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『キングダム 大将軍の帰還』 作品レビュー

作品紹介

時は紀元前、中国春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍になるという夢を抱く戦災孤児の少年・信と、中華統一を目指す若き王・嬴政(えいせい)を壮大なスケールで描く漫画「キングダム」(原泰久/集英社)。2006年1月より「週刊ヤングジャンプ」にて連載を開始し、現在までに単行本は71巻まで刊行され累計発行部数が、集英社青年マンガ史上初となる1億部(2023年11月時点)を突破! その人気はとどまるところを知らず、2019年『キングダム』、2022年『キングダム2 遥かなる大地へ』、2023年『キングダム 運命の炎』と公開すると、2000年以降シリーズ化された邦画実写作品で、1作目から3作連続で50億超えという史上初の偉業を達成!!

令和に名を刻む映画シリーズとなりました。シリーズ累計動員数1,000万人を超え数々の映画賞にも輝くなど、名実を兼ね揃えた夏休み興行の主役へとなりました。そしてこの度、「3作目を観たら、今すぐにでも続編を観たい!」というファンの声に応えて、最新作『キングダム 大将軍の帰還』が公開いたします!

最新作では、前作『運命の炎』から続く隣国・趙(ちょう)との国の存亡をかけた総力戦「馬陽の戦い」のクライマックスが描かれます。 前作に引き続き、天下の大将軍を目指す主人公・信(しん)役の山崎賢人、中華統一に挑む若き秦国王・嬴政(えいせい)役の吉沢亮、軍師見習いとして励む河了貂(かりょうてん)役の橋本環奈、飛信隊の副長として信とともに戦う羌瘣(きょうかい)役の清野菜名、そして、秦国・総大将として戦地に舞い戻った大将軍・王騎(おうき)役の大沢たかおら「キングダム」シリーズに欠かせない豪華キャスト陣の続投に加え、佐藤信介が監督を務めます。

さらに今作では『運命の炎』が劇場公開されるまで一切明かされず、スクリーンでその登場を見た者が震えた超豪華キャスト2名が秦軍を襲う。過去に王騎と馬陽の地で因縁の戦いを繰り広げた自らを<武神(ぶしん)>と呼ぶ趙国の真の総大将・龐煖(ほうけん/吉川晃司)、決して戦の場に姿を現さないが他の追随を許さない存在感で戦局を見守る謎多き軍師・李牧(りぼく/小栗旬)。さらに、万極(まんごく/山田裕貴)や、趙荘(ちょうそう/山本耕史)などの、秦国を極限まで追い詰める趙軍の強者たちが本作でも登場し、【秦vs趙】による国の存亡をかけた一世一代の戦いが繰り広げられます。
果たして飛信隊は龐煖の襲来を生き延びることはできるのか?

ストーリー

秦と趙の全てを懸けた<馬陽の戦い>で、敵将を討った信(山崎賢人)と仲間たちの前に突如として現れた、その存在が隠されていた趙国の総大将・龐煖(吉川晃司)。自らを<武神>と名乗る龐煖の圧倒的な力の前に、次々と命を落としていく飛信隊の仲間たち。致命傷を負った信を背負って、飛信隊は決死の脱出劇を試みる。
「俺たちで、信を守り抜くんだ――。」
一方で戦局を見守っていた王騎(大沢たかお)は、趙軍の裏に潜むもう一人の化け物の存在を感じ取っていたが、劣勢を覆すべく最強の大将軍として再び戦地に舞い戻った。
王騎と龐煖の過去の因縁とは? 遠くから戦いを静観する軍師・李牧(小栗旬)の正体とは??今、因縁が絡み合う馬陽の地で忘れられない戦いが始まる――。

作品レビュー

待望のシリーズ第4弾!

これまでも壮大なスケールで描かれてきたキングダムだが、本作も期待を裏切ることなくストーリーもアクションもパワーアップして帰ってきた。

前作最後に驚愕と期待を持たらせてくれた吉川晃司演じる龐煖と小栗旬演じる李牧は当然気になるところだが、本作ではみんな大好き大沢たかお演じる王騎が主役と言っても過言ではない。

絶大なるカリスマ性と存在感を放ってきた王騎だが、彼の過去がついに明かされる。

王騎が底知れぬ強さを持つことは誰しも予測していたが、想像の遥か上をいく強さ、それに勝る強靭な精神力と懐の深さに何度も胸を熱くする。あの不敵な笑みの奥にここまでの覚悟を秘めていたとは。これまでも王騎には心を奪われっぱなしであったが本作こそ集大成と云えるだろう。登場当初よりその肉体改造に驚きを隠せなかったが、これまで演じてきた大沢たかおには脱帽である。王騎の過去に登場する新木優子の美しさも必見だ。

そして前作で圧倒的強さを持つ龐煖が現れ絶体絶命だった飛信隊。思えば農民をかき集めた面子ばかりでよく今まで戦ってこれたと感心する。まさに勝因は団結力より他ないだろう。だが今回に限っては当然無傷ではいられない。彼らはとても悲しい別れを経験することになる。これらのシーンは後半のアクションに比べると地味ではあるが、とても丁寧に造られていたように思う。派手なアクションだけに捉われず随所にこういったシーンを織り交ぜることで、より深みを増す作品に仕上がっている。

さて、小栗旬演じる李牧が相当キレる軍師であることは確約済みだが、本領発揮されるのは次作に持ち越しといったところだろうか。

また、今まで王騎のカバン持ちのような存在だった要潤演じる騰が敵をスパスパ切り倒していく様は笑っちゃうくらい頼もしいので、これもまた期待が高まる。

ラスト、信(山崎賢人)と嬴政(吉沢亮)がそれぞれに周りを鼓舞するシーンはとても胸を熱くさせる。だがこれまでも諦めそうになった時いつも2人は周りを奮い立たせ続けてきた。これは現代においても組織の頂点に立つ者の役割だと思う。

本作を見終えると間違いなく1作目から見返したくなるだろう。

そして彼らの成長ぶりに改めて感動し、再び映画館に足を運ぶことになるのは間違いない。

『キングダム 大将軍の帰還』


キャスト: 山崎賢人 吉沢亮 橋本環奈 清野菜名 吉川晃司 小栗旬 大沢たかお 他
監督:佐藤信介
脚本:黒岩勉・原泰久
音楽:やまだ豊
原作:原泰久「キングダム」(集英社「週刊ヤングジャンプ」連載)
配給: 東宝
公式サイト
©原泰久/集英社 ©2024映画「キングダム」製作委員会

投稿者プロフィール

坂本早苗
札幌市内で働くOL。
ストレス発散はテニスで体を動かすことと大好きなパンを求め全国のパン屋さんの情報収集。着る服は骨格診断を意識しています。
映画は年齢と共にミニシアター系が好みに。
沢山の映画と出会い、観て聴いて考えてお気に入りを探していきたいです。
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