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『アリー/ スター誕生』作品レビュー

アカデミー賞最有力!この冬、人生を変える“うた”に出会うー

第75回ベネチア国際映画祭アウトオブコンペティション部門出品昨品
トロント国際映画祭2018ガラプレゼンテーション部門出品昨品
第31回東京国際映画祭のオープニング上映作品

作品紹介

ウェイトレスをしながら歌手になることを夢見るアリー(レディー・ガガ)が、世界的ロックスターのジャクソン(ブラッドリー・クーパー)と出会い才能を見出され、一気にスターダムを駆けあがっていく物語を描く本作。
メイン楽曲「Shallow」(原題)をはじめとする、ガガとブラッドリーが書き下ろした映画のための19曲もの華やかな楽曲の数々がストーリーを彩る。

1937年公開の「スタア誕生」から3度目のリメイク昨品である。

ストーリー

アリーの夢―それは歌手になること。
なかなか芽が出ず諦めかけていたある日、世界的シンガーのジャクソンと出会う。彼女の歌にほれ込んだジャクソンに導かれるように華々しいデビューを飾り、瞬く間にスターダムを駆け上るアリー。
激しく恋に落ちて固い絆で結ばれる2人だったが、アリーとは反対に、全盛期を過ぎたジャクソンの栄光は陰り始めていき・・・。
ラストステージ――ジャクソンの愛が、アリーの覚悟が、そして2人のうたが、見るものすべての心を震わす圧巻の感動エンターテイメント。

作品レビュー

世界的歌姫 レディー・ガガ映画初主演!ブラッドリー・クーパー初監督!

これだけで否が応でも期待が高まる。
リメイクだと思わずにタイトルのイメージのみで鑑賞した為”レディー・ガガ演じる アリーのシンデレラストーリー”だと思い込んでいたのだが、想像以上にピュアなラブストーリー かつ 想像以上に悲しみもある作品だった。

国民的な人気を誇るミュージシャン ジャック(ブラッドリー・クーパー)との出会いや2人の幸せな時間には思わず顔がほころび、ジャックの粋な計らいや歌手としてのアリーの成功には観ていて自分も嬉しい気持ちになる。
そしてその後の彼女の苦しみや彼の葛藤には涙してしまった。
レディー・ガガの半生とも通ずるものがあるせいか、アリーの話なのかガガの話なのか観ていて混在してしまう部分がありそこはやや残念。
アリーのキャラクターよりも、ガガの存在感の方が強いからなのか。
若しくは、自分がレディー・ガガを好きなあまり 脳がアリーとしてではなくガガとして認識してしまったのかもしれない。
ジャックに出会う前のアリーの日常や彼女のピュアな部分がもう少し描かれていると、一層この映画が心に迫るものになったのではないだろうか。

ブラッドリー・クーパーは『アメリカン・スナイパー』のような寡黙な演技も良かったが今回も圧巻。
最早非のつけどころが無い。
見た目が良いのは然る事ながら、仕草や表情や言葉の”間”も絶妙。
年齢と経験を重ねてより魅力的になった俳優の内の1人だろう。
自身の監督作という事もあってか彼の愛犬も映画に出てくるのだが、実に可愛らしい愛犬とのシーンも見逃さないで欲しい。
今作の成功によりこれから監督としてのオファーも増えそうな気がするが、まだまだ俳優としての彼の姿を見続けたいと改めて感じた。

ミュージカルというよりは「はじまりのうた」の様なドラマ要素の多い作品の為、音楽ファンの方が響く作品と言えるかもしれない。
そしてそんな「はじまりのうた」同様に、使用楽曲のクオリティの高さも格別だ。

それにしても、以前から思っていた事がある。
映画でも現実でも 芸能人でも一般人でも、日本人同士による公開ラブショットは目にしてしまった側がどうにも気恥ずかしくなってしまう。
ただ、それが外国人同士となると微笑ましく思えるのは何故なのだろう…
今作には出てこないが、プールがあるような場所でのパーティーやセレブ達の豪遊なども外国人だと違和感なくみられるのに日本人だとどうも無理をしているように見えてしまうのだ。
日本人には日本人に似合う愛の育み方や盛り上がり方があるように思う私は、昔ながらの古臭い考え方に固執しているのだろうか。
ジャックとアリーの仲睦まじい姿を観ながら、ついそんな事を考えてしまった。

予告動画

『アリー/ スター誕生』

『アリー/ スター誕生』 原題 A STAR IS BORN
監督&製作:ブラッドリー・クーパー  
出演:ブラッドリー・クーパー、レディー・ガガ
配給:ワーナー・ブラザース映画
上映時間: 136分

Film Hashtag  #AStarIsBorn #スター誕生

© 2018 WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC. AND RATPAC-DUNE ENTERTAINMENT LLC

投稿者プロフィール

兼平ゆきえ
兼平ゆきえ
映画・音楽・本 など 観たり聴いたり読んだりと忙しく過ごすのが好きなインドア派。恵庭発 北海道のMUSIC&ART情報サイト From E…代表。不定期で企画LIVEを開催。2018年7月から 恵庭市のコミュニティFM e-niwa にて、映画や音楽の話を中心とした番組『From E…LIFE(フロムイーライフ)』を放送開始。
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