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映画「仕掛人・藤枝梅安」作品レビュー

作品紹介

累計発行部数600万部超えの池波正太郎の同名時代小説が原作で、腕の良い鍼医者として人の命を救う顔と、生かしておいては人の為にならない奴らを葬る冷酷な仕掛人というふたつの顔を持つダークヒーロー、藤枝梅安を豊川悦司が演じる令和の時代に誕生した、まさに「新(シン)・時代劇」といえる作品。
池波正太郎生誕100年という記念すべき年に「新たな藤枝梅安」が誕生!

ストーリー

江戸の郊外、品川台町に住む鍼医者の藤枝梅安にはふたつの顔があった。腕の良い鍼医者の表の顔と、生かしておいては為にならない奴らを闇に葬る冷酷な仕掛人の裏の顔だ。ある日、梅安は料理屋を訪ね、仕掛の標的である内儀(おかみ)の顔を見て息を呑む。それは梅安に暗い身の上を思い出させる対面だった・・・。梅安の仕掛は果たしてどんな決着をみせるのかー。

作品レビュー

時代劇、新時代。
重厚な本格時代劇、ニ部作で映画化!!

2023年に生誕100年を迎える池波正太郎。

「鬼平犯科帳」「剣客商売」とともに、長年愛されるベストセラー時代小説シリーズが「仕掛人・藤枝梅安」として映画化。

主演の豊川悦司を始め、共演する片岡愛之助他豪華な顔ぶれが勢揃し物語に説得力を与えている。

主人公は藤枝梅安(豊川悦司)。

腕の良い鍼医者という表の顔で町に溶け込みながら、その鍼を武器に変えてならず者たちを闇に葬るという仕事を担う冷酷な仕掛人の顔も持つ。

相棒とも言える彦次郎(片岡愛之助)もまた、依頼されては人を殺めていた。

彼らは共に暗く悲しい過去を持ち、苦しみを抱えながらも生きている。

そんな彼らの暗躍を描く中で、私たちは本当の意味での善悪とは何かと言う問いを抱く事になるのだ。

それは他の池波作品にも共通している問いであり、誰もが認めてしまいたくなるような世直し行為とも言えた。

二人が食事を囲み話をするシーンは互いにとって心を許せる時間である事が伝わってくる。

美味しそうな料理も彼らの束の間の安穏を表しているようにも思えた。

梅安と、彼の身の周りの世話をするおせき(高畑淳子)との会話もほっとさせてくれる貴重な時間である。

これらの場面と緊迫したシーンとの緩急が見事で、より深くこの作品にひき込まれた。

映画館では長らく観る事の出来なかった本格的な時代劇を是非とも堪能して欲しい。

映画「仕掛人・藤枝梅安」二部作
【第一作】 2月 3日
【第二作】 4月 7 日 全国劇場で二部作連続公開


出演: 豊川悦司  片岡愛之助  菅野美穂  小野了  高畑淳子  小林薫
第一作ゲスト:早乙女太一  柳葉敏郎  天海祐希
第二作ゲスト:一ノ瀬颯  椎名桔平  佐藤浩市
原作: 池波正太郎『仕掛人・藤枝梅安』(講談社文庫刊)
監督:河毛俊作
脚本:大森寿美男
音楽:川井憲次
配給 : イオンエンターテイメント
上映時間: 第一作134分//第二作119分
公式サイト
ⓒ「仕掛人・藤枝梅安」時代劇パートナーズ42社

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ
兼平ゆきえ
映画・音楽・本 など 観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発 北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から 恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE(フロムイーライフ)』を放送開始。
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