天才少年が呼び寄せたのは、宇宙で最も危険な戦士だった…。
再び人類は伝説のハンティングの脅威にさらされる!
今や、少年―そして人類を救えるのは、彼の父親とクレージーな兵士たちだけだった。誰も知らないプレデター伝説が遂にあきらかに…。
『アイアンマン3』の監督が手がける危険度MAXのアクションSF超大作。
家に届いた箱をあけ、中に入っていたもので遊び始めた少年。すると謎の装置が起動してしまう。そこから発信されたのは、宇宙で最も危険なハンターを呼び寄せる、人類にとって最悪のシグナルだった…。
銀河系最強、遺伝子レベルで進化し続けるプレデターとワケあり軍人達との壮絶な闘いが繰り広げられるSFアクション『ザ・プレデター』
プレデターは、惑星を支配するというよりも各惑星で他の種族から優れた遺伝子を探し出し自分に組み込む事が目的だ。
生きる為に他の動物を捕食するというわけではなく、強い者を打ち負かす事を楽しんでいる。
その時点でプレデター(捕食者)という呼び名は相応しく無いのだがタイトルにもなる程なのでここは変えられない。
派手にドカンと惑星ごと壊滅させるというよりは、強い者と格闘しその相手を圧倒的な強さで打ち負かし勝利を味わうという嫌味なタイプ。
知能が高いが故に、相手が何を恐れ 何を大切にしているのかを汲み取りそこを攻め込むという手法がますます気に入らない。
元特殊部隊の隊員である父 クイン・マッケナ(ボイド・ホルブルック)が送った荷物を息子である自閉症の少年 ローリー(ジェイコブ・トレンブレイ)が開け、ある装置を起動させた事でこの最凶プレデターは地球にやって来る。
地球でもまた、1番優れた遺伝子を探しそのDNAを得るつもりなのだ。
1 対 ワケあり軍人+α
図式でいうと人間サイドが少々卑怯だが、悪 対 正義 という事でそこは気にしてはいけない。
人間サイドはそれぞれが心に闇を抱えた仲間達。
彼らは退役軍人の集まりで、愛情を込めて”ルーニーズ”と呼ばれていた。
大きな試練に立ち向かう時、1人で出来る事は限られる為 仲間は必要だ。
今回の仲間は問題児ばかりであるが、その個性豊かな仲間達のキャラクターはどこか憎めない部分が多く応援したくなる。
マッケナとネブラスカ(トレヴァンテ・ローズ)を中心にまとまった彼等は強く逞しい。
マッケナ役のボイド・ホルブルックは『LOGAN/ローガン』で悪役を演じたが、今作でも正義感の強い勇敢な兵士ではなく はみ出し者の軍人。
そんな荒くれた役柄がはまり役だった。
ローリー役のジェイコブ・トレンブレイは『ワンダー 君は太陽』でも評価が高く、今作でもその演技力に圧倒された。
『ムーンライト』『ホース・ソルジャー』で一躍有名になったトレヴァンテ・ローズも圧倒的な存在感を放つ。
それにしても、プレデターはどのくらいの数 存在しているのだろうか。
戦闘班・科学班・製造班など複数いそうだ。
正直、集団でこられたら地球はひとたまりもない。
未来にそんな事が無いと信じたいが、もしかするとそういう事でも無いと全世界がまとまる事は出来無いのかもしれない。
残酷でショッキングな映像も多々あるのだが、そこはこの映画の中では必要不可欠であり気にはならなかった。
何をもって”1番強い”とするのか。
これから必要なのは、洗練された攻撃力やチームをまとめる統率力だけでは無いのかもしれない。
プレデターが求めたDNA。
そこも興味深い作品だった。
ザ・プレデター
原題 : The Predator
監督: シェーン・ブラック
キャスト: ボイド・ホルブルック、オリヴィア・マン、ジェイコブ・トレンブレイ
上映時間: 107分
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