SNSを中心に「とにかく泣ける」と話題になり、シリーズ累計発行部数70万部を突破した汐見夏衛によるベストセラー小説「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」(スターツ出版文庫)。
現代の女子高生・百合が、1945年の日本にタイムスリップし、そこで出会った彰にどんどん惹かれていくが、彼は特攻隊員だった―という、この世代を問わず泣ける原作が、NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」(22~23)を始め主演作が相次ぐ福原遥、「中学聖日記」(18/TBS)での鮮烈なデビュー後、NHK連続テレビ小説「ブギウギ」(23)など話題作への出演が続く水上恒司をW主演に迎え、感動の映画化。
そして主題歌は、福山雅治による書下ろし新曲「想望」。壮大なバラードが映画のラストを彩る。
人を愛すること、大切に思うこと、共に生きること――。
今では当たり前のことが許されなかった時代に出会った、百合と彰。
2人の時を超えた愛が交差する、涙なくしては観られないラブストーリーがこの冬、誕生する――。時を超えた愛に、あなたもきっと涙する。
目が覚めると、そこは1945年の日本。初めて愛した人は、特攻隊員でしたー。
親や学校、すべてにイライラして不満ばかりの高校生の百合(福原遥)。
ある日、進路をめぐって母親の幸恵(中嶋朋子)と喧嘩をして家出をし、近所の防空壕跡に逃げ込むが、朝目が覚めるとそこは1945年の6月…
戦時中の日本だった。
偶然通りかかった彰(水上恒司)に助けられ、軍の指定食堂に連れていかれる百合。そこで女将のツル(松坂慶子)や勤労学生の千代(出口夏希)、彰と同じ隊の石丸(伊藤健太郎)、板倉(嶋﨑斗亜)、寺岡(上川周作)、加藤(小野塚勇人)たちと出会い、日々を過ごす中で、彰に何度も助けられ、その誠実さや優しさにどんどん惹かれていく百合。だが彰は特攻隊員で、程なく命がけで戦地に飛ぶ運命だったー。
戦時中の日本にタイムスリップした現代の女子高生と特攻隊員の青年の切ない恋。
NHK連続テレビ小説「舞いあがれ!」の福原遥が百合役、「死刑にいたる病」の水上恒司が彰役で主演を務める。
若者たちが夢を手放し、家のため、国のために散っていった哀しみ。
それが誉れであり当たり前だとされていた当時に自分がいたら、百合のように真っ直ぐな想いを持っていられただろうか。
戦争はいまも世界中で起きていて、その状況を考えると胸が痛む。
戦争の悲惨さを体験していない私たちは、平和な日本で家族とともに普通に暮らせるという喜びに気付かなければならないと思える作品だった。
親にも学校にも不満を抱える高校生の百合と、親切で聡明な妹想いの青年である彰。
作戦と呼ぶにはあまりにも無謀な特別攻撃隊の任務。
そんな中で明るく隊を盛り上げる石丸(伊藤健太郎)の姿は印象的だった。
命懸けで出撃する運命にあった彼らは何を想いどう過ごしたのか。
百合と彰の出会いは石丸、板倉、寺岡、加藤らにも大きく影響したように感じた。
私利私欲を優先するのではなく、時に助け合いながら未来に希望を抱ける国になっていかないと彼らは報われないのではないだろうか。
原 作:汐見夏衛『あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。』(スターツ出版文庫)
主 演:福原遥、水上恒司
出 演:伊藤健太郎、嶋崎斗亜、上川周作、小野塚勇人、出口夏希
坪倉由幸、津田寛治、天寿光希、中嶋朋子 / 松坂慶子
主題歌:「想望」福山雅治(アミューズ/Polydor Records)
監 督:成田洋一
脚 本:山浦雅大 成田洋一
音楽:ノグチリョウ
製 作:「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会
配 給:松竹
上映時間:128分
公式サイト
Ⓒ2023「あの花が咲く丘で、君とまた出会えたら。」製作委員会