全著作の発行部数は6500万部を突破する小説家・佐伯泰英の<エンターテインメント時代小説>最高傑作 「 居眠り磐音 」がこの度、満を持して実写映画化となりました。
本作は、<平成で最も売れている時代小説>シリーズとして多くの時代小説ファンの心を掴み、シリーズ累計発行部数は2000万部を突破。本作が佐伯作品初の映画化となります。
主人公・坂崎磐音役には、日本映画界を代表する演技派俳優・松坂桃李。
江戸で浪人暮らしをしながら、昼間はうなぎ屋で働き、夜は両替屋の用心棒として悪と戦う、時代劇史上最も優しい主人公、坂崎磐音を演じます。松坂にとって本作が“時代劇初主演”。
江戸で磐音が身を寄せる金兵衛長屋の娘で男勝りだが、面倒見の良い おこん役を木村文乃。
磐音の許婚として一途に想い続けながらも苦境に立たされる奈緒役を芳根京子と、磐音を取り巻く魅力的な女性陣が脇を固めます。また、柄本佑・杉野遥亮・佐々木蔵之介・陣内孝則・谷原章介・中村梅雀・柄本明ら本格派・個性派キャストも勢揃い。
監督は、『超高速!参勤交代』シリーズ、『空飛ぶタイヤ』と数々の大ヒット作品を生みだしてきた本木克英。これ以上ない、キャスト・スタッフが集結し、原作の持つ世界観を余すことなく表現いたしました。
人情に厚く礼節を重んじ、良すぎるほどに人が良い、春風のように穏やかな磐音の姿には、現代の日本人が忘れてしまった古き良き時代の心が表現されています。江戸下町の人々との心温まる交流、颯爽と悪を斬る磐音の剣、胸をしめつける男女の恋模様を描く、全く新しい本格時代劇エンターテインメントが誕生いたしました!
坂崎磐音は、故郷・豊後関前藩で起きた、ある哀しい事件により、2人の幼馴染を失い、祝言を間近に控えた許嫁の奈緒を残して脱藩。すべてを失い、浪人の身となった―。江戸で長屋暮らしを始めた磐音は、長屋の大家・金兵衛の紹介もあり、昼間はうなぎ屋、夜は両替屋・今津屋の用心棒として働き始める。春風のように穏やかで、誰に対しても礼節を重んじる優しい人柄に加え、剣も立つ磐音は次第に周囲から信頼され、金兵衛の娘・おこんからも好意を持たれるように。そんな折、幕府が流通させた新貨幣をめぐる陰謀に巻き込まれ、磐音は江戸で出会った大切な人たちを守るため、哀しみを胸に悪に立ち向かう―。
佐伯泰英によるベストセラー時代小説、居眠り磐音シリーズ。
現時点で全51巻およびスピンオフ既刊1巻にものぼる超大作で、今作『居眠り磐音』をもって初の映画化となる。
満を持しての映画化となったこの作品の主演を務めたのは松坂桃李。
意外にも”時代劇初主演”となる松坂桃李だが、決死の覚悟で生きる事を決めた強くて優しい男・坂崎磐音の役柄は彼によく合っていた。
もともと松坂桃李の演技の評価は高い。勿論、才能もあるのだろうがその上に更なる努力を重ねて実力をつけている。
同世代に天才肌の柳楽優弥などがいるが、思うに松坂桃李はそういうタイプではない。
だからこそ、慢心することなく『狐狼の血』『娼年』など新たな役柄に挑み続けるのではないだろうか。
今作で彼は日本映画界に欠かせない存在である柄本明・佑親子と共演(ちなみに柄本親子自体の共演シーンはない)している。
柄本明の凄味はやはり長年の経験が物を言っているが、実力派として知られる柄本拓の成長も十分に感じられた。
坂崎磐音(松坂桃李)と小林琴平(柄本拓)のやりとりは今作で非常に重要なシーンとなる。
幼い頃から共に剣術を学び鍛錬し合った竹馬の友・琴平は、誰より大切な奈緒(芳根京子)の兄でもある。
そんな琴平を斬る事は、奈緒をも失う事を意味している。
2人の殺陣の場面における緊張感や迫力は、スクリーンで観る事でより伝わってきた。
この映画では悪が明確な為、盤音の行動は正義そのもの。
早い所、自分を許してあげて欲しいとさえ思う。
盤音の半生を描いた大作ではあるが、緩急のメリハリが効いている映画なので観ていて飽きがこない。
時代劇初心者でも最後まで楽しめる事だろう。
原作:佐伯泰英「居眠り磐音 決定版」(文春文庫刊)
出演:松坂桃李 木村文乃 芳根京子
柄本佑 杉野遥亮 佐々木蔵之介 陣内孝則 谷原章介 中村梅雀 柄本明 奥田瑛二ほか
監督:本木克英
脚本:藤本有紀
音楽:高見優
配給:松竹
上映時間:121分
©2019映画「居眠り磐音」製作委員会