『雨の中の慾情』は、つげ義春のシュルレアリズム短編漫画を原作とした映画。監督は片山慎三が務め、脚本には大江崇允が協力している。この映画は、売れない漫画家の義男(成田凌)が、引越しを手伝ったことで出会った女性・福子(中村映里子)との奇妙な共同生活を描いたラブストーリーだ。物語は、義男が自称小説家の伊守(森田剛)と共に引っ越しを手伝うことから始まり、福子との関係が展開していく。
映画は昭和期の日本を思わせる台湾の嘉義市で撮影され、そのレトロな町並みが映像美を引き立てている。本作は第37回東京国際映画祭のコンペティション部門にも出品されている。
売れない漫画家の義男は、ある日、自称小説家の伊守と共に引越しを手伝うことになる。そこで出会ったのは、離婚したばかりの女性・福子。彼女に心を奪われた義男は、福子と伊守が自分の家に転がり込んできたことで、奇妙な共同生活を始めることになる。この物語は、義男が福子との関係を通じて、彼自身の人生や愛について深く考えさせられる展開を見せる。
昭和期の日本を思わせるレトロな町並みが舞台となり、彼らの日常と心の変化が繊細に描かれている。映画はシュルレアリズム的な要素を含みつつも、人間関係の複雑さや愛情の多様性をテーマにしており、観客に深い余韻を残す作品となっている。
「さがす」「岬の兄妹」の片山慎三が監督・脚本を手がけ漫画家・つげ義春の短編を独創性あふれるラブストーリーとして映画化した本作は、短編「雨の中の慾情」だけでなく、3作が巧みに継ぎ合わされたストーリーで、義男が体験する日々として構成されている。
家賃も期日に払えない売れない漫画家の義男(成田凌)は、アパートの大家・尾弥次(竹中直人)から、自称小説家の伊守(森田剛)とともに引っ越しの手伝いに駆り出される。
そこで出会ったのは離婚したばかりの女性・福子(中村映里子)。艶めかしく魅力的な彼女に惹かれていくのは本能故か。
やがて福子と伊守が義男の家に転がり込み3人の奇妙な共同生活が始まる。
これは夢か、現実か。
そしてこの作品が伝えようとしていることは一体なんなのか。
淡々としているにも関わらず情熱も感じさせるなんとも文学的な印象を受ける。
2人の男と1人。女の切なくも激しい性愛と情愛。
ほぼ全編台湾でロケを敢行し、どこかノスタルジックな雰囲気のある作品だった。
監督: 片山慎三
脚本協力: 大江崇允
出演者:
成田凌(義男役)
中村映里子(福子役)
森田剛(伊守役)
足立智充、中西柚貴、竹中直人
配給: カルチュア・パブリッシャーズ
上映時間: 132分
日本・台湾合作
R15+
公式サイト
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