選考委員の満場一致で第13回小説現代長編新人賞を受賞した神津凛子による『スイート・マイホーム』が完全映画化。
監督を務めるのは俳優であり、初長編映画監督作『blank13』(2018)が国内外の映画祭で8冠を獲得した齊藤工。
共演経験も多く齊藤が絶大な信頼を寄せる窪田正孝が主人公・清沢賢二を演じ、蓮佛美沙子・奈緒・窪塚洋介などの豪華俳優陣と共に謎めいた恐怖と戦慄のストーリーを描き出す。
予測不能な衝撃のラストを目撃したら最後、あなたはもう家には帰れない――
雪が降り積もる極寒の地・長野県。スポーツインストラクターの清沢賢二は、寒がりな愛する妻と娘のためにマイホームの購入を検討していた。家族と共に訪れた住宅展示場で賢二が心を奪われたのは、「まほうの家」と謳われる一軒のモデルハウス。地下には巨大な暖房設備があり、たった一台のエアコンで家全体を温めてくれるという。近代的なスマートホームとしての設備もさることながら、住宅会社の営業担当の誠実さに好感触を得た賢二はその家を建てることにする。
家族の理想を反映した新居が完成。新たに2人目の娘も誕生し、賢二はまさに“温かい”家庭の幸せを噛みしめていた。ところが新居に引っ越してから、周囲で不可解な出来事が立て続けに起きる。引っ越し祝いで遊びに来た友人の子供は地下に潜む何かの存在に戦慄し、長女も同じくその地下室に引き寄せられていく。そして新居で生まれたばかりの娘を育てる妻も誰もいないはずの部屋で気配を感じ、娘の瞳の中に怪しい人影を見たと賢二に訴える。
不穏な兆しは賢二の身辺にも影を落とす。実家に引きこもった兄は監視の目に怯え続け、賢二の元にも差出人不明の脅迫メールが届く。家を取り巻く恐怖の連鎖は家族に留まらず、関係者の怪死へと波及し、疑惑の目は賢二だけでなく妻のひとみにも向けられる。一家の大黒柱として賢二が育もうとした温かな家庭は、徐々に身の毛立つ恐怖へと絡めとられていく。
賢二たち家族に忍び寄り、幸せな生活を脅かすものは一体なんなのか?真実の一端が徐々に姿を見せ始めたとき、賢二の心の奥底で眠っていた禍々しい記憶が目を覚ます。
何が偽りで、何が真実なのか。
最後に一家を待ち受ける恐怖と戦慄の真相とは。
この「家」に隠された秘密から決して目を背けてはいけない。
「まほうの家」を手に入れた家族に起こった不可解な出来事とはーー
第13回小説現代長編新人賞を受賞した神津凛子の小説『スイート・マイホーム』が、俳優「斉藤工」で知られる映画監督の「齊藤工」によって映画化。
ここ数年の彼は監督や映画プロデュースなどでも活躍の場を広げており、今作では窪田正孝を主演に迎えホラーサスペンスに挑む。
美男美女、可愛い娘と暮らす幸せな家族。
理想的な家族の大黒柱はスポーツインストラクターの清沢賢二(窪田正孝)だ。
育児にも積極的に取り組み頼りになる素敵な旦那様。
料理上手で優しい妻・ひとみ(蓮佛美沙子)と笑顔溢れる娘・サチ(磯村アメリ)のためにと広くて暖かい新居を購入するのだが、そんな彼には秘密があった。
ゆったりと進む冒頭の雰囲気とは全く異なる衝撃の結末。
「家」を取り巻く恐怖の連鎖から次第に落とし込まれていく人間の闇の部分に注目しながら観て欲しい。
何か後ろめたい事がある人にとっては、もしかしたら自分にも降りかかるかもしれないと思ってしまうようなストーリー。
現実に起こらないように願うばかりだ。