それは、娘を亡くした父親の悲哀なる“禁忌”ホラー
ベストセラー作家スティーヴン・キングが、自身の原体験からインスパイアされ、執筆当時あまりの恐ろしさに出版を暫く見送った作品-。 全米公開後、“最高のスティーヴン・キング映画の1つ”とも評された、 悲しき“禁忌”ホラーが遂に日本に上陸する!この禁忌の代償がもたらす恐怖に、観る者全てが侵食される-。
「死者が蘇る土地だよ」 家族と田舎に引っ越した医師ルイス。新居の裏には謎めいた動物の墓地 “ペット・セメタリ-”があった。ある日、飼い猫が事故にあうと、墓地 を越えた奥深くの森で猫を埋葬する。しかし次の日、凶暴に豹変した猫 が姿を現わした。その地は、先住民が語り継ぐ秘密の森だったのだ。 そして迎えた娘エリーの誕生日、彼女は交通事故で帰らぬ人に・・・。 果たしてルイスの取った行動とは-。
死者を蘇らせる事の出来る場所があったとしたらどうしますか?
蘇った時に前とは全く別の性格を持つ存在になるとしても、あなたはその場所に行きますか?
たとえそれが禁忌だとしてもー
スティーブン・キングが1983年に発表した小説『ペット・セマタリー』を原作とした映画『ペット・セメタリー』。
キングが自身の原体験からインスパイアされ執筆したというこの小説は、あまりの恐ろしさに出版を暫く見送ったという曰く付きのホラー作品で、映画化されるのは1989年版に続いて2回目となる。
本作はアメリカ・メイン州の田舎町へと引っ越してきた主人公ロイスとその家族に襲い掛かる怪奇を描いている。
善良な家族が希望を託した新居に着いた矢先に目にした動物の仮面をつけた子供たち。彼らが森の中に向かって列をなして歩く不気味なシーンから徐々に不穏な空気に包まれていく。
子供たちが向かっていた場所は十字架で埋め尽くされた”ペット・セメタリー”。
彼らの隣人で昔からこの土地を知るジャドの話によると、そこは死者をよみがえらせることのできる伝説の墓地だという。
医者であるロイスが救えなかった若い命や愛するペットと子供を亡くす悲劇は勿論の事、妻・レイチェルの過去も辛く苦しい。
正統派ホラーでありながら想像を超えた恐怖が襲ってくるので、久しぶりに最初から最後までドキドキしながら鑑賞出来る作品だった。
死んだはずの者が生きて戻ってくる。
それを喜びとするか、恐怖と捉えるか。
その受け取り方は人によって、また、生き返って欲しい相手によっても異なるのかもしれない。
主人公ロイスを演じるのは、『猿の惑星:新世紀(ライジング)』などのジェイソン・クラーク。
レイチェル役にエイミー・サイメッツ、ジャド役にはジョン・リスゴーが名を連ねる。
デニス・ウィドマイヤーとケヴィン・コルシュが共同で監督を務めた。
原作:スティーヴン・キング
監督:ケヴィン・コルシュ&デニス・ウィドマイヤー
出演:ジェイソン・クラーク、エイミー・サイメッツ、 ジョン・リスゴ-、ジェテ・ローレンス
公式サイト
配給:東和ピクチャーズ
上映時間:101分(1時間41分)
レイティング:R-15指定
© Laurence as Ellie in PET SEMATARY, from Paramount Pictures.