターテインメントの新章が、いよいよ始動します。

ストーリー

冷たく深い北の海を、モーツァルトを響かせながら潜航する〈やまと〉。

〈大〉いなる平〈和〉と名づけられた原子力潜水艦は、米第 7 艦隊を東京湾海戦で圧倒し、ニューヨークへ針路をとった。アメリカとロシアの国境線であるベーリング海峡にさしかかったとき、背後に迫る一隻の潜水艦……

「核テロリスト〈やまと〉を撃沈せよ――」

それは、ベネット大統領が送り込んだ、〈やまと〉の性能をはるかに上回るアメリカの最新鋭原潜であった。

時を同じくして、日本では衆議院解散総選挙が行われる。〈やまと〉支持を表明する竹上首相は、残るも沈むも〈やまと〉と運命を共にすることとなる。

海江田四郎は、この航海最大の難局を制することができるのか。

オーロラの下、流氷が浮かぶ北極海で、戦いの幕が切って落とされる――

作品レビュー

世界平和。
果たしてそれは実現可能なのだろうか。
海江田四郎の動向に世界が注目するー

日米政府が秘密裏に建造していた原子力潜水艦「シーバット」
突如反乱を起こし独立戦闘国家<やまと>として動き出した彼らは、東京湾でアメリカ第7艦隊を退け、国連総会出席のためにニューヨークへ針路を取る。

自分自身、ハマりにハマったシーズン1。にも関わらず最早記憶が曖昧に……
再度鑑賞したところ、大枠は覚えていたものの忘れてしまっていた部分もあったように思う。
この壮大なストーリーの世界により深く没入するには、シーズン1を観てからこの作品に臨む事をおすすめしたい。
そこで描かれる「やまと」艦長・海江田四郎(大沢たかお)と「たつなみ」艦長・深町(玉木宏)の確執。
極限状態でどのような判断をするかは、今作にも繋がる重要な部分だ。
リーダーとしての在り方に相違はあれど、それぞれの強い想いも宿っている。
また、個人的には「やまと」「たつなみ」双方の副長と水測員の働きが非常に印象深かった。

今作は凍てつく北極海からスタート。
流氷が砕け氷塊が針路を阻む難所には、自然の驚異だけでなく「やまと」の撃沈を命じられたアメリカの最新鋭原潜までもが立ちはだかる。
米軍の猛攻を受けるやまとはどのような海中戦を繰り広げるのか。
魚雷やミサイルが飛び交う中、鯨のように雄々しくも優雅に海中を泳ぎまわるその姿には思わず感嘆してしまう。
ヒリヒリするような攻防の連続で、瞬きを忘れるほどのめり込んでしまった。(目薬必須)

日本は日本で、政権が大きく動き出す。
竹上登志雄首相(笹野高史)と、民自党幹事長・海渡真知子(風吹ジュン)との激しい舌戦。
率いる政党も公約も異なるが、日本国民を守りたいという意志は同じ。
このような政治家は今の時代にこそいて欲しい。
混乱の中で、誰を信じて何を貫くのか。
それは我々一人ひとりに問われているようにも思えた。

監督の吉野耕平・大沢たかお・江口洋介・上戸彩・笹野高史はじめ、前作のスタッフとキャストが顔をそろえ、更には津田健次郎・風吹ジュンらが新たに共演した事で作品はより深みを増している。

CG・VFXによる壮絶なバトル・アクションを、迫力あるスクリーンで是非体感して欲しい!

『沈黙の艦隊 北極海大海戦』

キャスト&スタッフ
大沢たかお
上戸彩 津田健次郎
中村蒼 松岡広大 前原滉 渡邊圭祐
風吹ジュン
Torean Thomas Brian Garcia Dominic Power
Rick Amsbury 岡本多緒 酒向芳
夏川結衣 笹野高史
江口洋介
監督:吉野耕平
脚本:髙井 光
音楽:池 頼広
原作:かわぐちかいじ「沈黙の艦隊」(講談社「モーニング」)
主題歌:Ado「風と私の物語」作詞・作曲:宮本浩次 編曲:まふまふ
公式サイト
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©かわぐちかいじ/講談社

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ
兼平ゆきえ
映画・音楽・本 など 観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発 北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から 恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE(フロムイーライフ)』を放送開始。
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