「100万円で、私の恋人になってください。」 東京-フィンランド。
余命1年、最後の恋に涙する。
幼い頃から病気がちで、ついに余命1年を宣告された美雪(中条あやみ)。
彼女の夢は2つ――1つは両親が出会った〈約束の地〉フィンランドでオーロラをみること。そしてもう1つは、最初で最後の恋をすること。
ある日、ひったくりにあった美雪はガラス工芸家をめざす青年・悠輔(登坂広臣)に助けられる。悠輔が男手ひとつで妹弟を育てていること、そして働く店が危機になっていると知った美雪は、 「私が出します、100万円。その代わり1ヶ月、私の恋人になってください」と持ちかける。
何も知らないまま“期間限定”の恋に応じる悠輔だったが・・・。
かけがえのない出会いが、美雪に一生分の勇気をあたえて、悠輔の人生を鮮やかに彩っていく。
東京―フィンランド。切ない想いに涙が溢れる、初雪の日に出会った2人の、1年のラブストーリー。
美男美女によるロマンティックなラブストーリーを最高のロケーションで撮影した作品、『雪の華』
元となっているのは中島美嘉の「雪の華」
彼女が歌唱してから15年経った今尚 絶大な人気を誇る名曲だ。
余命1年を宣告され、夢見る事を諦めてしまった美雪(中条あやみ)が偶然出会った悠輔(登坂広臣)は妹と弟を養う家族思いのカフェ定員。
臣くんがカフェ定員というのがなかなか意外な気もするが、ここは一先ずこの”悠輔というガラス工芸家を目指す優男”と”三代目 J SOUL BROTHERS 登坂広臣”というのを別モノとして観る事とする。
病院での悲しい宣告により自らの不遇さを嘆き落ち込んでいる美雪の目の前に現れたのはまさかの引ったくり犯。
この上ない絶望感に打ちひしがれている最中、少し口の悪い王子と出会う事となる。
あまりネタバレするわけにはいかないので多くは触れないが、この悠輔は実にいいオトコで、こんないいオトコに100万円をつぎ込むのならダメ男に貢いだり無駄に贅沢をするよりは余程マシだろう。いや、むしろ当たりを引いたようなものかもしれない。
こんな優男に彼女がいないとは?!という素朴な疑問はどこかに置いてきてしまおう。
2人で行く事になったフィンランドがまた、最高に素晴らしい。
冬に観るオーロラ絶景スポットも勿論だが夏は夏として街並みには活気があり魅力に溢れる国だ。
ホテルや飲食店内の装飾や家具、小物の可愛さも印象深い。
ガラス細工などの工芸品も美しく遠目に見る情景までもが全て輝いて見えた。
その映像に「フィンランドの国民的な作曲家ジャン・シベリウスの楽曲を意識した」という葉加瀬太郎の音楽が乗ると一層感動が増すのは言うまでもない。
同じ雪国ながら、冬の北海道の観光スポットは凍え死にそうな雪の猛威を耐え忍ぶ感覚が強いのは何故だろうか。
北海道の冬は迫力があるとは思うが美しさはあまり感じない為、あまりの違いに驚いてしまう。
思わずフィンランドに行きたくなる程だった。
(すぐさま旅費を調べたので割と本気である)
先にも挙げたが主演は登坂広臣と中条あやみという豪華さ。
監督は橋本光二郎、脚本は岡田惠和という強力布陣。
脇を固める実力派キャストも揃っていた。
ストーリー的には、これからの悠輔の事を考えると可哀想になるくらい大変だろうとは思うが非常に幸せそうなのでおそらく彼は困難も悲しみも乗り越えるのだろう。
これぞプラトニックラブ。
実在の人物ではないけれど、応援したくなった。
キャスト: 登坂広臣 中条あやみ 高岡早紀 浜野謙太 箭内夢菜/ 田辺誠一
主題歌:中島美嘉「雪の華」(ソニー・ミュージックレーベルズ)
監督:橋本光二郎
脚本:岡田惠和
音楽:葉加瀬太郎
製作:映画「雪の華」製作委員会
上映時間:125分
配給:ワーナー・ブラザース映画
©2019映画「雪の華」製作委員会