「ダンジョンズ&ドラゴンズ」は、1974年に発表されてから今に至るまで、高い人気を誇り続けるファンタジーRPGボードゲームの実写映画化。盗賊や戦士、魔法使いといった個性豊かなメンバーが巨悪に立ち向かうアクションファンタジー。さまざまな種族やモンスターが生息する世界で、盗賊である主人公がユニークなメンバーとチームを組み、世界を脅かす悪の勢力とバトルを繰り広げる。
主人公は『スター・トレック』シリーズなどのクリス・パインや『ワイルド・スピード』シリーズなどのミシェル・ロドリゲス、『ブリジット・ジョーンズの日記』などのヒュー・グラント。聖騎士ゼンク役は『ブリジャートン家』のレゲ=ジャン・ペイジが務めている。
様々な種族、モンスターが生息する世界、フォーゴトン・レルム。盗賊のエドガン(クリス・パイン)と彼の相棒である戦士のホルガ(ミシェル・ロドリゲス)は、ある目的のために旅に出る。
特殊能力を持った魔法使いサイモン(ジャスティス・スミス)とドルイドのドリック(ソフィア・リリス)、そして聖騎士のゼンク(レゲ=ジャン・ペイジ)とパーティを組み、全世界を脅かす巨大な悪の陰謀に対峙することになる…。
Netflixの「ストレンジャー・シングス 未知の世界」で主人公の子どもたちが熱狂し、全世界で5000万人以上のプレイヤーがいる超人気ボードゲーム「ダンジョンズ&ドラゴンズ」は、FFシリーズやドラゴンクエストの基になった卓上ゲームと言われており、これまでに3度も実写映画化されてきたが、映像化が難しかったせいかどれも酷評されてきた。
本作「ダンジョンズ&ドラゴンズ/アウトローたちの誇り」は、キャストが豪華で早い展開のストーリーが素晴らしく、ダンジョンズ&ドラゴンズの理解度が高いチームによって製作されたため、ゲームの世界観と完成度が高く誰でも楽しめる作品となっている。
豪華なキャスト陣が魅力的な演技を見せ、ユーモアに富んだギャグと、アクション満載で同時に心温まる作品だ。クリス・パイン演じる主人公・エジンと、彼の忠実な相棒であるミシェル・ロドリゲスが演じるホルガの友情が感動的で、彼らとエジンの娘キアラの家族の絆を織り込み、詐欺師で悪役のフォージを演じたヒュー・グラントと、クールな聖騎士ゼンクを演じたレゲ=ジャン・ペイジの演技が光っている。
モンスターたちは、まるでファンタジーの世界から飛び出したかのような生き生きとした姿をしている。中でもRPGゲーム定番の「ミミック」や迫力ある「レッドドラゴン」は圧倒的な存在感を放っている。また、「脳みそ君」が登場するシーンは笑いを誘うはずだ。想像力の限りを尽くしたファンタジーの世界を体現していると言える。
盗賊稼業に勤しむ吟遊詩人が主人公で、仲間たちも屈強な戦士や魔法使いだけでなく、自然の化身や聖騎士など異色なメンバーで構成されている。それぞれがクセのあるキャラクターで予測不能な展開が楽しめて、彼らが立ち向かう困難や敵との戦いにワクワクした。RPGとファンタジーが好きな方におすすめのエンターテイメント大作である。