キーラ・ナイトレイ主演『コレット』5月17日から全国順次公開

作品紹介

フランス文学史上最も有名な女性作家コレット。同性をも対象にした華麗な恋愛遍歴でも知られる彼女は、一時代を築いたアーティストとして今なお人々を魅了し続けています。フランスの片田舎に生まれた自由奔放な少女シドニー=ガブリエル・コレットが、いかにしてフランス屈指のベストセラー作家“コレット”となったのか。本作では彼女が「本当の自分」を見つけるまでの、波乱と情熱に満ちた半生を描いています。
強烈な個性を持つコレットを演じるのはイギリスが誇る人気女優キーラ・ナイトレイ。監督は『アリスのままで』のウォッシュ・ウェストモアランド。

ストーリー

フランスの片田舎で生まれ育ったシドニー=ガブリエル・コレットは、14歳年上の人気作家ウィリーと20歳で結婚、パリへと移り住む。1890年代”ベル・エポック”真っただ中の活気の中、芸術家の集うサロンで共に享楽の世界に浸るうちに妻の才能に気付いたウィリーは、自身のゴーストライターとして小説を書かせる。そして書かれた「クロディーヌ」シリーズは、社会現象を巻き起こすほどの大ブームとなった。人も羨むセレブ夫婦となった２人。しかし、作者が自分であると認められない葛藤、夫のたび重なる浮気と抑圧による苦悩の中、彼女が選んだ道とは…。激動の時代に流されることなく、心の声に従って愛と自由を手にした一人の女性、そして多くの作品を残し、性別を問わぬ華麗な恋愛遍歴でも知られるフランス文学史上最も有名な女流作家“コレット”の、半生を綴った物語。

試写感想

今なお人々を魅了し続ける伝説の作家シドニー＝ガブリエル・コレットを描き出した『コレット』
アカデミー作品賞受賞作の原作者としても知られる、フランスを代表する女流小説家コレットの伝記映画である。
自分を貫き生きた実在の人物コレットをキーラ・ナイトレイが熱演している。

フランスの田舎町で生まれ育ったコレットは、14歳年上の人気作家ウィリーと結婚。
それまでとは別世界のパリへと移り住む。
名声ある夫と煌びやかな上流社会で幸せに暮らしていく…わけではない。
結婚してすぐにウィリーの金銭面での苦境を知る事になる彼女は、既にウィリーの才能やアイデアが枯渇しており過去の栄光に縋るだけの高慢な男性であるという事実を目の当たりにするのだ。
コレットは愛する夫の為にゴーストライターとして小説を書くのだが、ウィリーがそこから彼女を大切にすればまた違う未来へとなっていたのかもしれない。
彼女を束縛しながらも度重なる浮気を繰り返すウィリーには同情の余地もない。
世間からの評価やお金の魅力に取り憑かれた彼と、ただ彼の力になりたかったコレットとの溝は深まるばかり。
そんな生活の中でコレットは自分の存在意義を考え始めたのだろう。
それと同時に、彼女自身の奥底に眠っていた”自身を確立している真っ直ぐで強い女性”への憧れが開花し始める。
結果的に今のように世界的に認められる女流作家となったが、この映画の中でのウィリーの功績は彼女の才能を見出したという事のみだった。

某アニメ映画以来クローズアップされているように感じる”ありのまま生きる”という事。
これが実際にはなかなか難しい。
日本人の多くは我を出さずに空気を読んでまわりを立てるバランサー的役割の方が長けているように思う。
ありのままとワガママとの違いを意識出来ないでいると痛い目に合うのが現実なので、そこを間違えずに自分らしく生きるというのが最善なのだろう。

予告動画

『コレット』

監督：ウォッシュ・ウェストモアランド
出演：キーラ・ナイトレイ、ドミニク・ウェスト、フィオナ・ショウ、デニース・ゴフ、エレノア・トムリンソン　ほか
配給：東北新社　 STAR CHANNEL MOVIES
原題：『Colette』
2018年/ イギリス・アメリカ/ カラー/ 英語/ 111分/ シネマスコープ / 5.1ch/ PG12
(C)2017 Colette Film Holdings Ltd / The British Film Institute. All rights reserved.　

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ: 映画・音楽・本など観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE（フロムイーライフ）』を放送開始。