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中村倫也主演【水曜日が消えた】作品レビュー

作品紹介

火曜日の“僕”に、決してくるはずのない水曜日の朝がきたー。
次の時代を担う気鋭の映像クリエイターを選出するプロジェクト「映像作家100人2019」に選ばれるなど、大きな注目を集めてきた吉野耕平が、自身発案のオリジナルストーリーで初長編監督作品を完成させた。
主演は、多彩な才能で近年ますます活躍の場を広げる中村倫也。その唯一無二な魅力を十二分に発揮し、キャラクターが全く異なる“7人の僕”を卓越した表現力で自在に演じ分ける。
そのほか石橋菜津美、元「乃木坂46」の深川麻衣やきたろう、中島歩、「ゲスの極み乙女。」の休日課長など、個性豊かなキャストが集結した。

ストーリー

ひとつの身体の中で曜日ごとに入れ替わる“7人の僕”。不便ではあるが、平穏に暮らしていた。そんなある日、突然、“水曜日の僕”が消えた。知らないところで日常が変わっていく驚きと恐怖。
残された“火曜日の僕”はどうなってしまうのかー。

作品レビュー

幼い頃の交通事故により、曜日ごとに人格が入れ替わる「僕」。
性格も個性も異なる7人を中村倫也が演じる。

映画内で主人公となるのは「火曜日」の僕。
曜日ごとの僕は皆それぞれ何をして過ごしたか報告する決まりがあるが、大切な事は共有されずそれにより大抵火曜日が驚かされたりもする。
少し潔癖で地味で退屈な存在の火曜日は、淫らな生活を送るバンドマン「月曜日」の尻拭いを筆頭に自然を愛する「金曜日」から頼まれる植物への水やり、1週間で散らかり放題となった家の掃除などの面倒なことを押し付けられる損な役回りだ。

火曜日の僕は長年自分を診察してくれている先生に報告書を提出するのだが、その報告書の書き方もそれぞれ個性的だ。
自由奔放な「日曜日」はいつも釣りの成果の報告をしているけれど、火曜日の僕には釣りの趣味はなく気になっている図書館はいつ行っても休館日だ。

他の曜日を羨ましくも思うある時、1日を終えた翌日水曜日に目を覚ます。
普通は当たり前の事だけれどこれは僕には当たり前では無い。
「水曜日」が消えたのだ。
1週間が1日だけだった僕にとって、これが2日になる事はどんなに大きな変化だろうか。
知らない曜日を過ごす楽しみと、水曜日が消えた事への恐怖。
それらを一気に観進める事が出来た。

7つの人格を持つ主人公をどう演じ分けているのか、中村倫也ファンならば観て損はないだろう。
この他、石橋菜津美・深川麻衣、きたろう・中島歩などが出演。
個人的には、「ゲスの極み乙女。」の休日課長の役どころが笑えた。

この作品では”人格が替わってしまう”という病気ではあったが、自分で曜日ごとに意識を替えて生活をするのは面白いのではないかと考えたりもした。
「この曜日にはこれをする」「この曜日にはこれを楽しむ」などのルーティンを自分に課せば、仕事も趣味も片付けもしっかり出来る…気がする。

予告動画

『水曜日が消えた』

監督: 吉野耕平
キャスト: 中村倫也、石橋菜津美、深川麻衣、中島歩、休日課長、きたろう
上映時間: 104分
配給: 日活

©2020『水曜日が消えた』製作委員会

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ
兼平ゆきえ
映画・音楽・本 など 観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発 北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から 恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE(フロムイーライフ)』を放送開始。
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