シリーズ累計発行部数100万部突破! ポスト東野圭吾と注目される現役医師・知念実希人が描く傑作ベストセラーミステリー「仮面病棟」が映画化。 主人公の「一夜限りの当直医・速水」を演じるのは本作が「映画」単独初主演となる坂口健太郎。 密室と化した危険な病院内で次から次へと不可解な異変に遭遇しながらも、瞳を守り脱出を試みる。 そして、ヒロインの「ケガを負った女子大生・瞳」を演じるのは永野芽郁。 これまでに演じたことのないミステリアスな雰囲気と共に息もつかせぬ脱出劇を繰り広げる。 この病院に踏み入れたら最後、決して逃れられない、ノンストップ脱出ミステリー。
その日、病院は仮面の凶悪犯に占拠された。閉じ込められたのは、一夜限りの当直医の速水と凶悪犯に撃たれた女子大生の瞳。密室と化した病院から脱出を試みる2人は、次々と不可解な異変に遭遇する。入院記録のない患者、警察に通報しない院長とスタッフ、隠された病室、あるはずのない最新の手術室、凶悪犯の不可解な目的……。この病院には、何かある――。病院≪なぞ≫の仮面に隠された、国家をも巻き込む<衝撃の真実>とは!?
ポスト東野圭吾と注目される現役医師・知念実希人によるベストセラーミステリー小説「仮面病棟」が、坂口健太郎と永野芽郁の共演で映画化!
意外にも、坂口健太郎は本作が映画単独初主演となる。
今回登場する凶悪犯はピエロの仮面をかぶった人物。
そう、ピエロだ。
映画界は既にピエロ飽和状態の気がするが、某作品達を観ていない人もいるかもしれないしホラーやミステリー作品で目にするピエロはやはり不気味に感じるのでそこには目を瞑ろう。
タイトルが仮面病棟というだけあって、今回の惨劇の舞台は病院。
もともとは精神病棟で、他の病院ではあまり見かけないつくりになっている。
病院内は凶悪犯に占拠され鉄格子で閉ざされた空間となるのだが、そうなるまでの過程にも注意しながら観て欲しい。
ある事故により深く傷つき立ち直れないでいる医師の速水(坂口健太郎)は、先輩医師から頼まれて一晩だけ当直を任される事になった。
その夜、ピエロの仮面をつけた凶悪犯が病院に立てこもるという事件に巻き込まれてしまう。
銃で撃たれて傷を負った女子大生の瞳(永野芽郁)を治療した速水は瞳とともに脱出を試みるが、かたくなに通報を拒む院長などの様子に不信感が募る。
暴かれる真実は今作では善悪がわかりやすく描かれていたが、実際問題として何が正義で何が1番大切なのか答えの出ない事への問題提起もあった。
「屍人荘の殺人」などの木村ひさしが監督を務めており、共通点としてはノンストップの脱出ミステリーであるという点だ。
不可解な事が次々と起こる中、しっかり観ていると浮かび上がってくるヒントがある。
彼が「なんかこの病院、おかしいぞ…」と思う同じタイミングで観客もそう感じるよう誘導的に撮影されているのではないだろうか。
それにしても、坂口健太郎が何故今まで映画単独主演が無かったのかと驚く。
誤解を恐れずに言うと世間的な彼の”旬”は何年か前だったのでは?と思っていたが、実はここ数年の坂口健太郎の演技が非常に良い。
個人的には爆発的人気を誇っていた時よりもこの数年の坂口健太郎の方が好きだが、彼は今までどちらかと言うとテレビでの活躍が多かったと思っている。これからは今まで以上に彼の演技を映画で観られる事が多くなるよう願う。
そして永野芽郁。
彼女の持つ”掴み所のなさ”は他の俳優にはあまりない個性だと思う。
今作ではミステリアスな雰囲気をも醸し出し、また新たな表情をみせてくれていた。
病院長を演じた高嶋政伸も相変わらずの怪演で期待を裏切らないし、「デイアンドナイト」や「花と雨」の出演で気になっていた笠松将も爪痕を残している。笠松将にはこれから飛躍しそうな存在感があるので、注目していきたい。
監督:木村ひさし
出演:坂口健太郎 永野芽郁 内田理央 江口のりこ 朝倉あき 小野武彦 鈴木浩介 大谷亮平 / 高嶋政伸
原作:知念実希人『仮面病棟』 (実業之日本社文庫)
主題歌:UVERworld 「AS ONE」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間 : 114分
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©2020映画「仮面病棟」製作委員会